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ゆめだから

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憧れにも似た やわらかくて面映ゆい
指先で そっとこころの房のへりを
なでられる感覚

遠い春の陽射し 揺れるカーテン
風をうけた横顔は まだあどけない頬の
丸さがある

結わえ髪は くせを含んで弾む様に軽い

なんの制限も無く 自由に会話が出来て
心地のいい共感も 同調も
嘘偽りがない

転がり落ちる あっという間の日々

でも、予感はしていた
一緒にいた時間以上に 私たちは
離れてしまう事を

気が付かなかったけど
また会える未来も
ずっと終わらない 八月の夕方みたいに
繰り返されることを ゆめみてる
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