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43.答え合わせの時間です
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私は、いつの間にか、父さんの家の子ども部屋で寝ていたようだ。目を開けたら、母がいた。父たちもいた。同じ布団に黒曜も入っていた。寝相は悪くなかったか、すごく心配になった。
「琥珀、ごめんね。ちゃんと反省して、悪いところを直すことにしたよ」
お母様に頭を撫でられたので、手首を掴んで排除した。いらん!
「私ね、あんまりお父さんとお母さんにいいイメージがなくてさ。だけど、そんなのは琥珀には関係ないし、誰の子だってからかってくる人たちとも関係ないもんね。それなのに、そんなのに付き合わせちゃって、ごめんね」
お母様は、泣いていた。卑怯だ。
「男を侍らしてるからでしょう。一夫一妻なら、誰もそんなことは聞きません」
「そうだね。私、こっちでもどうかと思ってるんだけどさ。日本では、結婚してないことになってるの。皆の戸籍がないし、多重婚ができないから。
それなのに、入社式早々、産休の相談をしなくちゃいけなくなったり、いろいろあってね。そういう話が苦手になっちゃったんだ。
琥珀のことは、大好きだよ。生まれてきてくれて、嬉しかった。でも、どこに行ってもいろんな人にからかわれるか、蔑まれるか、バカにされるかで、琥珀の前でまで嫌なこと言う人がいるし、本当に嫌になっちゃったんだ。
自分のことばっかりで、ちゃんと琥珀の気持ちを考えてなくて、ごめんなさい。
黒曜の父親はね、シュバルツだよ。黒曜には、ちゃんと言って、育てるね」
そういえば、日本の法律を習った時に、お父様が重婚についてくどくどと、どうでもいいことを話していた気がする。多分、向こうでも、旦那が作れる状況にしておきたくないんだろう、と無視していたが。
「でしょうね。聞かずとも、知っていました」
「なんで?!」
「どう見ても、そのようにしか見えないからです。黒曜が可愛いくて、お父様の遺伝子もなかなかやるな、と思いました。わかったから、お父様の子として育てろ、と言ったのです。スネる程度の理由では、言えませんでした」
今度は、お父様が、撫でてきた。ウザい。私の頭は撫でられるためについているんじゃないぞ。
「じゃあ、もしかして、自分の父親もわかってる?」
「ええ。だから、聞きたくないと申しました。聞く必要がありません」
自分を客観視すれば、それだけで答えは出た。父たちの態度は、ダメ押しだ。それ以外があるなら、相当変な答えしか残されていない。
「そっか。だから、仲良くできなくなっちゃったのか」
「琥珀は、わたしの子だから大丈夫だよ」
すごい勢いで、布団の横から引っこ抜かれて、パパに抱かれた。黒曜は、無事か? 無事じゃなかったら、怒るぞ。
「私も、パパの子が良かったですよ」
黒曜は無事そうだったので、パパにぎゅっとしがみついた。
「ふざけんな。お前は、俺の子だ。こっち来い」
何をほざいているやら、父さんが立ち上がって息巻いた。
「今更、嫌ですよ。私は、ガッカリ父さんの子ではありません。父さんの子になるくらいなら、日本の父を推し続けます」
遺伝的に考えれば、パパとお父様の子では有り得ない。父さん以外なら、もう日本の父くらいしか、可能性はないと思う。私は、可愛いと言う以外に、褒め言葉が見つからない子どもだ。可愛いなんて、特に褒めどころの見つからない子ども用の褒め言葉だ。パパやお父様の子であれば、多芸で褒め殺されたろう。
「誰がガッカリ父さんだ!!」
「心配はいらない。お前は、俺の子だ。タヌキ看板に、書いてあっただろう?」
お父様が、パパの対面に座ったので、父さんが見えなくなった。お父様が、普通の笑顔だ。なるほど、その顔なら、翡翠に似ているような気もしなくもない。
「だから、ダンジョンを作ったんだ」
「え?」
ダンジョン? タヌキ看板でダンジョン? みんながダメだ殺せと言った緑小鬼を認めたのは、お父様だけだった。そもそもダンジョンを作ったのはお父様で、緑小鬼を集めてきたのはお父様だ。だから、当然だと思っていたが、あの時、お父様は、私が緑小鬼が好きだから集めてきた、と言ってなかったか? あの時も、バカだと思ったが、まさかの真性バカだった! あの奇行は、脅し文句として、看板に村長の息子と書いたからだったのか。私は、何度折ろうかと逡巡したというのに。なんてことだ。知らぬ間に、親孝行をしていたらしい。
「お父様の実子だったら死にたい、と思っていた時期もありましたが、ガッカリ父さんよりは、お父様の子の方が良かったかもしれません」
お父様の手を握って、言い切った。父さんは、近付いてきてまだ何かごちゃごちゃ言っているが、聞きたくない。
「今まで黙っていたんだから、お母様と同罪なんですよ。理解してますか?
