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銀狐の章
第015話「神狐と誤解と巾着袋」
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バイトが終わり帰路につく。といっても自転車であっという間だ。
「ただいま」
ドアを開ける。
目の前には尻尾を振ってオレを待つシェンの姿。
お前は主人の帰りを玄関先で待つ犬か?
ダボダボのTシャツとトランクス姿は相変わらずだった。
「おかえりなさいませなのじゃ」
おかしい。普通なら癒されるはずの光景なのに不整脈になるのは何故だろう。
「おとなしくしていたか?」
「モチのロンじゃ」
本当だろうか?まあ、疑っても仕方がない。
「お主様、この【てれび】というのは面白いのう」
神狐はテレビがお気に召したようだった。
「この四角い浄玻璃の鏡で色々なものを見ていたのじゃ」
浄玻璃の鏡って……それって地獄で閻魔が亡者を裁く時に見る奴じゃねえか。そんな物騒なもんじゃないからな。
思ったよりも寂しくなかったようだ。
「お主様はこれからどうするのじゃ?」
「そうだな……買い物にでも行くか」
「買い物とな!」
シェンが嬉しそうに叫んだ。
そうだ。考えてみればこいつの日用品を買ければならない。
――ん?日用品?
「そういえば、シェンは何か日用品とか持っていないのか?」
今までどこでどうしていたかは知らないが、仙境にしろ色々と生活に必要な道具とかは持っているはずだ。
「ふむ。では我様の神聖なる道具を見せてやるかのう」
シェンは胸元に手を突っ込むと金色の巾着袋を取り出した。
「今、その巾着袋どこから出したんだ?」
訊くとシェンはみるみる赤くなった。
「お、乙女には秘密がいっぱいなのじゃ!」
えっ、オレなんか変なこと訊いた?
だって、こいつの恰好はTシャツとトランクスだよ。ポケットなんてないし、どこかに隠していたのだろうか。
追求しようとしたが、シェンに睨みつけられたので止めた。
「そんなことを知りたがるとは……お主様はやはり破廉恥者じゃのう」
風呂に裸で乱入する娘に、袋の出所を聞いただけで破廉恥認定されてしまった。
――お前にだけは言われたくない。
そう思ったが口には出さない。
「それで、その巾着袋が何なんだ?」
この小さな袋の中に女の子の秘密道具が入っているのだろうか。それとも近所のおばちゃんみたいにアメちゃんが入っているのだろうか。
「まあ見ておれ」
そう言いつつ、シェンが巾着袋に手を入れる。
「なっ!?」
オレは驚きに目を見開く。彼女の手は巾着袋の中に肘くらいまで入っているのだ。
「なん……だと……」
何この摩訶不思議!
マジックなんかで言うところのシルクハット、アニメで言うところの万能猫型決戦兵器の何でも収納できるポケットだ。
神秘の瞬間を今、オレは目にしている。
今までで一番それっぽい。
「中はどうなっているんだ?」
「えっ?」
シェンは途端に真っ赤になった。
「こ、これは乙女の秘密なのじゃ。いかにお主様とて触らせるわけにはいかんのじゃ」
何だ。急に女の子っぽいことを言い出したぞ。
「嫌なのじゃ。駄目なのじゃ」
ちょっとだけイタズラ心が芽生える。
「じゃあ、見るだけ」
「嫌だというておろう!」
「よいではないか!」
オレが手を伸ばすとシェンはさっと巾着袋を遠ざけた。
「な、せめて手を入れるだけでも……」
「ダ、ダメ……そんなに太いのを入れたら……」
「じゃあ、指の先だけでも……」
「ダメ……なの……じゃ♡」
シェンが涙目になって訴えてきた。
うーん。軽い冗談のつもりだったんだど……
ちょっと気まずくなってオレは身体をどけようとして――ガザリというビニール袋の床に落ちる音を聞いた。
「モー君が獣耳コスプレ幼女を襲ってる……」
振り向けば そこには 顔面蒼白 あーちゃん先輩
ケータイ片手に 警察コール
「ちょっと待ってください!」
涙目になって携帯で一一〇番しそうになっている彼女を止める。
あーちゃん先輩は勝手知ったるなんちゃらで、オレの家にはよく遊びに来ていますよ。何故か合鍵持ったりしていますよ。
でも、男女のそういった関係ではないし、オレはあーちゃん先輩を信頼している。
そのあーちゃん先輩はきっとオレのことを心配してオレの家に来てくれたのだ。そして、たまたま【幼い女の子に襲い掛かるオレ】に遭遇したわけだ。
いつの間にかオレはソファーの上でシェンに覆いかぶさるような体勢になっていた。涙目になった幼女から無理矢理何かを奪おうとしていたオレ――
「現行犯、事件発生時刻十六時二十八分……犯人確保」
あーちゃん先輩、冷静に実況見分しないで!
