今を生きて

宮浦透

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それは、劣等感まみれの僕だった

負けから負けを知った

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 才能がないことは

 元来知っているつもりでした

 周りが次へ次へと走る中

 まだよちよち歩きの自分が言うのです

 才能がない

 才能がない

 努力で差が埋まることは

 重々承知しておりますが

 追い越せることなんてないのです

 才能がある方は元より上手いのですから

 負けから勝ちを考えるなんて言いますが

 負けた人間は負けなのです

 平等という名の下

 才能で篩い分けされていく世の中

 その平等が線となり

 負けが勝ちへ転じることは

 これからもずっと

 存在しないのです

 僕はここ

 貴方はあそこ

 僕はまだ

 泥水の中

 負け続けるのです。
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