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人生、ねぇ。
さほど俺は俺の人生に対しても
あまり期待はしてないんだ。
「守岡さんは、どんな仕事してるの?何で教えてくんないの。」
『…在宅だからな、そんな珍しい仕事でもねーよ。』
「俺、仕事辞めちゃった。…っはは。マジで人生これから?って俺に言うんだもん笑ったわ。」
薄くタバコの匂い、体温が自分にゆっくりと伝わってくる。
守岡さんは、わりと最初から距離感が
バグってた。
部屋に入ってすぐに着けてくれたであろう
エアコンの風があったかい。
『生き直せ。』
「…あー、また就活かぁ。ほんまキッツ。」
『節約するより、稼ぎ先を決めろ。』
「エアコンも、贅沢かなぁ?」
『最低限は必要だろ。そこはケチるな。』
「守岡さんさぁ、何で俺なんかと交流したがるのか謎。」
『…俺は捨て猫を無視して家に帰れない性質だった。』
「あぁ、優しいんだよね。」
俺は何となく理由が他にもある事を
知っていた。
数ヶ月にも、俺が同じような状態に
なっていた時にこの部屋には守岡さんが
やって来た。
きっとうるさくて、苦情だろうと
覚悟をしたけれど。
飲んだくれの俺に、守岡さんは
ペットボトルの飲料水を飲ませてくれた。
ちょっと意図が読めなくて、身構えたりもしたけど。根っからの良い人なんかもしれない。
俺はすっかり嬉しくなって、色々なプロセスとかをすっ飛ばしてその夜には
守岡さんとの関係がめちゃくちゃ深まって
しまった。
酔った勢いに、その前からもなんとなく
抱いていた気持ちを確かめたくて
最終的には身体の関係を持ってしまった。
なんとなくではあるけど、守岡さんに
恋人のカゲは無さそうではある。
一度きりのあやまちなのか、
それとも俺が何のアクションも無く
半端にしているせいなのか。
守岡さんは相変わらず、良き隣人ではある。
週に何度かは顔を合わせるし。
俺もこれで良い様な気もするから、
どうしたらいいのか分からない。
『はぁーあ。』
「あの、…守岡さん?」
『何だよ。』
「もう、良いよ。離してくれて」
今更ながらドキドキしていた。
順番チグハグすぎるよな。
俺は守岡さんのを…あの夜確かに受け入れていた。
『…そか。』
しっかりとした腕に抱かれてたのが
腕を解かれて離れてく。
途端に心が空くのが分かった。
「ありがとう、来てくれて。」
『あー。また、来るよ。』
俺はあの晩の事を急にフラッシュバックする事がある。
死ぬほど恥ずかしくて、消えたいくらいだったのに守岡さんに世話をされたりして
信じられないけど、確かに俺と守岡さんは
同じベッドで身体を交えた。
「風邪、引かないから…多分。」
『…そっかぁ、その方が助かるよ。』
守岡さんは、薄く笑って立ち上がり
俺の頭を撫でてから部屋を出ていった。
本当に謎の人。
時々スーツを着て出掛けてる姿を
見た事もある。
スる時に、ちゃんとゴムを持ってたのが
ちょっと心の中で引っ掛かっていた。
まぁ、他にももしかしたら相手が
居たのかな?と思う。
別に今、俺と付き合いしてる訳でも無いし。
だけど、他にもそういう相手がいたら
やっぱり面白くないなぁって感じる。
あの日の俺はひどく酔っ払ってて。
自分の部屋と守岡さんの部屋を間違えていた。
鍵が合わなくてガチャガチャしてると
部屋のドアを開けた守岡さんを見て
なぜか抱きついていた。
拒否られるかと思ったけど、
抱き寄せられてドアが閉められた。
俺は背伸びしながら、尚も守岡さんに
抱きついていた。
グニャグニャする俺の腰を、守岡さんに支えながら流れでキスをした。
『さっけくさ…』
フ、と苦笑されても引き下がれなくて
ハグの心地よさに酔いながら
また今度は深いキスをしていた。
「…っふ…ふ、ぉひゃけ…らいひゅひ…っぷぁ」
『腰砕けてまで飲むなバカ。』
一度ついた火は、そう簡単には
消えてくれなかった。
