【セックス&マジック】 魔法の発達した未開拓惑星に到着しました!スキル【魅了】で女の子たちをくわしく調査♡します

須賀和弥

文字の大きさ
77 / 406
第一章「いきなり冒険者」

 第48.5話 005「アンナと白竜族 ④」

しおりを挟む
 白竜族のゲルガが目の前に立つ。
 拳を構え戦闘態勢に入った。

「どうした構えないのか?」

 ゲルガが馬鹿にしたように言い放った。

「武器は何を使っても構わないぞ。もちろん魔法でも何でも使うがいい」

 明らかに優越的な地位にある者の言葉だった。

「ゲルガは白竜族の中でも三天王ともいわれるほどの実力者……人間の冒険者如きに勝てるものか」

 老婆がケケケと笑う。
 それにしても三天王……なんか語呂が悪い。どうせなら四天王にすればいいのに。

「そちらから来ないのであれば、こちらから――行くぞ!」

 瞬間。ゲルガの拳がぶれた。

「陽炎拳!」

 パアン!
  
 空中で空気が爆ぜる。
 ゲルガは驚きに固まったまま己の拳とオレを見比べる。

「……まぐれか……だが次はどうかな?」

「どうしたんじゃ?」

 老婆が不思議そうな顔をする。

 パパン!

 次には二回、爆ぜる音が響いた。 

「なん……だと!?」

 ゲルガの顔が驚愕に歪む。
 オレは立ったまま微動だにしていないように見えるだろう。
 しかし、実際には繰り出されるゲルガの拳を拳で打ち返しているのだ。

「てあっ!」

 ゲルガが蹴りを放つ。オレは避けるまでもなく軽く手で払う。それだけでゲルガはバランスを崩しその場に転倒してしまった。そのまま反転して起き上がり拳を放つがそれすらオレに届かない。

「くそっ!」

 今度は接近して攻撃を繰り出してきた。
 いいね。組手とは。
 オレはゲルガの攻撃をいなしながら反撃する。
 何発か拳を叩きこむとゲルガはその場に膝をついてしまった。

「まさか……ゲルガが!」

「そんなはずはない!」

 周囲が驚きの声を上げるが、オレには全く驚くに値しない。
 まあ、相手も本気ではないだろう。何しろあのヤムダからアンナを守ろうという輩だ。今程度の力ではとてもではないが守れるとは思えない。
 準備運動はこれくらいでいいだろう。
 お互いに身体も温まった頃だ。

「おい、そろそろ本気でこないのか?」

 オレの言葉にゲルガは怒気に顔を染めた。

「早く本気を出せよ」

「ノゾミ様!」

 オレの言葉にアンナが心配そうな声を上げた。
 アンナの声には狼狽があった。

「人間風情が……おごるなよ!」

 ゲルガの身体がぶれる。

(報告。戦闘力の上昇を確認)

 マザーさんの報告が脳内に響く。

「おい……逃げた方がいいんじゃないか……」

 白竜族の男が逃げ腰になりながらぽつりと漏らした。

「ぐががががが!」

 ゲルガは苦しみ悶えながらその場にうずくまる。

「こ、殺してやる! 殺してやるぞぉ人間!」

 ゲルガはよだれを垂らしながらうわごとのように呟きだした。
 あれ、これやばくね。
 戦闘力ではなく、理性を失いつつあるような……

「大婆様、ゲルガは竜人化は体得しているのですか?」

 アンナの言葉に老婆は首を振る。

「ゲルガやめるのじゃ!」

 老婆の言葉はもはやゲルガには届いていないようだった。
 ゲルガの体躯が大きく膨らむ。
 腕と足は人の皮がはがれ白い竜の爪と強固な四肢へと変貌していた。
 口元には牙が並び、その紅の瞳にもはや理性らしきものは感じ取れなかった。

「みんな逃げて!」

 アンナの言葉にその場にいた全員が悲鳴を上げながら走り出す。

「大婆様! ノゾミ様! 早く逃げてください!」

 アンナが叫ぶ。
 老婆の周囲にいた男たちは老婆を抱えようとしたが老婆はその手をはねのけその場から動かなかった。
 なかなか度胸が据わってるじゃないか。

「おいクソ婆!」

「なんじゃ人間」

 老婆がオレを睨みつけた。

「なんで逃げねえんだ?」

「ふん簡単な事よ。これはワシの責任でもあるしな……こうなったら誰にも止められん」

 なるほど。

「竜人族の中でも竜人化を体得しておる者は少ない。黒竜族のヤムダが体得しておると聞いたことがある」

「へぇ」

「竜人化は諸刃の剣……体得していなければ理性を失いただの獣と化す。今のゲルガのようにな」

 老婆の目の前でゲルガが立ち上がった。
 湯気を上げながら立ち上がるゲルガ。四肢は爬虫類を思わせる獣。その爪と牙は鋭く、秘めた力はこの村を全滅させるには十分すぎるほどだ。

「人間よ。癪じゃがアンナを連れて逃げてくれんか」

 老婆は見上げるようにオレを見た。

 グルルルル!

 ガルガの唸り声が響く。

「嫌だね」

「なんじゃと?」

「ノゾミ様!」

 ゲルガが飛び掛かってくる。

 ガッ!

 振り下ろされる爪をオレは難なく竜人化させた腕で受け止めた。

「なんじゃと……お主その腕は!?」

 黒々としたうろこに覆われた竜の腕。

「話はゲルガを大人しくしてからだ!」

 オレはゲルガを抑え込みながら言い放った。
しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

俺様上司に今宵も激しく求められる。

美凪ましろ
恋愛
 鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。  蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。  ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。 「おまえの顔、えっろい」  神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。  ――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。 **2026.01.02start~2026.01.17end**

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...