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第一次真珠海作戦(後)
Side-〃:来襲ノ黒閃
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『———っ、ベーゼンドルファー、移動を開始! ここに一直線……って……?!』
隊長機の通信より響くコックさんの声。レーダーには一切映ってはいないが、モニターで確認すれば、その機影にはすぐに気付いた。
「えっ、うそうそうそ、もしかしてここに来ちゃうのぉ?!」
何で?! 私なんか狙われるような事したかなあ?!
『コーラス2、狙われているのは君だ!……注意を引きつけろ、その間に僕が———Cキャノンで貫くっ!』
「了解っ! 何とか耐えてみせますっ!」
一直線に———ライフルで狙われる、なんて心配などまるで知らないかのように、その赤黒い機影は迫り来る。
「やってやろうじゃんかあっ!」
対するヴェンデッタの残りの武装は長刀たったの3本。いやあ、私がそうしろって指示したんだけど、今考えるとちょっと武装少なすぎる気もしなくもないかなぁ……っ!
ゴッ!
……鈍い音が、鉄の軋む音と共に奏でられる。
長刀を使おうと、コイツ相手には無力だと言うことはすでに分かっている……ならば、軽く攻撃をいなし続けるのみだ……!
『ヴェンデッタ……ヴェンデッタ、ヴェンデッタ、ヴェンデッタァァァァァァアッ!!!!』
「急、にっ、何……なの……っ!」
何度も何度も激突する。幾度となく弾け合い、幾度となく突進し退け合う。
だが、これだけ何度もぶつかれば仕込みは十分だ。
『ヴェンデッタ、ヴェンデッ…………ッッ!』
敵の動きが徐々に鈍り始める……そりゃあそうよね、だって私の長刀には、あらかじめ魔力を伝導させておいたんだから!
何度も何度も、釣られるように激突したのが運の尽き。私の氷魔術が、敵機の素体そのものを蝕む……!
「……隊長、今ですっ!」
『了解、よくやった!』
空中にて停止し、その動きを鈍らせるベーゼンドルファー。
———が、その停止した躯体を、Cキャノンの概念弾が貫いた。
……かのように思えたが。
『直前で防がれた……! いいやでも、腕1本持って行っただけでも……!』
撃ち出された概念弾を、ヤツは左腕の巨腕を生贄に受け止める。……が、ベーゼンドルファーの左腕は既にその肉が見えるまでに抉り取られている、これで少しは勝機が…………え。
『おい、まさか……そんなの嘘……だろ……?』
『セン様、アレは———間違いありません、確実に———再生しています!』
蒸気を立てつつも、空中に浮遊し停止していたベーゼンドルファー。
ヤツが次に取った行動は、己の損傷した左腕を氷で満たすことだった。
次の瞬間、割れた氷の中より出たのは、元のように2本の腕が絡まり合った、1本の巨腕。
……なんてこった。
再生されちゃった。
「打つ手……なし……じゃん、あんなの!……再生とか、ヴェンデッタでもしなかったってのに……どこまでもズルい……っ!」
『ヴェンデッタ…………殺す、殺す、殺して……やるぅ……!
全部、全部、ゼンブ……俺の邪魔をするヤツは、ゼンブ殺してやる、そう決めたんだ……!
ベーゼンドルファーは復讐の道具だ、これこそ俺の、俺だけの、俺のための復讐なんだ……!』
…………やっぱり。
それを話してるのは、ブランなんだね。
復讐、殺す、自分のための復讐、そればっかり———、
鏡でも見てるような気分だ。
隊長機の通信より響くコックさんの声。レーダーには一切映ってはいないが、モニターで確認すれば、その機影にはすぐに気付いた。
「えっ、うそうそうそ、もしかしてここに来ちゃうのぉ?!」
何で?! 私なんか狙われるような事したかなあ?!
『コーラス2、狙われているのは君だ!……注意を引きつけろ、その間に僕が———Cキャノンで貫くっ!』
「了解っ! 何とか耐えてみせますっ!」
一直線に———ライフルで狙われる、なんて心配などまるで知らないかのように、その赤黒い機影は迫り来る。
「やってやろうじゃんかあっ!」
対するヴェンデッタの残りの武装は長刀たったの3本。いやあ、私がそうしろって指示したんだけど、今考えるとちょっと武装少なすぎる気もしなくもないかなぁ……っ!
ゴッ!
……鈍い音が、鉄の軋む音と共に奏でられる。
長刀を使おうと、コイツ相手には無力だと言うことはすでに分かっている……ならば、軽く攻撃をいなし続けるのみだ……!
『ヴェンデッタ……ヴェンデッタ、ヴェンデッタ、ヴェンデッタァァァァァァアッ!!!!』
「急、にっ、何……なの……っ!」
何度も何度も激突する。幾度となく弾け合い、幾度となく突進し退け合う。
だが、これだけ何度もぶつかれば仕込みは十分だ。
『ヴェンデッタ、ヴェンデッ…………ッッ!』
敵の動きが徐々に鈍り始める……そりゃあそうよね、だって私の長刀には、あらかじめ魔力を伝導させておいたんだから!
何度も何度も、釣られるように激突したのが運の尽き。私の氷魔術が、敵機の素体そのものを蝕む……!
「……隊長、今ですっ!」
『了解、よくやった!』
空中にて停止し、その動きを鈍らせるベーゼンドルファー。
———が、その停止した躯体を、Cキャノンの概念弾が貫いた。
……かのように思えたが。
『直前で防がれた……! いいやでも、腕1本持って行っただけでも……!』
撃ち出された概念弾を、ヤツは左腕の巨腕を生贄に受け止める。……が、ベーゼンドルファーの左腕は既にその肉が見えるまでに抉り取られている、これで少しは勝機が…………え。
『おい、まさか……そんなの嘘……だろ……?』
『セン様、アレは———間違いありません、確実に———再生しています!』
蒸気を立てつつも、空中に浮遊し停止していたベーゼンドルファー。
ヤツが次に取った行動は、己の損傷した左腕を氷で満たすことだった。
次の瞬間、割れた氷の中より出たのは、元のように2本の腕が絡まり合った、1本の巨腕。
……なんてこった。
再生されちゃった。
「打つ手……なし……じゃん、あんなの!……再生とか、ヴェンデッタでもしなかったってのに……どこまでもズルい……っ!」
『ヴェンデッタ…………殺す、殺す、殺して……やるぅ……!
全部、全部、ゼンブ……俺の邪魔をするヤツは、ゼンブ殺してやる、そう決めたんだ……!
ベーゼンドルファーは復讐の道具だ、これこそ俺の、俺だけの、俺のための復讐なんだ……!』
…………やっぱり。
それを話してるのは、ブランなんだね。
復讐、殺す、自分のための復讐、そればっかり———、
鏡でも見てるような気分だ。
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