1 / 59
始まりの悲(喜)劇
しおりを挟む
見慣れた一番星が見え始め今日の終わりに何となく寂しさを覚えた頃だった。
売れない漫才コンビ「謎だらけ」のツッコミ担当の月野正人(芸名ツッコ)とボケ担当の坊野悠(芸名ボッケ)は幼馴染でコンビ前から、あだ名と同じ芸名で呼び合う仲だった。
その日、2人はボッケの家で漫才の相談をしていた。隣の部屋ではボッケの歳の離れた妹の坊野真里が、いつものようにコップを壁につけて聞き耳を立てていた。
ボッケはTVで流れていたアニメを見ると閃いた。
「ねーツッコ今流行りの異世界転生だってさ、これで作ってみる?」
「まー確かに流行ってるからな...また、なんか思いついたのか?」
「異世界言ってみよう」ボッケは笑顔で答えた。
ツッコは少し考え眉間に皺を寄せた。
「どこがボケになってるんだ?」
「場所に行ってみようじゃなくて、言葉を言ってみようって感じ」
ボッケは適当に言った。
「書かねえとわからねえだろ阿呆」
ツッコはやる気のない声でツッコみを入れた。
そのやりとりを聞いて妹は口角を少し上げた瞬間だった。
トラックが家に突っ込んできた。
気がつくと真っ白な空間で、目の前には神様らしき人物が立っていた。
ツッコは周りを確認すると、ボッケとボッケの妹もなぜかそこにいた。よく見ると妹の方は手にコップを持っていたが目が合うと引きつった笑みをしながらコップを自分の後ろの見えない所にそっと置いた。
神様らしき人物は自分に注目が集まるのがわかると話し始めた。
「そろそろいいか、お前達は家にトラックが突っ込んで死んでしまった。」
しかし、ボッケはそんな状況でも空気を読まなかった。
「神様っぽい人がいるよ...この世界はVRなの?すごいリアルだね!」
ツッコは周りの異質な雰囲気と、ほっぺをつねって確認して言った。
「バカ!ボッケ!それにVRじゃねえ!ここはあの世か、天国だろ!」
ツッコは状況を考え、目の前の神様らしき人物に質問を始めた。
「...って漫才してる場合じゃねえな、すまないけど、あんた神様なのか」
その時、真里はボッケの横でオロオロしていた。
そんな3人を見た神様は驚き若干呆れていた。
しょうがなくと言った感じで「まぁ、それに近い」と曖昧に答えた。
「俺は疑い深いんだ。です。証明をして欲しいです。大変申し訳ありません」
ツッコは神様かもしれないと思うと、だんだん弱気な口調になっていった。
「ツッコなんか敬語になったね?」ボッケは真里の方に行くと耳打ちした。
神様はツッコの反応に納得して頷いた。
「わかった、今からお前達に死んだ後の世界を見せるから判断してほしい」
そう言った瞬間だった、3人は呆然と座り込んだ。
その後、全員の頭に彼らが死んだ後の風景が浮かんできた。そこには知り合い達が別れを惜しみ、涙を流す姿が様々に映し出された。
「...わかった、わかった。もういい」ツッコは泣を流しながら謝った。
「...死んでから、言うのは卑怯だよ」ボッケは食いしばり泣きながら呟いた。
「...家、に、帰りたい」真里は嗚咽を漏らしながらつぶやいた。
神様は落ち着くまで、しばらく待った。
「それでは本題に入ろう。さっき見たように、お前達はもう元の世界には戻れない。そしてこの世界で転生すると人間になるかわからない。なので、お前達には異世界に転生してもらおうと思う。詳しく言うとお前達の魂を新しい世界へ送り、元の肉体の情報を元に、異世界のルールに合わせた形で肉体を再生し、転生することになる。行きたいと言っていたしな」
「「「はぁ?!」」」
3人の声は、意図せずともはもっていた。
「待て!俺達漫才で天下を取るんだよ!わかんねぇ世界なんて行きたくねえ!」
ツッコは死後の世界を見たことで、さらに未練が大きくなっていた。
「神様もわかってないな!僕達の価値をまだわかってない人が多いんだよ!」
ボッケも同様だった。
