あくまで復讐の代行者

ゆーにゃん

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第四章

四人目 復讐は当事者のみならず その八

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 牢獄の奥から佐藤の悲痛、悲鳴、嗚咽が木霊する。はっきりと見えるわけではないので確認はできないが、腰と腰がぶつかる乾いた音に卑猥な水音と鼻をつく臭いで想像はできた。

「ふっ……んんっ! うんんっ! ……おえっ! ゆ、ゆるじでええええっ! んぐっ!?」

『アアアアアアアアアアッ』
『ケケケケケケケケケケッ』

 元人間と聞いたが、到底そう思えない枯れた声と存在そのものが気味悪く近づきたくないそれは、佐藤を犯すことに夢中で他のことには目もくれない。

 ただ見守るのも飽き、僕はSNSの確認へ。あの動画がどこまで拡散されどれだけ人の目についたのかそれを調べに。

 ユアチューブでは、アップした動画の全てが再生回数が百万を超えSNSでも未だにトレンド入りのままだった。
 このままいけば、学校側もこいつらの親にも満足のいく復讐が遂げられそうそうだ。

 それから数時間後。もはや呻き声しか発さなくなった佐藤。
 そろそろ、終わる頃合いか。

「どうやら、行為は終わったようです。主」

 グレモリーの報告通り、男共は満足したのか肉体が泡に包まれ消えていく。

 バアルが奥を照らし、残ったのは身体を痙攣させ白濁まみれの佐藤。ぐったりとし鼻と口、肛門から白くドロリとした白い液を垂れ流す。

 アスモデウス曰く、今回の復讐に連れてきたのは元人間。それも地獄から、生前に佐藤同様に性犯罪を繰り返し処刑された者たち。魂だけを連れて、アスモデウスが創り出した借り物の肉体に魂を入れ込み、性欲以外の欲望も感情も全て取り除いたのだと。

「バアル。殺さず、磔にしてくれ。こいつはまだ使える」
「なんだよ、せっかく喰えると思ったんだがな」
「最後の復讐に使う。そのあとになら好きにすればいい」
「夏目がそう言うなら仕方がない。って言っても、汚えな。これを触らないといけないのか……。さすがの俺もこれはちょっと……」

 鉄格子を開け中へ入るバアルの口から文句が出る。手から魔法陣を出して、虚ろな目で動かない佐藤を浮かせ、アスモデウスが用意した十字に縛る。

 この場ではまだ殺さない。貴様にはもう少し役に立ってもらわないと。

 最後の復讐を目前に、自然と笑みがこぼれる僕だった。
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