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第四章「カルネアデス編」
第212話「脱出 ①」
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システィーナから解放されたのは夕方の頃だった。
「ノゾミ様……お勤めご苦労様でした」
嗚呼、シャバの空気がうまい。
アンナの膝枕。教室の片隅にオレは寝かされていた。
「うふふ。満足満足」
ホクホク顔のシスティーナをミーシャがドン引きした目で見ている。
「今日はここに泊まることになるのかしら」
と、これはアメリアの言葉。
「しかし、夜は危険です」
アンナの意見ももっともだ。
「安心しろ、何があっても我が夫ノゾミは私が守り抜く!」
システィーナお嬢様はエネルギー充填率一二〇%です。
「今しれっと問題発言しませんでしたか?」
「ん? 何のことかなアープル」
「大丈夫です。誰と婚姻関係になろうとも私とノゾミ様の関係は不滅です」
「私は先生と生徒との禁断の恋――ってことで!」
アンナとアメリアもいつもの調子で元気満々だ。
「ここは……一度家に戻った方がいいのではないでしょうか?」
ミーシャが遠慮がちに意見した。
「そうだな……それがいい」
おおむね最初の目的であるアメリアとシスティーナとの合流、および記憶を取り戻すことに成功した。成果で言えば万々歳だ。
あとは【無事に帰る】ことができれば何も言うことはない。家に帰るまでが遠足なのである。
「あいつらがいなければ大丈夫だろう」
うさぎのぬいぐるみに襲われたことは既に報告している。
「ボクのタイタニック號は大丈夫なのか?」
タニア……装甲車に名前つけてたのかよ。しかもタイタニック!
「さあな、おそらくは大丈夫だと思うが」
「奴らは突然現れます。でも、この高校の校舎に逃げこむと不思議と追いかけてこないんです」
さすがアメリア。よく敵を観察している。
奴らがなぜ学校を襲撃しないのか不思議だった。もしかしたら何かしらの理由があるのかもしれない。それともたまたま運が良かっただけか。ぬいぐるみうさぎの襲撃イベントなどシュール以外の何物でもない。
「奴らが何なのか、目的もはっきりしない」
目的がオレたちの足止めならその目標は十分に達成している。
「奴らの目的はできるだけ長くこの世界にボクたちを拘束しておくことだよ」
オレたちを拘束し、魔法という力の分析を行う。
「とにかくここから脱出しよう。ここにいてもお風呂にも入れないし」
アメリアたちはこの学校の近くのホテルに宿泊していたということだった。
「この国に観光で来ていた……そんな記憶がある」
マザーによって強制的に植え付けられた記憶。しかし、詳細までは設定されていなかったようだ。この国に来た目的も観光したい場所なども全く不明なままだ。
ところで、銃などの火器類はいったいどうやって準備したのだろうか。
ホテルの隣が【重火器をたくさん持っている人たち】だったということだった。火器類はそこで手に入れたらしい。
――重火器をお持ちのホテル経営の方々でしたか。
ちょっと気になってホテルの内装を聞いてみると、お風呂がガラス張りであったり、やたらと情熱的なテレビ番組が放送されていたり――となかなかに個性豊かなホテルに宿泊していたようだ。そして、【でぃぶいでぃ】のライブラリもかなりありアメリアとシスティーナは夜な夜な【鑑賞会】を行っていたということだ。
そりゃムラムラしてしょうがなかっただろう。
オレだって毎日そんなものを見続けていれば抑えきれなくなる。
「お隣の方々は大変親切で外国人のカタギの方は大事にするようにクミチョウさんに言われていたみたいです」
「へええ、親切な人もいたんですね」
どういった方々なのかあえて聞くまい。
しかし、外人さんをラブホに案内するなよ。
何かのビデオに出演させる予定だったとか?
いやいや、アメリアは見た目的にアウトだが、システィーナは見た目麗しい痴女である。
大事がなくて本当に良かった。
「ノゾミ様……お勤めご苦労様でした」
嗚呼、シャバの空気がうまい。
アンナの膝枕。教室の片隅にオレは寝かされていた。
「うふふ。満足満足」
ホクホク顔のシスティーナをミーシャがドン引きした目で見ている。
「今日はここに泊まることになるのかしら」
と、これはアメリアの言葉。
「しかし、夜は危険です」
アンナの意見ももっともだ。
「安心しろ、何があっても我が夫ノゾミは私が守り抜く!」
システィーナお嬢様はエネルギー充填率一二〇%です。
「今しれっと問題発言しませんでしたか?」
「ん? 何のことかなアープル」
「大丈夫です。誰と婚姻関係になろうとも私とノゾミ様の関係は不滅です」
「私は先生と生徒との禁断の恋――ってことで!」
アンナとアメリアもいつもの調子で元気満々だ。
「ここは……一度家に戻った方がいいのではないでしょうか?」
ミーシャが遠慮がちに意見した。
「そうだな……それがいい」
おおむね最初の目的であるアメリアとシスティーナとの合流、および記憶を取り戻すことに成功した。成果で言えば万々歳だ。
あとは【無事に帰る】ことができれば何も言うことはない。家に帰るまでが遠足なのである。
「あいつらがいなければ大丈夫だろう」
うさぎのぬいぐるみに襲われたことは既に報告している。
「ボクのタイタニック號は大丈夫なのか?」
タニア……装甲車に名前つけてたのかよ。しかもタイタニック!
「さあな、おそらくは大丈夫だと思うが」
「奴らは突然現れます。でも、この高校の校舎に逃げこむと不思議と追いかけてこないんです」
さすがアメリア。よく敵を観察している。
奴らがなぜ学校を襲撃しないのか不思議だった。もしかしたら何かしらの理由があるのかもしれない。それともたまたま運が良かっただけか。ぬいぐるみうさぎの襲撃イベントなどシュール以外の何物でもない。
「奴らが何なのか、目的もはっきりしない」
目的がオレたちの足止めならその目標は十分に達成している。
「奴らの目的はできるだけ長くこの世界にボクたちを拘束しておくことだよ」
オレたちを拘束し、魔法という力の分析を行う。
「とにかくここから脱出しよう。ここにいてもお風呂にも入れないし」
アメリアたちはこの学校の近くのホテルに宿泊していたということだった。
「この国に観光で来ていた……そんな記憶がある」
マザーによって強制的に植え付けられた記憶。しかし、詳細までは設定されていなかったようだ。この国に来た目的も観光したい場所なども全く不明なままだ。
ところで、銃などの火器類はいったいどうやって準備したのだろうか。
ホテルの隣が【重火器をたくさん持っている人たち】だったということだった。火器類はそこで手に入れたらしい。
――重火器をお持ちのホテル経営の方々でしたか。
ちょっと気になってホテルの内装を聞いてみると、お風呂がガラス張りであったり、やたらと情熱的なテレビ番組が放送されていたり――となかなかに個性豊かなホテルに宿泊していたようだ。そして、【でぃぶいでぃ】のライブラリもかなりありアメリアとシスティーナは夜な夜な【鑑賞会】を行っていたということだ。
そりゃムラムラしてしょうがなかっただろう。
オレだって毎日そんなものを見続けていれば抑えきれなくなる。
「お隣の方々は大変親切で外国人のカタギの方は大事にするようにクミチョウさんに言われていたみたいです」
「へええ、親切な人もいたんですね」
どういった方々なのかあえて聞くまい。
しかし、外人さんをラブホに案内するなよ。
何かのビデオに出演させる予定だったとか?
いやいや、アメリアは見た目的にアウトだが、システィーナは見た目麗しい痴女である。
大事がなくて本当に良かった。
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