「ばか、神様に文句言うな!」「先に行ったのはツッコだろ!」
ボッケとツッコは言い争いは神様の冷たい視線ですぐに終了させられた。
その後、神様は少し寂しそうな顔になると言った。
「君達の漫才ほぼつまらなかったが私は好きだったよ。だから、新しい世界で、新しい人生を歩んでほしい。君達の言葉の力は、役に立つはずだ」
「つまらないは余計だ!...と思います」
ツッコの反射的に出たツッコミで神様は不満顔になった。
「僕達のこと見ててくれたんだね!」
ボッケの言葉で神様の機嫌がスッと戻ったが、続きがあった。
「でも、神様って厳しいな!」「バカ!そっちに食いつくな!」
ツッコの制止も虚しく神様は不機嫌な顔に戻っていた。
その時だった。後ろで顔を隠していた真里が震える声で言った。
「すすすすすいません。ちょっと待ってください!」
「私、元の世界に戻って、友達作りたいんです!曲とかラップもできれば、ちゃんと人前で披露してみたいんです!」
ツッコもボッケも驚き真里を見つめた。
実は真里は人見知りだったが、顔を隠し動画サイトに作った曲やラップを投稿していた。その時は顔を隠していたおかげで人見知り無く自由に話せていた。しかし、本人は気づいてないが、まるで別人のようになっていた。だが、この時のツッコとボッケにわかることはなかった。
神様は真里の方を向き寂しそうな顔で話し出した。
「すまない、それは叶えてやれない。君のラップと曲もほぼつまらなかったが好きだったよ」神様の「つまらない」の言葉で真里は泣きそうになってたが我慢して聞いていた。
神様は3人を順番に見ていくと優しい顔で言った。
「だが、異世界で使えるようにお前達の言葉の力をスキルとして与えたよ。その力と自分を信じてみてはどうかな?」
その時だった。3人の体が光で包み込まれていった。
気づくと3人は知らない場所で寝ていた。
ツッコは目を擦りながら起き、すぐ隣でボッケと真里も同じよう起き出した。
「みんな、ここどこ?僕達神様に…」
ボッケは今までいた場所から別の場所に変わったことに混乱していた。
「俺も、わかんねえ!って、おい!あれ!」ツッコが指差した。
3人が起き上がり、目の前を見るとボロい家がポツンとたっていた。
何か見覚えのある家だった。窓枠が少し歪んでいて、ポストも壊れていた。全く同じではないがボッケ達の住んでいた借家に似ていた。
玄関には異質な雰囲気の手紙が置いてあり、読める字で書いてあった。
内容は神様からだった。この世界でも以前の同じような家を用意してくれて、中にあるものは自由に使っていいこと。家を中心に約100Mほどは結界が張ってあり自分達以外は入れないので安全を保障されていること。外から見ると森に見えていること。使い方は家の中の各場所の張り紙に書いてあること。家の細かいことを書いた本が本棚に置いてあることが書いてあった。
「マジかよ!神様も粋なことするんだな!」
ツッコは驚きながら家を眺めていた。
「神様すごいね!もしかして、こっちでは楽に生活できるのかな!」
ボッケは呑気に休んでる想像をしていた。真里は少し落ち着いたのか家に興味がでてきた。
ツッコは家の中に何か潜んでないかと勘ぐり、いつのも心配性が顔を出した。
「ちょっと待てみんな!まず中の確認をして安全確認だ!」
「神様が書いたんだから大丈夫だよ、ツッコ」ボッケは呆れていた。
とりあえず入り口近くに真里を残すと、恐る恐る2人で家に入り各部屋が安全かどうか確認していった。確認後に真里を家に入れると慎重に家の周り100Mも同様に確認し特に問題なかったので戻ってきた。
確認から戻ると真里が家で見た事を報告しにきた。
「お兄ちゃん達、この家……なんか魔法の力が使われてるみたい」
真里が手招きするので見に行くと壁などに見慣れない装置が取り付けられていた。そして、どの装置も何かをはめる部分が空っぽだった。
「これ、どうやって使うの?」
ボッケがそう呟くと、真里が壁に貼られた紙を指差した。
