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第2章
54.いざ勝負④
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集合場所まで行くとソルさんは俺達二人が一緒にいた事に驚いたようで、
「二人はいつの間にそんな仲良くなったんだ?」
と聞いてきた。
「仲良くはなってません。」
「……あはは。」
その質問にワトグルは否定し、俺は苦笑いを浮かべた。
「まぁ、二人とも怪我もなく帰って来れて何よりだ。じゃあこれからそれぞれの成果をだなーー」
「待ってください!」
ソルさんが話し終わる前にワトグルが割り込んできた。
「この勝負見るまでもなくミナトの勝ちです。」
「どうしたんだ?始まる前は自分が勝ったも同然と自信満々だったじゃないか。」
「始まる前まではそう思っていました。でも今日、ミナトの戦っているところを見て自分との実力差を思い知らされました。何も知らないのに余裕ぶってた俺が馬鹿でした。それと――」
そう言って俯きながらソルさんに話していたワトグルは、急に振り返って俺に頭を下げた。
「ミナト、今朝はすまなかった。勝手にミナトの実力を決めつけて、馬鹿にしたこと本当にごめん。」
「俺は気にしてないからいいよ、顔を上げて。」
「……ありがとう。」
俺達が和解(?)したのを見ていたソルさんは俺達に向かって話しかけた。
「ワトグル、ミナト、俺達冒険者が長く続けていく為に大切なことはなんだと思う?」
「強さですか?」
「協調性ですかね?」
俺達がそれぞれ答えたがソルさんは頭を横に振った。
「確かにそれらも大切だが、最も大切なことは『慎重さ』だ。情報を集めるにしてもその情報が本当に正しいのか、全てを鵜呑みにせずしっかり自分の目でも見て判断する。それから格下の相手、人でも魔獣でも、常に最悪の場合を想定しておく。これが長く冒険者として続けていく上で最も大切な教訓だ。」
「「はい。」」
「特にワトグルは今日で痛感しただろう。これからは何でもすぐ行動に移すだけでなく、よく考えて情報を揃えてから行動するようにな。」
「はい!」
「じゃあとりあえずギルドで今日の獲物を換金しに行くか。」
そうして俺達は森を出て街へ戻るのだった。
「二人はいつの間にそんな仲良くなったんだ?」
と聞いてきた。
「仲良くはなってません。」
「……あはは。」
その質問にワトグルは否定し、俺は苦笑いを浮かべた。
「まぁ、二人とも怪我もなく帰って来れて何よりだ。じゃあこれからそれぞれの成果をだなーー」
「待ってください!」
ソルさんが話し終わる前にワトグルが割り込んできた。
「この勝負見るまでもなくミナトの勝ちです。」
「どうしたんだ?始まる前は自分が勝ったも同然と自信満々だったじゃないか。」
「始まる前まではそう思っていました。でも今日、ミナトの戦っているところを見て自分との実力差を思い知らされました。何も知らないのに余裕ぶってた俺が馬鹿でした。それと――」
そう言って俯きながらソルさんに話していたワトグルは、急に振り返って俺に頭を下げた。
「ミナト、今朝はすまなかった。勝手にミナトの実力を決めつけて、馬鹿にしたこと本当にごめん。」
「俺は気にしてないからいいよ、顔を上げて。」
「……ありがとう。」
俺達が和解(?)したのを見ていたソルさんは俺達に向かって話しかけた。
「ワトグル、ミナト、俺達冒険者が長く続けていく為に大切なことはなんだと思う?」
「強さですか?」
「協調性ですかね?」
俺達がそれぞれ答えたがソルさんは頭を横に振った。
「確かにそれらも大切だが、最も大切なことは『慎重さ』だ。情報を集めるにしてもその情報が本当に正しいのか、全てを鵜呑みにせずしっかり自分の目でも見て判断する。それから格下の相手、人でも魔獣でも、常に最悪の場合を想定しておく。これが長く冒険者として続けていく上で最も大切な教訓だ。」
「「はい。」」
「特にワトグルは今日で痛感しただろう。これからは何でもすぐ行動に移すだけでなく、よく考えて情報を揃えてから行動するようにな。」
「はい!」
「じゃあとりあえずギルドで今日の獲物を換金しに行くか。」
そうして俺達は森を出て街へ戻るのだった。
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