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プロローグ「はじまりの物語」
第00話「はじまり」〇 ※イラストあり〼
しおりを挟む「お兄さん……ここ……もうこんなに熱くなってるよぉ♡」
暗闇の中で、緑の髪の幼い美少女が唇を重ねてきた。舌と舌が絡みあいピチャピチャと淫靡な音が響く。
幼い胸に手を当て二つのさくらんぼを優しく撫でると「あん♡」と小さな喘ぎが耳に届いた。
「お兄さんのせいで……アープルの大事なところ……こんなになってるよぉ♡」
オレの手を下腹部のワレメへと導く。彼女の小さな秘密の花園は愛液であふれ、糸を引いて滴っている。
「お兄さんのせいなんだからね♡ ちゃんとセキニンとってよ♡」
小首を傾げならキスの嵐。オレも負けじと唇から首、そして胸へと愛撫をしていく。彼女は幼い身体を震わせながら迫りくる快楽に身を委ねていた。
「おにいひゃん……マヤのおくひは……きもひいいれふか♡」
オレの聖剣エクスカリパーを小さなお口で一生懸命に頬張る栗色の髪の美少女が上目使いに聞いてくる。
「ああ、マヤ……気持ちいいよ」
健気に聖剣に奉仕する妹の頭を撫でる。
マヤは嬉しそうに微笑むと小さな舌とお口でさらに激しく聖剣に刺激を与える。
じゅぽじゅぽ!
「おにいひゃん……ピクピクひてるよ……イきそうなの?」
「気持ちいいよ……そろそろイきそうだ……」
「アープルもお兄さんのミルク欲しい♡」
アープルもマヤと一緒になって聖剣をしゃぶりだした。
二つの小さなお口でのご奉仕。
クソッ……ここまでか……!
ビュルルル!
「きゃっ♡」
「あん♡ 熱い♡」
聖剣から放たれる白い稲妻が幼い二人の美少女にぶちまけられた。
二人の顔、白い肢体に容赦なく濃厚ミルクが放たれる。
「いっぱい出たねお兄ちゃん♡」
「お兄さんのミルク……美味しいです♡」
二人の美少女はお互いの顔や身体についたミルクを舐め合う。
「お兄ちゃんの聖剣で……マヤのイヤらしい所を満たして欲しいです♡」
「あっ……マヤだけズルい♡お兄さんアープルが最初だよ♡」
マヤとアープルがオレの前に立ちワレメをくぱあと開いて見せた。どちらのワレメからも大量の愛液が滴っていた。
「「ねぇ、どっちにするの♡」」
◆ ◆ ◆ ◆
遠くから生徒たちの元気な掛け声が響く。
高校のグランドでは生徒たちがそれぞれの部活動にいそしんでいた。
なんでわざわざ青春の大切な時間を部活に費やすのか――オレには彼らの心境がさっぱり理解できない。
平時であれば授業があり、オレもしぶしぶではあるが授業という無限牢獄とも思える監獄にその身を置いている。
しかし――今は違う。違うのだ。
夏休み。
それは学生にだけ許される夏の長期休暇の名称だ。
なぜわざわざ、彼らは暑い世界へと飛び出して汗水流しているのか。
八月半ば帰宅部のオレは学校を訪れていた。
先日到来した台風も過ぎ去り、ちょっと強めの風と雲一つない青空が広がっている。
照りつける太陽。
グラウンドから聞こえる練習中の野球部の声。
夏休みだというのに、青春真っ只中の若者達は心身を鍛え、汗を流すことに余念がない。
若いっていいね。それって既にスキルの一種だよ。そのスキルがあるだけで、世の中を渡っていけるよきっと。
しかし、オレたちは若さというスキルがあるうちは勉学に励まなければならない。
もったいない事だ。もっと科学が進めば生まれた時から最低限の知識とか持って生まれるようにできないものか。
当分は無理だろう。少なくとも、その考えはオレが生まれてしまっている時点で既にアウトだった。
人生やり直せるのならばやりなおしたいものだ。
校庭から脱靴場へと向かう。高校に通うまでは、靴の上にラブレターが……などというシチュエーションに憧れたものだが、帰宅部でクラスでも特に目立ったところのないオレにそんなチャンスが訪れるはずもなく。気がつけば高校生活二度目の夏休みを迎えていた。
「あっ、望じゃない。いったいどうしたの?」
誰だろう。親しそうにオレに話しかけてくるやつは。
どうやら女の子のようだ。
その証拠にスカートを履いている。
ただし、確証がない。本人がそう言っているだけで、実は違うかもしれない。
髪は短く顔は日焼けしていた。
よく言えば美少女、悪く言えば美少年だ。
「えっと…………どちら様?」
そういうと彼女は目に見えてがっかりした顔になった。
「まさか、アタシの事忘れたんじゃないでしょうね?」
