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21話 逸る気持ち*
会社から鳴瀬課長の住んでいるマンションまでは、タクシーで移動した。
やっぱりオレからはすでに結構な量のフェロモンが出てしまっていたらしい。そんなオレに、鳴瀬課長は自分のジャケットを着せてくれた。鳴瀬課長の匂いに包まれているだけで、なんだか抱きしめられているみたいな気分になって、オレは幸せな時間を過ごした。
タクシーから降りて、エレベーターに乗ってるときも、廊下を歩いているときも、鳴瀬課長はオレの腰に手を回して身体を引き寄せてくれたので、オレはべったりと鳴瀬課長に抱き着いていた。早く、早く鳴瀬課長に抱かれたい。
逸る気持ちが抑えきれなくて、二人の身体が玄関に入るとすぐ、オレは鳴瀬課長のマスクをずらしてキスをした。
「んっ、んんっ……!?」
戸惑った様子の鳴瀬課長に一生懸命唇を押し付けては唇を舐める。
「ん……くらも、……っ!」
オレは唇の隙間から舌を捻じ込んで、鳴瀬課長の口内を味わった。甘くて柔らかくて温かくて気持ちいい。
唇を合わせたまま、クチュクチュと口内を舐めまわしていたら、鳴瀬課長がオレの腰を抱いて、唇を深く合わせてくれた。
鳴瀬課長に入り込んだ舌を吸い上げられると、オレはもう自力で立っていられなくなった。オレはズルズルと鳴瀬課長の身体を伝って崩れ落ちて、玄関の床に膝をついた。そしたら、ちょうどオレの目の高さに鳴瀬課長の股間があったので、オレはズボンの上から唇でそこに触れた。
「え、えぇっ……!?」
驚いた鳴瀬課長が身体を引くと、背中が壁に当たったようだ。オレは、自分の身体を使ってさらに鳴瀬課長を壁に押し付けると、自分のベルトに手を掛けた。
すごくいい匂いがする。はやくこれが欲しい。
布の上から唇でその膨らみに触れつつ、下着ごと自分のズボンを膝まで下す。素肌が外気に触れると、ヒクリと身体が震えた。
オレは続けて目の前にあるベルトに手を掛けた。
「く、倉持くんっ……!?」
なんとかしてベルトを外そうとするけど、普段自分が使っているのとは違ったタイプのバックルで外しづらい。
「はやく、これをお尻に入れて欲しいです……」
オレは鳴瀬課長のズボンを脱がせるのは諦めた。そのかわり、目の前の膨らみに触れながら、鳴瀬課長を見上げてそう言った。
「あ、あの……こんなところじゃなくて。せめて、ベッドに……」
「もう、我慢できません」
オレは鳴瀬課長に背中を向けると、廊下部分に手をついてお尻を高く上げた。振り返りながら片手を後ろに回して、その部分が良く見えるように尻の膨らみを横に引っ張る。
「今すぐ、ここに鳴瀬課長のが欲しいです……」
濡れた粘膜が外気に晒されて、その部分がひんやりとする。早くここに、鳴瀬課長のあの熱いのをぶちこまれたい。期待でその場所がグッショリと濡れてヒクヒクしているのが自分でもわかる。
だけど、その場所に視線は感じるのに、鳴瀬課長はなかなか動こうとしない。
さっきから、フェロモンがものすごく沢山出ているから、興奮はしてくれているみたいだけど……誘い方が足りなかったのだろうか。オレは、必死で鳴瀬課長を誘う言葉を考えた。
「ねぇ、早く彰人のおちんちん、ここに挿れてちょーだい……?」
甘えた声でそう言うと、鳴瀬課長が低く唸った。フーフーと荒い呼吸とともにカチャカチャとベルトを外す音が聞こえてくる。
後ろから覆いかぶさってきた鳴瀬課長の熱いモノがオレの後ろに触れた。オレの粘膜に鳴瀬課長の先端が触れて、「あ、クる……」と思った瞬間、一気に奥まで貫かれた。
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