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本編

驚きました。

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「何か他に聞きたいことはあるか?」

「えっと、僕獣人を見たのが初めてだから、獣人について知りたいかな。」

「獣人についてか……。まず獣人は獣の特徴と人間の特徴を併せ持っている。大体が耳やしっぽに獣の特徴が現れるが、嗅覚や聴覚など、そういったものにも現れる。俺たちは狼の獣人なんだ。」

「父上はその中でも銀狼と言われる、珍しい狼獣人なんです。」

「うん、パパのふさふさのしっぽとかすごく綺麗。」

にっこりと笑いながらカルロスにいう。すると少し顔が赤くなった。

「あぁ、ありがとうな。」

「父上も照れることがあるんだな?」

「そりゃこんなに可愛いシーアに褒められたんです。父上も照れますよ。」

「お前らな……。まぁそういうわけで俺たちは狼の獣人なんだが、この国には色々な獣人がいる。例えばシーアの専属侍女のアリッサは羊の獣人だ。」

……やっぱりアリッサは羊の獣人だったんだ!角がくるんってしてたもんね!

「他にも色々いるぞ。王族はライオンの獣人だ。たしか今の第1王子がホワイトライオンの獣人でな。とても美しく強い次期国王になるだろうと言われてる。まぁ、まだ10歳だが。」

ホワイトライオンかぁ。会ってみたいな。どんなお姿なんだろう。

「あとは鳥の獣人なんてもんもいるぞ?鳥獣人は耳やしっぽの特徴は薄いんだが、背中に翼があるんだ。」

と、飛べるのかな?!

「ふふ、飛べるぞ?」

「えっ?!僕今声出てた?」

「いや、顔に書いてた。」

「そっかぁ。」

少し恥ずかしそうにする僕の頭を撫でる力が少し強くなった。

「まぁ、獣人と人間はたいして変わらないと思うぞ?獣人の方が人間より少し身体能力が高くて成長が早い。あと、獣人には人間を好む者が多いんだ。獣人は自分より小さくて弱い存在を守ろうとする。
……シーアは可愛いから気をつけておけよ?番にされたらなかなか離れられないからな。」

「つがい?」

「あぁ、ほとんどの獣人は愛した者を番とする。俺たち狼の獣人は生涯たった1人しか番にしない。だが、習性によってはたくさんの番を持つものもいるし、無理やり迫られたら力の弱いシーアじゃ抵抗できないだろ?」

「う、うん。それじゃパパの番ってどこにいるの?」

「パパにはまだ番はいないんだ。」

「へ?でもエーヴェンとフォレストはパパの息子でしょ?」

「実はな、エーヴェンもフォレストも俺が引き取ったんだ。身寄りがなかったらしく俺と同じ狼獣人だからな。だから血は繋がっていないし、俺はまだ生涯を捧げた番はいないんだ。」

「はい、僕たちを引き取ってくれた父上には感謝しています。あと、僕もまだ番はいません。」

「俺もだ。」

パパたちって血が繋がってないんだ!生涯たった1人ってなんか素敵だな。

「パパもお兄ちゃんたちも早く番が見つかるといいね!」

「あぁ、そうだな。ありがとう。」

3人とも何故か含みのある笑顔で返事をした。
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