パパの子だったら、英雄的な身体能力が引き継げて、お父様の子だったら、魔法力に期待が持てたでしょう。ガッカリ父さんの子は、どうなりますか? 父さんのすごいところは、すべて後天的に努力で得た物だけでしょう。そんなものは、遺伝しません。だから、ガッカリ父さんなんですよ」
「その顔は、俺の遺伝子だ!」
「ドレスが似合って、男にしか言い寄られない顔など、なんの役にも立ちません。むしろ迷惑です」
「違うよ。琥珀は、わたしの子だよ」
パパが、父さんから隠すように、抱きしめてくれた。
「そうですね。ガッカリ母とガッカリ父さんは、いりません。パパとお父様の子になっても宜しいでしょうか」
「ああ、お前は、俺の子だ」
「元々わたしの子だったよ」
良かった。ちゃんと子どもの1人だと、認めてもらえていた。
「訳のわからんヤツらに邪魔されてきたが、俺は、ずっとお前の父親だと言ってただろう!!」
「ちょっと待ってよ。裏切り者め!」
ガッカリ父さんの声がうるさすぎて、耳をふさいだ。
「でも、よろしいのでしょうか。私は、憎き恋敵の子ではないのですか?」
ずっとそれが引っかかっていた。絶対に、味方になってはもらえないと思っていた。だから、お父様には嫌がらせをされているんだと思っていた。翡翠の方が、どう考えても猫可愛がりされていた。
「シャルルとナデシコの子は、全部俺の子だと決めている。父親など、どうでもいい。俺以外の子を産まないならば、産んでくれと頼むつもりでいたくらいだ。実際、ナデシコには言ったが、断られた」
「「「!!」」」
他の男の子でも気にしない、と言ってくれるのを期待してた! パパも父さんも、あまりの発言に、二の句を告げずにいる。やっぱりお父様の頭の中身は、理解できなかった。
「な、なんで、わざわざ頼んだりするのですか。。。」
「異世界人の知り合いなど、他にいないからだ。シャルルとクロのハーフ、シャルルとクロ以外のハーフが、どうなるか見てみたかった。1人だけじゃ、サンプル数が少ない。あと50人くらい産んでくれると嬉しい」
「そんなに産めるか!」
まさかまさか、お父様がお母様まで、そんな実験対象にするなんて! タヌキに3人べた惚れなんておかしい、とは思っていた。だが、まさかそんな理由!! お母様は、そんなのでも、男を1人増やしたかったのか。さいあくだ。
「わ、私は、実験対象にしないで下さいますか? エスメラルダ以外とは、結婚したくありません」
「ああ、構わない。俺は、お前たちの子も見てみたい」
異世界人ハーフの子がいっぱい見たい、と沢山嫁を用意されるかと思ったが、そうはしないらしい。どう考えても、その気になれば、黒曜よりは私の方が多く子が持てる。狙われるかと心配したのだが、良かった。少なくとも、しばらくは安泰だろうが。
「そこは安心するところじゃないと思うぞ」
何故か、父さんが半眼だ。
「私の恋の味方、第1号ですよ。大事な父です」
緑小鬼キング協賛スポンサーでもある。頭の中身は理解しがたいが、エスメラルダの魔改造も良かれと思ってやっているのだろうから、実は、私のために1番動いている父だ。軌道修正はして欲しいと思うが、ある意味では悪い父ではない。やっぱりちょっと嫌だけど、話してどうにかなる気もしないけど、恐らく、悪気だけはない。かなり頭がおかしいだけだ。
「私は、お母様に魔法で打ち勝ち、パパよりも格闘の道を極め、お父様の知識を凌駕したいと思っております。勉強だけでは足りません。ご協力願えませんか」
「ああ、いいだろう。次は、魔法だな」
お母様は、龍だから魔法力は桁違いにスゴいが、技術力はまったくない。時折、お父様にも負けている。龍に勝てる魔法使いの先生を得た。勉強のように漬け込んでもらえば、最強の魔法使いになれるかもしれない。
