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Side-2:最悪の敵
救いに来たんだ
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「待ってて……待っててね、今———行くから!
ヴェンデッタ、発進!」
舞い上がる、空に。
暗黒の空に向かい、一心不乱に突き進む。
「ヴェンデッタ・シンは?!」
『今のところ、サイドツーは確認されていないが、おそらくアレだろうな……』
見上げた先にあったのは、私たちを取り囲む巨大な塩の壁。と、黒い空に1つ浮かぶ、雲の球体のみであった。
「ハイパーゾーン…………!
え、あの中に入れと?」
『ハイパーゾーンということは、ヴェンデッタはあの中心核を成している。……入るしか、ないと思う』
セン隊長のその声を聞き届けた瞬間、ヴェンデッタのスラスター全機を用いて、ヴェンデッタのスピードは最大速度にまで達した。
『そんなにスピードを上げて大丈夫なのか?!』
「大丈夫ですよ、平気ですっうおおおっ?!」
空中にて静止している雲の渦、ハイパーゾーン……そこに向けて飛び立った私達を襲ったのは、雲の中より出た光線だった。
……まさか、雲の中からレイルダンジュを使っていると?!
「反則じゃんっ!」
『魔力濃度が高い……カスタムアインじゃ、その先の超極限空間には行けそうにない! 君は1人で行ってくるんだ!』
「元からそのつもりでしたよっ!」
『ソニックアサルト装備』と呼ばれた追加オプション装備の1つ、『V』の字が刻まれた盾を前方に持ってくる。
どうやらこの盾には魔力が付与されているらしく、対魔(神)力攻撃において最大限の防御力を誇るものになっている。
わざわざ説明されなくとも、使っていればすぐに分かるものだ。
バズーカは先程の衝撃で使い物にならなくなってしまったが、ハンドガン等その他の装備はまだ使える。レイルダンジュが来ようものなら、撃ち落としてみせるまでだ……!
「……来るっ!」
一直線に向かっているハイパーゾーンの中より、6つものレイルダンジュがその姿を表した。
1基1基、複雑にして生物的な動きを以て、ヴェンデッタ・ネオを落とさんと迫り来る。
多角的に、全方向から、神力光線が降り注ぐ。
「ふっ! はっ!……ええぇいっ!」
一瞬のうちに、一瞬にして逃げ場などなくなる。ヴェンデッタのバーニアスラスターを小刻みに吹かしながらでも、コレらを避けるのは不可能に近い……が?
「もうすぐ……なのにぃっ!」
ハイパーゾーン、そこに突入さえすればとりあえずは終わりだ。レイルダンジュを撃墜せずとも、まずは辿り着くのが先決……!
攻勢には出れない。きっとどこまでやっても防戦一方だ、なら———せめてこの戦いを終わらせるっ!
「……っおおっ!」
背後より、ほんの一瞬輝いた神力反応———それすらも、この盾は通さないっ!
「今———っ!!!!」
盾でその神力光線を防いだことにより、レイルダンジュの隊列に一瞬の隙ができる。……撃墜した、とあっちが勝手に思い込んだのだ。
———よって、入り込めるチャンスができた。
「……いよいよ、会えるね———ケイ!
聞かせて、ケイの声を! ケイの気持ちを、ケイの全てをっ!!!!」
ヴェンデッタ、発進!」
舞い上がる、空に。
暗黒の空に向かい、一心不乱に突き進む。
「ヴェンデッタ・シンは?!」
『今のところ、サイドツーは確認されていないが、おそらくアレだろうな……』
見上げた先にあったのは、私たちを取り囲む巨大な塩の壁。と、黒い空に1つ浮かぶ、雲の球体のみであった。
「ハイパーゾーン…………!
え、あの中に入れと?」
『ハイパーゾーンということは、ヴェンデッタはあの中心核を成している。……入るしか、ないと思う』
セン隊長のその声を聞き届けた瞬間、ヴェンデッタのスラスター全機を用いて、ヴェンデッタのスピードは最大速度にまで達した。
『そんなにスピードを上げて大丈夫なのか?!』
「大丈夫ですよ、平気ですっうおおおっ?!」
空中にて静止している雲の渦、ハイパーゾーン……そこに向けて飛び立った私達を襲ったのは、雲の中より出た光線だった。
……まさか、雲の中からレイルダンジュを使っていると?!
「反則じゃんっ!」
『魔力濃度が高い……カスタムアインじゃ、その先の超極限空間には行けそうにない! 君は1人で行ってくるんだ!』
「元からそのつもりでしたよっ!」
『ソニックアサルト装備』と呼ばれた追加オプション装備の1つ、『V』の字が刻まれた盾を前方に持ってくる。
どうやらこの盾には魔力が付与されているらしく、対魔(神)力攻撃において最大限の防御力を誇るものになっている。
わざわざ説明されなくとも、使っていればすぐに分かるものだ。
バズーカは先程の衝撃で使い物にならなくなってしまったが、ハンドガン等その他の装備はまだ使える。レイルダンジュが来ようものなら、撃ち落としてみせるまでだ……!
「……来るっ!」
一直線に向かっているハイパーゾーンの中より、6つものレイルダンジュがその姿を表した。
1基1基、複雑にして生物的な動きを以て、ヴェンデッタ・ネオを落とさんと迫り来る。
多角的に、全方向から、神力光線が降り注ぐ。
「ふっ! はっ!……ええぇいっ!」
一瞬のうちに、一瞬にして逃げ場などなくなる。ヴェンデッタのバーニアスラスターを小刻みに吹かしながらでも、コレらを避けるのは不可能に近い……が?
「もうすぐ……なのにぃっ!」
ハイパーゾーン、そこに突入さえすればとりあえずは終わりだ。レイルダンジュを撃墜せずとも、まずは辿り着くのが先決……!
攻勢には出れない。きっとどこまでやっても防戦一方だ、なら———せめてこの戦いを終わらせるっ!
「……っおおっ!」
背後より、ほんの一瞬輝いた神力反応———それすらも、この盾は通さないっ!
「今———っ!!!!」
盾でその神力光線を防いだことにより、レイルダンジュの隊列に一瞬の隙ができる。……撃墜した、とあっちが勝手に思い込んだのだ。
———よって、入り込めるチャンスができた。
「……いよいよ、会えるね———ケイ!
聞かせて、ケイの声を! ケイの気持ちを、ケイの全てをっ!!!!」
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