女の子は親しそうに話しかけてきた。
ははは、知っているぞ。
彼女はこの後、「オレだよ。オレオレ」と言うに違いない。
知ってるぞ。オレは巷のトレンドにはうるさいのだ。
「グスッ、あなたのことは親友だと思っていたのになぁ……」
敵は同情作戦に切り替えたようだ。
わざとらしく泣きマネまで始めた。
ああ、面倒くさい。
冗談はここまでにしておこう。
「思い出した。お前は隣の家に住んでいて、窓と窓が隣合っていて、夜な夜なオレの部屋に遊びに来る幼馴染の美琴ちゃんだ」
「何その妄想全開な設定! それってどう考えても危険物件だよね!」
まあそうだろう。お隣さんに窓越しに隣接しているとか普通だったらありえない。防犯的にも精神的にも。
恋人同士でもそんな四六時中監視されているような状況は嫌だ。
たまに少女漫画などでそんなシチュエーションがあるが――普通に通報されるぞと思うのはオレだけだろうか。
「元気にしてた?」
にっと笑う。輝くような可愛い笑顔だ。
彼女、十六夜美琴(みこと)はクラスメイトだ。頭脳は程々、スタイル抜群。運動万能のスポーツ少女。
ちなみに、幼馴染だというベタな事はない。
高校の一年と二年が同じクラスだった。
席が隣同士だった時もあり、意外と話のウマも合った――そういった関係だ。
「オレは程々に元気だ」
「ホントに?」
もちろんだ。彼女には分かるまい。
オレがこれまでにどれだけの世界を救ってきたのか。
そして同時にどれだけたくさんの美少女達を攻略してきたか。
「ゲームばっかりしてると脳が溶けるよ」
お前はどんな知識で世の中を渡っているんだ。
そんなはずなかろう。
溶けるのは脳ではない。やる気と根気だ。
「宿題とかちゃんとやってる?」
宿題?
ああそれな、その単語はよく知っている。
今度テストに出るやつだ。
忘れるとひどく怒られるらしい。
「も、勿論だ。オレは日々努力している」
「ホントかなぁ?」
美琴は胡散臭げにオレの顔を覗き込む。夏服は薄い――無防備に前屈みになるとチラリとブラが見えそう……で見えない。
あ、あとちょっとなのに……!
「ねえ。どこ見てるの?」
やけに顔が近い。ちょっと顔を前に出せばキスできそうなくらいの距離だ。だがチキンなオレの心は動けと身体に命じることはなかった。この役立たずめ!
「宿題ちゃんとやってるの?」
「ああ……も、もちろんだ」
しばしの沈黙。
「じゃあ、ゲームさせてもらう代わりに見せてあげよう思っていたんだけど……やめとくね♡」
なんだと……オレの家に来てツイスターゲームがしたいだと……それでは宿題どころではないだろうが――などと妄想を膨らませていると軽蔑した視線を感じる。
いかん、考えが顔に出ていたか。
ゲームってあれだよね。美琴の好きな格闘ゲームだよね。
なんだ、おじさん勘違いしちゃった。
ハハハハハハハ。
「本当に宿題終わっているの?」
じ――――――っ。
「ふぁいなるあんさー?」
「ごめんなさい。嘘です! 今度、宿題を写させてください!」
素直に自分の罪を認める。確か昨年の夏も同じようなやり取りがあったような気がした。
「ふむ。素直でよろしい」
美琴に頭をなでなでされる。
褒められたわけでもないのに頬が緩んでしまう。いかん、いつものクールなオレに戻らなければ。
「じゃあ、明日にでも望の家に遊びに行こうかな」
明日――そういえば、明日から両親は地域の寄り合いとかでみんなと一泊二日の温泉旅行に出かけるとか言ってたな。
「明日は駄目だ」
「えーっ、どうして?」
小首を傾げて聞いてくる。
「両親が旅行でオレしかいないんだよ」
「……うん。知ってる」
美琴の呟きはオレには届かなかった。
両親のいない家に美少女と二人っきり――オレのクールな理性が持つかどうか自信がなかった。最近の彼女はもうなんだか成長芳しく、すくすくとお育ちになられておりまする。
「別に……イイよ」
ナンデスト?
「あ、いやほら……二人っきりだと変なことしちゃうかもしれないし」
「変なことって? もしかしてエッチなコト?」
美琴がちょっと顔を赤らめながら聞いてくる。
何言ってんだオレは! そんなこと言ったら軽蔑されるだろ!
やばい。人生にリセットボタンやSAVE・LOADコマンドはないのだ。
今までそれなりに良好な関係を築いてきたのに馬鹿な一言で全て台無しにしてしまった。これじゃあ、宿題どころじゃない。
――終わった。すべてが終わった。
後悔が押し寄せてくるが今更どうにもならない。
後悔役に立たずだ! あれ、先にだっけ?