「俺が父親だぞ。なんで入っていないんだ」
「狩人など1人減っても、誰も困りません」
父さんのすごいところも超えてやろう、と思っていた時期もあった。だが、いらないと言ったのは、父さんだ。確かに、魔法があれば、鳥も猪も狩れる。弓や罠の技術など、なければなくてもいい。
「キーリーより、琥珀の方が上だ。もうとうに超えている」
「お前のすごいところは、やたらと男にモテることだけだ。そんなものは、いらん」
非常に残念なことだが、男に求婚されたらしいから、それは習得済みだ。これ以上、みがく必要もない。パパの子だからモテるなら諦めもつくが、父さんの子だからモテるんじゃ、割に合わない。パパは、老若男女誰にでもモテるが、父さんは男にしかモテないらしい。誰得なんだ。
私は、エスメラルダに好いてもらえれば、あとはいらない。人間にモテる人物像は、いくつか思い付くが、そもそも緑小鬼の理想の男性像を、これっぽっちも知らないのが問題だ。やはり緑小鬼語を習得して、スフェーンたちに聞いて回った方がいいだろうか。エスメラルダに直接聞くのは、リスキーだ。答えによっては、立ち直れなくなる。
「ぐっ、お、俺にだって、何か1つくらい良いところがあるハズだ!」
やっぱり強気で推せるものは、何もないらしい。流石、ガッカリ父さんだ。
「そうですね。変な女だと思っているのに、思い続けることができるのは、父さんだけでしょう。素晴らしいことです。
ですから、私の恋も、全力で応援して下さいね」
「琥珀、ごめんね。ちゃんと反省して、悪いところを直すことにしたよ」
お母様に頭を撫でられたので、手首を掴んで排除した。いらん!
「私ね、あんまりお父さんとお母さんにいいイメージがなくてさ。だけど、そんなのは琥珀には関係ないし、誰の子だってからかってくる人たちとも関係ないもんね。それなのに、そんなのに付き合わせちゃって、ごめんね」
お母様は、泣いていた。卑怯だ。
「男を侍らしてるからでしょう。一夫一妻なら、誰もそんなことは聞きません」
「そうだね。私、こっちでもどうかと思ってるんだけどさ。日本では、結婚してないことになってるの。皆の戸籍がないし、多重婚ができないから。
それなのに、入社式早々、産休の相談をしなくちゃいけなくなったり、いろいろあってね。そういう話が苦手になっちゃったんだ。
琥珀のことは、大好きだよ。生まれてきてくれて、嬉しかった。でも、どこに行ってもいろんな人にからかわれるか、蔑まれるか、バカにされるかで、琥珀の前でまで嫌なこと言う人がいるし、本当に嫌になっちゃったんだ。
自分のことばっかりで、ちゃんと琥珀の気持ちを考えてなくて、ごめんなさい。
黒曜の父親はね、シュバルツだよ。黒曜には、ちゃんと言って、育てるね」
そういえば、日本の法律を習った時に、お父様が重婚についてくどくどと、どうでもいいことを話していた気がする。多分、向こうでも、旦那が作れる状況にしておきたくないんだろう、と無視していたが。
「でしょうね。聞かずとも、知っていました」
「なんで?!」
「どう見ても、そのようにしか見えないからです。黒曜が可愛いくて、お父様の遺伝子もなかなかやるな、と思いました。わかったから、お父様の子として育てろ、と言ったのです。スネる程度の理由では、言えませんでした」
今度は、お父様が、撫でてきた。ウザい。私の頭は撫でられるためについているんじゃないぞ。
「じゃあ、もしかして、自分の父親もわかってる?」
「ええ。だから、聞きたくないと申しました。聞く必要がありません」
自分を客観視すれば、それだけで答えは出た。父たちの態度は、ダメ押しだ。それ以外があるなら、相当変な答えしか残されていない。
「そっか。だから、仲良くできなくなっちゃったのか」
「琥珀は、わたしの子だから大丈夫だよ」
