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スライムの"スー"その2

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翌朝。俺達は朝食を済ませ、畑仕事の方に行っている母さんに内緒で森に来ていた。

「よーし!今日からレベル上げをするぞスー!」

『スー!』

ここは指定ランクFに認定されている森だ。
ランクはS、A、B、C、D、E、FがありFは一番危険度が低いとされている。

まぁ、それでも子供が1人でいるのは危険だが、俺は前世の経験もあるから大丈夫だ。が、油断は禁物だ。

スーと一緒に森の中を歩いていると、1匹のスライムに出会った。俺としては一番会いたくない魔物だ。俺は魔法使えないから倒すことができない。もちろんスライム自体弱いから攻撃されても全て避けられる。が問題はそこじゃない。俺はスーの前でスライムと戦いたくないんだ。

まぁけど、スライムは温厚な魔物なので向こうから仕掛けてくることはない。俺はこのままスルーしていこうとしたら、野生のスライムが俺の前に立ちふさがった。

「えー。見るからに敵意むき出しなんだが……。」

野生のスライムは俺に体当たりをしてきた。俺はそれを避けながらも、なんで?俺攻撃されるようなことしてないのに。
スライムに狙われる理由を考えたが、まったく浮かばなかった。

どうしよう。このままキャッチして遠くに投げるか?それだとスーに嫌われないだろうか?でもこのままだといつまでたっても終わらない気がするししょうがないか。

俺が野生のスライムを投げとばそうとした時、スーが俺と野生のスライムの間に割って入ってきてそのまま野生のスライムを丸ごと呑み込んだ。

「………え!?」

そして何事もなかったかのようにスーは前を歩き出した。
なんだこれ?どういう事?意味わからん。
俺がその場でじっとしていると、スーが振り返って『スー。スー。』となんか、行くぞ!みたいなことを言ってる気がしたので俺は黙ってスーについていった。

またスーと森を歩いていると今度はゴブリン5体が姿を現した。

「ギギッ!」「ギャッギャッ!」

ゴブリンか。ゴブリンはLv2なのでこいつを倒せば俺のLvも上がる。
俺は5体のゴブリンを倒そうと一歩踏み出すと、スーが前に出てきて『スー。スースー。』と言ってきた。俺は何となくスーの言っていることがわかった。
こいつらは俺がやるからそこで見ててくれ。と言っているんだと思う。何故スーの言葉が何となくわかるのかは確かなことはわからない。多分俺が創造主だからだとは思うが。

俺はスーに「わかったよ。でも危なくなったら俺がやるからな。」と言うとスーは『スー!』と気合の入った一言を言った。

まぁ見るからに普通のゴブリンだし、スライムに物理攻撃効かないから大丈夫だろう。さっきみたいな倒し方するんだろうし。
俺がそんなこと考えていると早速ゴブリンが一斉にかかってきた。

スーがどうするか見ていると、突然スーの周りに炎が発生し、やがてスーをその炎が包み込んだ。
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