「この家は魔力供給システムによって稼働します。そのシステムを使い以前の世界で水道や電気ガスで動いていた装置をできるだけ、この世界にある物で用意しました。魔力を補給するには街で手に入る魔石が必要です。1月分の魔石と食料はありますが、それ以外は自分で購入してください。快適な生活は君達の手にかかっています。魔石を買うにはお金が必要です。お金は君達の世界と同じように街に行って仕事をするなり、何か農産物を作るなり、狩りをするなり、好きにしてください。」
「……結局、金かよ!」
ツッコの絶叫が、響き渡った。
売れない漫才コンビ「謎だらけ」のツッコミ担当の月野正人(芸名ツッコ)とボケ担当の坊野悠(芸名ボッケ)は幼馴染でコンビ前から、あだ名と同じ芸名で呼び合う仲だった。
その日、2人はボッケの家で漫才の相談をしていた。隣の部屋ではボッケの歳の離れた妹の坊野真里が、いつものようにコップを壁につけて聞き耳を立てていた。
ボッケはTVで流れていたアニメを見ると閃いた。
「ねーツッコ今流行りの異世界転生だってさ、これで作ってみる?」
「まー確かに流行ってるからな...また、なんか思いついたのか?」
「異世界言ってみよう」ボッケは笑顔で答えた。
ツッコは少し考え眉間に皺を寄せた。
「どこがボケになってるんだ?」
「場所に行ってみようじゃなくて、言葉を言ってみようって感じ」
ボッケは適当に言った。
「書かねえとわからねえだろ阿呆」
ツッコはやる気のない声でツッコみを入れた。
そのやりとりを聞いて妹は口角を少し上げた瞬間だった。
トラックが家に突っ込んできた。
気がつくと真っ白な空間で、目の前には神様らしき人物が立っていた。
ツッコは周りを確認すると、ボッケとボッケの妹もなぜかそこにいた。よく見ると妹の方は手にコップを持っていたが目が合うと引きつった笑みをしながらコップを自分の後ろの見えない所にそっと置いた。
神様らしき人物は自分に注目が集まるのがわかると話し始めた。
「そろそろいいか、お前達は家にトラックが突っ込んで死んでしまった。」
しかし、ボッケはそんな状況でも空気を読まなかった。
「神様っぽい人がいるよ...この世界はVRなの?すごいリアルだね!」
ツッコは周りの異質な雰囲気と、ほっぺをつねって確認して言った。
「バカ!ボッケ!それにVRじゃねえ!ここはあの世か、天国だろ!」
ツッコは状況を考え、目の前の神様らしき人物に質問を始めた。
「...って漫才してる場合じゃねえな、すまないけど、あんた神様なのか」
その時、真里はボッケの横でオロオロしていた。
そんな3人を見た神様は驚き若干呆れていた。
しょうがなくと言った感じで「まぁ、それに近い」と曖昧に答えた。
「俺は疑い深いんだ。です。証明をして欲しいです。大変申し訳ありません」
ツッコは神様かもしれないと思うと、だんだん弱気な口調になっていった。
「ツッコなんか敬語になったね?」ボッケは真里の方に行くと耳打ちした。
神様はツッコの反応に納得して頷いた。
「わかった、今からお前達に死んだ後の世界を見せるから判断してほしい」
そう言った瞬間だった、3人は呆然と座り込んだ。
その後、全員の頭に彼らが死んだ後の風景が浮かんできた。そこには知り合い達が別れを惜しみ、涙を流す姿が様々に映し出された。
「...わかった、わかった。もういい」ツッコは泣を流しながら謝った。
「...死んでから、言うのは卑怯だよ」ボッケは食いしばり泣きながら呟いた。
「...家、に、帰りたい」真里は嗚咽を漏らしながらつぶやいた。
神様は落ち着くまで、しばらく待った。
「それでは本題に入ろう。さっき見たように、お前達はもう元の世界には戻れない。そしてこの世界で転生すると人間になるかわからない。なので、お前達には異世界に転生してもらおうと思う。詳しく言うとお前達の魂を新しい世界へ送り、元の肉体の情報を元に、異世界のルールに合わせた形で肉体を再生し、転生することになる。行きたいと言っていたしな」