すごい勢いで、布団の横から引っこ抜かれて、パパに抱かれた。黒曜は、無事か? 無事じゃなかったら、怒るぞ。
「私も、パパの子が良かったですよ」
黒曜は無事そうだったので、パパにぎゅっとしがみついた。
「ふざけんな。お前は、俺の子だ。こっち来い」
何をほざいているやら、父さんが立ち上がって息巻いた。
「今更、嫌ですよ。私は、ガッカリ父さんの子ではありません。父さんの子になるくらいなら、日本の父を推し続けます」
遺伝的に考えれば、パパとお父様の子では有り得ない。父さん以外なら、もう日本の父くらいしか、可能性はないと思う。私は、可愛いと言う以外に、褒め言葉が見つからない子どもだ。可愛いなんて、特に褒めどころの見つからない子ども用の褒め言葉だ。パパやお父様の子であれば、多芸で褒め殺されたろう。
「誰がガッカリ父さんだ!!」
「心配はいらない。お前は、俺の子だ。タヌキ看板に、書いてあっただろう?」
お父様が、パパの対面に座ったので、父さんが見えなくなった。お父様が、普通の笑顔だ。なるほど、その顔なら、翡翠に似ているような気もしなくもない。
「だから、ダンジョンを作ったんだ」
「え?」
ダンジョン? タヌキ看板でダンジョン? みんながダメだ殺せと言った緑小鬼を認めたのは、お父様だけだった。そもそもダンジョンを作ったのはお父様で、緑小鬼を集めてきたのはお父様だ。だから、当然だと思っていたが、あの時、お父様は、私が緑小鬼が好きだから集めてきた、と言ってなかったか? あの時も、バカだと思ったが、まさかの真性バカだった! あの奇行は、脅し文句として、看板に村長の息子と書いたからだったのか。私は、何度折ろうかと逡巡したというのに。なんてことだ。知らぬ間に、親孝行をしていたらしい。
「お父様の実子だったら死にたい、と思っていた時期もありましたが、ガッカリ父さんよりは、お父様の子の方が良かったかもしれません」
お父様の手を握って、言い切った。父さんは、近付いてきてまだ何かごちゃごちゃ言っているが、聞きたくない。
「今まで黙っていたんだから、お母様と同罪なんですよ。理解してますか?
パパの子だったら、英雄的な身体能力が引き継げて、お父様の子だったら、魔法力に期待が持てたでしょう。ガッカリ父さんの子は、どうなりますか? 父さんのすごいところは、すべて後天的に努力で得た物だけでしょう。そんなものは、遺伝しません。だから、ガッカリ父さんなんですよ」
「その顔は、俺の遺伝子だ!」
「ドレスが似合って、男にしか言い寄られない顔など、なんの役にも立ちません。むしろ迷惑です」
「違うよ。琥珀は、わたしの子だよ」
パパが、父さんから隠すように、抱きしめてくれた。
「そうですね。ガッカリ母とガッカリ父さんは、いりません。パパとお父様の子になっても宜しいでしょうか」
「ああ、お前は、俺の子だ」
「元々わたしの子だったよ」
良かった。ちゃんと子どもの1人だと、認めてもらえていた。
「訳のわからんヤツらに邪魔されてきたが、俺は、ずっとお前の父親だと言ってただろう!!」
「ちょっと待ってよ。裏切り者め!」
ガッカリ父さんの声がうるさすぎて、耳をふさいだ。
「でも、よろしいのでしょうか。私は、憎き恋敵の子ではないのですか?」
ずっとそれが引っかかっていた。絶対に、味方になってはもらえないと思っていた。だから、お父様には嫌がらせをされているんだと思っていた。翡翠の方が、どう考えても猫可愛がりされていた。
「シャルルとナデシコの子は、全部俺の子だと決めている。父親など、どうでもいい。俺以外の子を産まないならば、産んでくれと頼むつもりでいたくらいだ。実際、ナデシコには言ったが、断られた」
「「「!!」」」