「よいのじゃ。お主様に抵抗しようとした我様が悪かったのじゃ」
シェンがシュンとなりながら呟くように言う。
そうだ。シェン、あーちゃん先輩にしっかり説明してくれ。
「お主様の言うとおりに抵抗などしなければ……」
「それって、おとなしくオレの言うことを聞けみたいな感じ?」
あーちゃん先輩の言葉にシェンは頷いた。
その言い方はちょっと誤解があるぞ。
「せめて指先だけでも入れさせてあげれば……でも、我様の(巾着袋の)穴はちっちゃくてのう……お主様の(腕)は大きいから、無理矢理に入れられると裂けてしまいそうで怖くて……」
涙目で着衣の乱れを直しつつシェン。
うをおおい!誤解をたっぷり招くような言い方はよしてください神様!
「我様さえ……我慢していれば……」
「いいのよ。怖かったんだねぇ」
よしよしとシェンの頭を優しく撫でながらあーちゃん先輩はオレを睨みつけた。
あーちゃん先輩 オレを見る時 般若顔
加害者――オレ
被害者――シェン
検察官――あーちゃん先輩
「さあ、話してもらいましょうか」
□■□■□■□■用語解説□■□■□■□■
【モチのロン】
「もちろん」と同義。 「当然だ」「当たり前だ」という意味で、主に中高年のシニア層が使用するオヤジギャグ……いや、そんなはずはない。若いヤングな奴らだってきっと使っているはずだ……そうだよ……な?
【浄玻璃の鏡(じょうはりのかがみ)】
地獄の閻魔えんまの庁にあって、死者の生前の善悪の行為を映し出すという鏡。いわゆる「どこでもミラー」
漫画「鬼灯の冷徹」では電源用のコンセントがついていた。
【万能猫型決戦兵器】
日本の国民的アニメ「ドラえもん」のこと。その秘密兵器……もとい秘密道具は万能なだけでなく、その気になれば世界征服、地球破壊、宇宙崩壊など容易に成し得るポテンシャルを有する。
【何でも収納できるポケット】
「ドラえもん」に登場する「四次元ポケット」のこと。転生系では「収納スキル」などと呼ばれることも……
【金色の巾着袋】
乙女の秘密。シェンの秘密道具が入っている。
指で弄ったり、指を突っ込んだり中をかき混ぜたりしてはいけない。中に何か出したりしてもイケない。乙女の秘密。
「ただいま」
ドアを開ける。
目の前には尻尾を振ってオレを待つシェンの姿。
お前は主人の帰りを玄関先で待つ犬か?
ダボダボのTシャツとトランクス姿は相変わらずだった。
「おかえりなさいませなのじゃ」
おかしい。普通なら癒されるはずの光景なのに不整脈になるのは何故だろう。
「おとなしくしていたか?」
「モチのロンじゃ」
本当だろうか?まあ、疑っても仕方がない。
「お主様、この【てれび】というのは面白いのう」
神狐はテレビがお気に召したようだった。
「この四角い浄玻璃の鏡で色々なものを見ていたのじゃ」
浄玻璃の鏡って……それって地獄で閻魔が亡者を裁く時に見る奴じゃねえか。そんな物騒なもんじゃないからな。
思ったよりも寂しくなかったようだ。
「お主様はこれからどうするのじゃ?」
「そうだな……買い物にでも行くか」
「買い物とな!」
シェンが嬉しそうに叫んだ。
そうだ。考えてみればこいつの日用品を買ければならない。
――ん?日用品?
「そういえば、シェンは何か日用品とか持っていないのか?」
今までどこでどうしていたかは知らないが、仙境にしろ色々と生活に必要な道具とかは持っているはずだ。
「ふむ。では我様の神聖なる道具を見せてやるかのう」
シェンは胸元に手を突っ込むと金色の巾着袋を取り出した。
「今、その巾着袋どこから出したんだ?」
訊くとシェンはみるみる赤くなった。
「お、乙女には秘密がいっぱいなのじゃ!」
えっ、オレなんか変なこと訊いた?
だって、こいつの恰好はTシャツとトランクスだよ。ポケットなんてないし、どこかに隠していたのだろうか。
追求しようとしたが、シェンに睨みつけられたので止めた。
「そんなことを知りたがるとは……お主様はやはり破廉恥者じゃのう」
風呂に裸で乱入する娘に、袋の出所を聞いただけで破廉恥認定されてしまった。
――お前にだけは言われたくない。
そう思ったが口には出さない。
「それで、その巾着袋が何なんだ?」
この小さな袋の中に女の子の秘密道具が入っているのだろうか。それとも近所のおばちゃんみたいにアメちゃんが入っているのだろうか。
「まあ見ておれ」
そう言いつつ、シェンが巾着袋に手を入れる。
「なっ!?」
オレは驚きに目を見開く。彼女の手は巾着袋の中に肘くらいまで入っているのだ。
「なん……だと……」
何この摩訶不思議!