さほど俺は俺の人生に対しても
あまり期待はしてないんだ。
「守岡さんは、どんな仕事してるの?何で教えてくんないの。」
『…在宅だからな、そんな珍しい仕事でもねーよ。』
「俺、仕事辞めちゃった。…っはは。マジで人生これから?って俺に言うんだもん笑ったわ。」
薄くタバコの匂い、体温が自分にゆっくりと伝わってくる。
守岡さんは、わりと最初から距離感が
バグってた。
部屋に入ってすぐに着けてくれたであろう
エアコンの風があったかい。
『生き直せ。』
「…あー、また就活かぁ。ほんまキッツ。」
『節約するより、稼ぎ先を決めろ。』
「エアコンも、贅沢かなぁ?」
『最低限は必要だろ。そこはケチるな。』
「守岡さんさぁ、何で俺なんかと交流したがるのか謎。」
『…俺は捨て猫を無視して家に帰れない性質だった。』
「あぁ、優しいんだよね。」
俺は何となく理由が他にもある事を
知っていた。
数ヶ月にも、俺が同じような状態に
なっていた時にこの部屋には守岡さんが
やって来た。
きっとうるさくて、苦情だろうと
覚悟をしたけれど。
飲んだくれの俺に、守岡さんは
ペットボトルの飲料水を飲ませてくれた。
ちょっと意図が読めなくて、身構えたりもしたけど。根っからの良い人なんかもしれない。
俺はすっかり嬉しくなって、色々なプロセスとかをすっ飛ばしてその夜には
守岡さんとの関係がめちゃくちゃ深まって
しまった。
酔った勢いに、その前からもなんとなく
抱いていた気持ちを確かめたくて
最終的には身体の関係を持ってしまった。
なんとなくではあるけど、守岡さんに
恋人のカゲは無さそうではある。
一度きりのあやまちなのか、
それとも俺が何のアクションも無く
半端にしているせいなのか。
守岡さんは相変わらず、良き隣人ではある。
週に何度かは顔を合わせるし。
俺もこれで良い様な気もするから、
どうしたらいいのか分からない。
『はぁーあ。』
「あの、…守岡さん?」
『何だよ。』
「もう、良いよ。離してくれて」
今更ながらドキドキしていた。
順番チグハグすぎるよな。
俺は守岡さんのを…あの夜確かに受け入れていた。
『…そか。』
しっかりとした腕に抱かれてたのが
腕を解かれて離れてく。
途端に心が空くのが分かった。
「ありがとう、来てくれて。」
『あー。また、来るよ。』
俺はあの晩の事を急にフラッシュバックする事がある。
死ぬほど恥ずかしくて、消えたいくらいだったのに守岡さんに世話をされたりして
信じられないけど、確かに俺と守岡さんは
同じベッドで身体を交えた。
「風邪、引かないから…多分。」
『…そっかぁ、その方が助かるよ。』
守岡さんは、薄く笑って立ち上がり
俺の頭を撫でてから部屋を出ていった。
本当に謎の人。
時々スーツを着て出掛けてる姿を
見た事もある。
スる時に、ちゃんとゴムを持ってたのが
ちょっと心の中で引っ掛かっていた。
まぁ、他にももしかしたら相手が
居たのかな?と思う。
別に今、俺と付き合いしてる訳でも無いし。
だけど、他にもそういう相手がいたら
やっぱり面白くないなぁって感じる。
あの日の俺はひどく酔っ払ってて。
自分の部屋と守岡さんの部屋を間違えていた。
鍵が合わなくてガチャガチャしてると
部屋のドアを開けた守岡さんを見て
なぜか抱きついていた。
拒否られるかと思ったけど、
抱き寄せられてドアが閉められた。
俺は背伸びしながら、尚も守岡さんに
抱きついていた。
グニャグニャする俺の腰を、守岡さんに支えながら流れでキスをした。
『さっけくさ…』
フ、と苦笑されても引き下がれなくて
ハグの心地よさに酔いながら
また今度は深いキスをしていた。
「…っふ…ふ、ぉひゃけ…らいひゅひ…っぷぁ」
『腰砕けてまで飲むなバカ。』
一度ついた火は、そう簡単には
消えてくれなかった。
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