「別に……望なら……イイよ」
美琴の声は小さくよく聞き取れなかった。
「……ん?」
なにか文句でも言われたのか。きっとそうに違いない。
「ううん。なんでもない。明日は宿題見せてあげるから心配しないで、夜には帰るから――」
ちょっと残念そうに見えるのはオレの気のせいか。
思い返せば美琴は何かとオレに話しかけてきていた。夏休み前は特に多く、映画だのカラオケだのと誘ってきていたのだ。オレでなければ美琴がオレに惚れているのだと錯覚してしまうくらいに……オレが賢者で良かったな美琴。そうでなければ今頃襲われちゃっているぞ。
「だよな。恋人同士でもないのに夜遅くまでとか、泊まったりとかないよな」
うんうん。美琴がオレの家に泊まろうと両親のいない日を狙って話しかけてきたとか変な妄想をしてしまったではないか。
「望になら……何されてもいいのに……」
変な幻聴が聞こえた気がしたが……気のせいだろう。
「よし。明日はとことん勉強しよう!」
オレは高らかに宣言する。
それ以外に選択肢はない。
そうだ。れっつ、すたでぃ。
「…………バカ…………」
小声でバカにされた。えっ、やっぱり怒ってる?
乙女心はよく分からない。
美琴はふうとため息一つついた。
「あっ、もうこんな時間! そういえば望と喋っているほど暇じゃないんだった」
あれ? 話しかけてきたの美琴だよね。
「アタシはこれから部活の時間だから!」
忙しそうに腕時計を見、申し訳なさそうな顔をする。
いつの間にか、オレが話しかけた感じになっていた。
やっぱり、ちょっと怒ってません?
美琴様、暑い中ご苦労さまです。
「そういえば……今日だったよね……何とか機構の実験のボランティア」
学校の掲示板に張り出されていたボランティアの募集だったから美琴も見ていて当然だろう。
だが、話の切り替えがちょっと不自然だと感じたのは果たしてオレだけだろうか。
「まあそんなところだ」
「ふうん」
美琴は何となく歯切れの悪い返事。
「気をつけてね」
ん? 美琴にしては珍しい。
なんだか意味深に感じてしまう。
「そんなに難しい実験じゃないみたいだぞ」
簡素に書かれた実験内容を思い返してもそれほど危険性は感じなかった。
確か脳をスキャンする――医療でもよく行われている――ぐらいの簡単な実験の被験者になるだけだ。
「そうか……そうだね……」
そう言って美琴は手を上げる。
「じゃあ……またね」
「おう、またな」
これが――オレと美琴の最後の会話になった。
そんな事。その時考えもしなかった。
「さて、オレも行くかな……」
早く帰ってゲームをしなければ。
昨日はいいところまで進んだ。
帰ったら昨日の続きだ……今からワクワクしてくる。
そう言えば、何という実験だったか。
説明のプリントもしっかりと渡されたのだが読んでいるうちにいつの間にか眠ってしまっていた。
どうやらあのプリントには催眠効果があるらしい。
オレは今日、世界統一機構の実施する科学実験に参加予定だった。
世界統一機構は「人類のより良い進化を目指す」というなかなかぶっ飛んだ思想の世界組織だ。その思想のわりに賛同者は多く世界規模で様々なプロジェクトが進行していた。それは地球環境問題のみならず、遺伝子や脳神経医学、ESPなど多岐にわたる。
その実験にオレは応募した。
ボランティアといってもちゃんと日当も出る。今度発売される新作ゲームの軍資金の為にもオレは頑張らねばならない。
裏庭に向かうと白いトレーラーが停まっていた。
大きなトレーラーだ。
この中で実験が行われるということだ。
トレーラーの前にはテントが張られ受付らしいテーブルが用意されている。
受付の女性に郵送されてきたカードを見せる。
「望月望さんですね」
女性は手元の端末で確認。
「どうぞコチラへ」
カードを確認すると女性はトレーラーの中に案内してくれる。
まっ白の何もない部屋だ。
中は冷房が効いていた。
「これから、あなたには実験の被験者として参加して頂きます。実験に伴う危険性はありません」
「あの……どれくらいかかりますか?」
「三〇分ほどですよ」
受付の女性は愛想よく笑う。
「では、こちらの部屋に移動して下さい」
その部屋も壁も床も真っ白。
その中央にカプセル型のベッドらしきものが用意されていた。映画で見る電脳空間へのフルダイブシステムとかこんな感じだったな。
「では、脳のスキャンを始めます」
ザ――――――――――ッ!
ノイズが走る。
これは耳鳴り?
ザ――――――――――ッ!
再度、ノイズが走る。
視界がぼやける。
そして…………
◆ ◆ ◆ ◆
≪事故報告書≫
被験者名 望月望
年齢 17歳
性別 男性
脳内スキャン実験中に死亡
死亡原因不明
原因については現在調査中
◆ ◆ ◆ ◆
――――全ての物語はここから始まった。
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