マジックなんかで言うところのシルクハット、アニメで言うところの万能猫型決戦兵器の何でも収納できるポケットだ。
神秘の瞬間を今、オレは目にしている。
今までで一番それっぽい。
「中はどうなっているんだ?」
「えっ?」
シェンは途端に真っ赤になった。
「こ、これは乙女の秘密なのじゃ。いかにお主様とて触らせるわけにはいかんのじゃ」
何だ。急に女の子っぽいことを言い出したぞ。
「嫌なのじゃ。駄目なのじゃ」
ちょっとだけイタズラ心が芽生える。
「じゃあ、見るだけ」
「嫌だというておろう!」
「よいではないか!」
オレが手を伸ばすとシェンはさっと巾着袋を遠ざけた。
「な、せめて手を入れるだけでも……」
「ダ、ダメ……そんなに太いのを入れたら……」
「じゃあ、指の先だけでも……」
「ダメ……なの……じゃ♡」
シェンが涙目になって訴えてきた。
うーん。軽い冗談のつもりだったんだど……
ちょっと気まずくなってオレは身体をどけようとして――ガザリというビニール袋の床に落ちる音を聞いた。
「モー君が獣耳コスプレ幼女を襲ってる……」
振り向けば そこには 顔面蒼白 あーちゃん先輩
ケータイ片手に 警察コール
「ちょっと待ってください!」
涙目になって携帯で一一〇番しそうになっている彼女を止める。
あーちゃん先輩は勝手知ったるなんちゃらで、オレの家にはよく遊びに来ていますよ。何故か合鍵持ったりしていますよ。
でも、男女のそういった関係ではないし、オレはあーちゃん先輩を信頼している。
そのあーちゃん先輩はきっとオレのことを心配してオレの家に来てくれたのだ。そして、たまたま【幼い女の子に襲い掛かるオレ】に遭遇したわけだ。
いつの間にかオレはソファーの上でシェンに覆いかぶさるような体勢になっていた。涙目になった幼女から無理矢理何かを奪おうとしていたオレ――
「現行犯、事件発生時刻十六時二十八分……犯人確保」
あーちゃん先輩、冷静に実況見分しないで!
「よいのじゃ。お主様に抵抗しようとした我様が悪かったのじゃ」
シェンがシュンとなりながら呟くように言う。
そうだ。シェン、あーちゃん先輩にしっかり説明してくれ。
「お主様の言うとおりに抵抗などしなければ……」
「それって、おとなしくオレの言うことを聞けみたいな感じ?」
あーちゃん先輩の言葉にシェンは頷いた。
その言い方はちょっと誤解があるぞ。
「せめて指先だけでも入れさせてあげれば……でも、我様の(巾着袋の)穴はちっちゃくてのう……お主様の(腕)は大きいから、無理矢理に入れられると裂けてしまいそうで怖くて……」
涙目で着衣の乱れを直しつつシェン。
うをおおい!誤解をたっぷり招くような言い方はよしてください神様!
「我様さえ……我慢していれば……」
「いいのよ。怖かったんだねぇ」
よしよしとシェンの頭を優しく撫でながらあーちゃん先輩はオレを睨みつけた。
あーちゃん先輩 オレを見る時 般若顔
加害者――オレ
被害者――シェン
検察官――あーちゃん先輩
「さあ、話してもらいましょうか」
□■□■□■□■用語解説□■□■□■□■
【モチのロン】
「もちろん」と同義。 「当然だ」「当たり前だ」という意味で、主に中高年のシニア層が使用するオヤジギャグ……いや、そんなはずはない。若いヤングな奴らだってきっと使っているはずだ……そうだよ……な?
【浄玻璃の鏡(じょうはりのかがみ)】
地獄の閻魔えんまの庁にあって、死者の生前の善悪の行為を映し出すという鏡。いわゆる「どこでもミラー」
漫画「鬼灯の冷徹」では電源用のコンセントがついていた。
【万能猫型決戦兵器】
日本の国民的アニメ「ドラえもん」のこと。その秘密兵器……もとい秘密道具は万能なだけでなく、その気になれば世界征服、地球破壊、宇宙崩壊など容易に成し得るポテンシャルを有する。
【何でも収納できるポケット】
「ドラえもん」に登場する「四次元ポケット」のこと。転生系では「収納スキル」などと呼ばれることも……
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