「「「はぁ?!」」」
3人の声は、意図せずともはもっていた。
「待て!俺達漫才で天下を取るんだよ!わかんねぇ世界なんて行きたくねえ!」
ツッコは死後の世界を見たことで、さらに未練が大きくなっていた。
「神様もわかってないな!僕達の価値をまだわかってない人が多いんだよ!」
ボッケも同様だった。
「ばか、神様に文句言うな!」「先に行ったのはツッコだろ!」
ボッケとツッコは言い争いは神様の冷たい視線ですぐに終了させられた。
その後、神様は少し寂しそうな顔になると言った。
「君達の漫才ほぼつまらなかったが私は好きだったよ。だから、新しい世界で、新しい人生を歩んでほしい。君達の言葉の力は、役に立つはずだ」
「つまらないは余計だ!...と思います」
ツッコの反射的に出たツッコミで神様は不満顔になった。
「僕達のこと見ててくれたんだね!」
ボッケの言葉で神様の機嫌がスッと戻ったが、続きがあった。
「でも、神様って厳しいな!」「バカ!そっちに食いつくな!」
ツッコの制止も虚しく神様は不機嫌な顔に戻っていた。
その時だった。後ろで顔を隠していた真里が震える声で言った。
「すすすすすいません。ちょっと待ってください!」
「私、元の世界に戻って、友達作りたいんです!曲とかラップもできれば、ちゃんと人前で披露してみたいんです!」
ツッコもボッケも驚き真里を見つめた。
実は真里は人見知りだったが、顔を隠し動画サイトに作った曲やラップを投稿していた。その時は顔を隠していたおかげで人見知り無く自由に話せていた。しかし、本人は気づいてないが、まるで別人のようになっていた。だが、この時のツッコとボッケにわかることはなかった。
神様は真里の方を向き寂しそうな顔で話し出した。
「すまない、それは叶えてやれない。君のラップと曲もほぼつまらなかったが好きだったよ」神様の「つまらない」の言葉で真里は泣きそうになってたが我慢して聞いていた。
神様は3人を順番に見ていくと優しい顔で言った。
「だが、異世界で使えるようにお前達の言葉の力をスキルとして与えたよ。その力と自分を信じてみてはどうかな?」
その時だった。3人の体が光で包み込まれていった。
気づくと3人は知らない場所で寝ていた。
ツッコは目を擦りながら起き、すぐ隣でボッケと真里も同じよう起き出した。
「みんな、ここどこ?僕達神様に…」
ボッケは今までいた場所から別の場所に変わったことに混乱していた。
「俺も、わかんねえ!って、おい!あれ!」ツッコが指差した。
3人が起き上がり、目の前を見るとボロい家がポツンとたっていた。
何か見覚えのある家だった。窓枠が少し歪んでいて、ポストも壊れていた。全く同じではないがボッケ達の住んでいた借家に似ていた。
玄関には異質な雰囲気の手紙が置いてあり、読める字で書いてあった。
内容は神様からだった。この世界でも以前の同じような家を用意してくれて、中にあるものは自由に使っていいこと。家を中心に約100Mほどは結界が張ってあり自分達以外は入れないので安全を保障されていること。外から見ると森に見えていること。使い方は家の中の各場所の張り紙に書いてあること。家の細かいことを書いた本が本棚に置いてあることが書いてあった。
「マジかよ!神様も粋なことするんだな!」
ツッコは驚きながら家を眺めていた。
「神様すごいね!もしかして、こっちでは楽に生活できるのかな!」
ボッケは呑気に休んでる想像をしていた。真里は少し落ち着いたのか家に興味がでてきた。
ツッコは家の中に何か潜んでないかと勘ぐり、いつのも心配性が顔を出した。
「ちょっと待てみんな!まず中の確認をして安全確認だ!」
「神様が書いたんだから大丈夫だよ、ツッコ」ボッケは呆れていた。