他の男の子でも気にしない、と言ってくれるのを期待してた! パパも父さんも、あまりの発言に、二の句を告げずにいる。やっぱりお父様の頭の中身は、理解できなかった。
「な、なんで、わざわざ頼んだりするのですか。。。」
「異世界人の知り合いなど、他にいないからだ。シャルルとクロのハーフ、シャルルとクロ以外のハーフが、どうなるか見てみたかった。1人だけじゃ、サンプル数が少ない。あと50人くらい産んでくれると嬉しい」
「そんなに産めるか!」
まさかまさか、お父様がお母様まで、そんな実験対象にするなんて! タヌキに3人べた惚れなんておかしい、とは思っていた。だが、まさかそんな理由!! お母様は、そんなのでも、男を1人増やしたかったのか。さいあくだ。
「わ、私は、実験対象にしないで下さいますか? エスメラルダ以外とは、結婚したくありません」
「ああ、構わない。俺は、お前たちの子も見てみたい」
異世界人ハーフの子がいっぱい見たい、と沢山嫁を用意されるかと思ったが、そうはしないらしい。どう考えても、その気になれば、黒曜よりは私の方が多く子が持てる。狙われるかと心配したのだが、良かった。少なくとも、しばらくは安泰だろうが。
「そこは安心するところじゃないと思うぞ」
何故か、父さんが半眼だ。
「私の恋の味方、第1号ですよ。大事な父です」
緑小鬼キング協賛スポンサーでもある。頭の中身は理解しがたいが、エスメラルダの魔改造も良かれと思ってやっているのだろうから、実は、私のために1番動いている父だ。軌道修正はして欲しいと思うが、ある意味では悪い父ではない。やっぱりちょっと嫌だけど、話してどうにかなる気もしないけど、恐らく、悪気だけはない。かなり頭がおかしいだけだ。
「私は、お母様に魔法で打ち勝ち、パパよりも格闘の道を極め、お父様の知識を凌駕したいと思っております。勉強だけでは足りません。ご協力願えませんか」
「ああ、いいだろう。次は、魔法だな」
お母様は、龍だから魔法力は桁違いにスゴいが、技術力はまったくない。時折、お父様にも負けている。龍に勝てる魔法使いの先生を得た。勉強のように漬け込んでもらえば、最強の魔法使いになれるかもしれない。
「俺が父親だぞ。なんで入っていないんだ」
「狩人など1人減っても、誰も困りません」
父さんのすごいところも超えてやろう、と思っていた時期もあった。だが、いらないと言ったのは、父さんだ。確かに、魔法があれば、鳥も猪も狩れる。弓や罠の技術など、なければなくてもいい。
「キーリーより、琥珀の方が上だ。もうとうに超えている」
「お前のすごいところは、やたらと男にモテることだけだ。そんなものは、いらん」
非常に残念なことだが、男に求婚されたらしいから、それは習得済みだ。これ以上、みがく必要もない。パパの子だからモテるなら諦めもつくが、父さんの子だからモテるんじゃ、割に合わない。パパは、老若男女誰にでもモテるが、父さんは男にしかモテないらしい。誰得なんだ。
私は、エスメラルダに好いてもらえれば、あとはいらない。人間にモテる人物像は、いくつか思い付くが、そもそも緑小鬼の理想の男性像を、これっぽっちも知らないのが問題だ。やはり緑小鬼語を習得して、スフェーンたちに聞いて回った方がいいだろうか。エスメラルダに直接聞くのは、リスキーだ。答えによっては、立ち直れなくなる。
「ぐっ、お、俺にだって、何か1つくらい良いところがあるハズだ!」
やっぱり強気で推せるものは、何もないらしい。流石、ガッカリ父さんだ。
「そうですね。変な女だと思っているのに、思い続けることができるのは、父さんだけでしょう。素晴らしいことです。
ですから、私の恋も、全力で応援して下さいね」
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