とりあえず入り口近くに真里を残すと、恐る恐る2人で家に入り各部屋が安全かどうか確認していった。確認後に真里を家に入れると慎重に家の周り100Mも同様に確認し特に問題なかったので戻ってきた。
確認から戻ると真里が家で見た事を報告しにきた。
「お兄ちゃん達、この家……なんか魔法の力が使われてるみたい」
真里が手招きするので見に行くと壁などに見慣れない装置が取り付けられていた。そして、どの装置も何かをはめる部分が空っぽだった。
「これ、どうやって使うの?」
ボッケがそう呟くと、真里が壁に貼られた紙を指差した。
「この家は魔力供給システムによって稼働します。そのシステムを使い以前の世界で水道や電気ガスで動いていた装置をできるだけ、この世界にある物で用意しました。魔力を補給するには街で手に入る魔石が必要です。1月分の魔石と食料はありますが、それ以外は自分で購入してください。快適な生活は君達の手にかかっています。魔石を買うにはお金が必要です。お金は君達の世界と同じように街に行って仕事をするなり、何か農産物を作るなり、狩りをするなり、好きにしてください。」
「……結局、金かよ!」
ツッコの絶叫が、響き渡った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
看病しに行ったら、当主の“眠り”になってしまった
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全36話⭐︎
倒れた当主を看病する役目を振られた使用人リィナは、彼の部屋へ通うことになる。
栄養、灯り、静かな時間、話し相手――“眠れる夜”を整えていく。そして、回復していく当主アレクシス。けれど彼は、ある夜そっと手を握り返し、低い声で囁く。
「責任、取って?」
噂が燃える屋敷で、ふたりが守るのは“枠(ルール)”。
手だけ、時間だけ、理由にしない――鍵はリィナが握ったまま。
けれど、守ろうとするほど情は育ち、合図の灯りはいつしか「帰る」ではなく「眠る」へ変わっていく。
看病から始まった優しい夜は、静かな執着に捕まっていく。
それでも、捕獲の鍵は彼ではなく――彼女の手にある。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
没落港の整備士男爵 ~「構造解析」スキルで古代設備を修理(レストア)したら、大陸一の物流拠点になり、王家も公爵家も頭が上がらなくなった件~
namisan
ファンタジー
大陸の南西端に位置するベルナ子爵領。
かつては貿易で栄えたこの港町も、今は見る影もない。
海底には土砂が堆積して大型船は入港できず、倉庫街は老朽化し、特産品もない。借金まみれの父と、諦めきった家臣たち。そこにあるのは、緩やかな「死」だけだった。
そんな没落寸前の領地の嫡男、アレン(16歳)に転生した主人公には、前世の記憶があった。
それは、日本で港湾管理者兼エンジニアとして働き、現場で散った「整備士」としての知識。
そして、彼にはもう一つ、この世界で目覚めた特異な能力があった。
対象の構造や欠陥、魔力の流れが設計図のように視えるスキル――【構造解析】。
「壊れているなら、直せばいい。詰まっているなら、通せばいい」
アレンは錆びついた古代の「浚渫(しゅんせつ)ゴーレム」を修理して港を深く掘り直し、魔導冷却庫を「熱交換の最適化」で復活させて、腐るだけだった魚を「最高級の輸出品」へと変えていく。
ドケチな家令ガルシアと予算を巡って戦い、荒くれ者の港湾長ゲンと共に泥にまみれ、没落商会の女主人メリッサと手を組んで販路を開拓する。
やがてその港には、陸・海・空の物流革命が巻き起こる。
揺れない「サスペンション馬車」が貴族の移動を変え、「鮮度抜群の魚介グルメ」が王族の胃袋を掴み、気性の荒いワイバーンを手懐けた「空輸便」が世界を結ぶ。
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる