待て、妊活より婚活が先だ!

檸なっつ

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「落ち着いたか?」
 しばらくシオンの美しい銀髪を撫でていると、ようやく拘束していた腕が離れた。
「泣きすぎだよ……」
「タオ……不安なんだ」
「あー……うん。どうしたらいい? なんでもす……んっんんっ」
 顔を上げたシオンを見ていたら、唇が重なった。
 焦るようなキスにシオンの気持ちが見えて、俺もそのままキスに応えることにした。

 優しく。
 シオンに俺の愛が伝わるように。

「愛してる……タオ」
「あー……うん、俺も、愛してる」
「ん、んんんっ」
 恥ずかしいけど、シオンに答えると、シオンが嬉しそうにまたキスを始める。

 俺、愛されてたんだな。
 卵がなくっても。 

「……タオと一つになりたい」
「……いいよ」
「体……まだ痺れているか?」
「ん……大丈夫。多少……動いた方が早く感覚が戻るから」
 俺の説明を聞いて、シオンが俺のシャツのボタンを外した。
「タオ、乳首が目立つから、ちゃんと下着を着てほしい」
「はうっ」
 いきなり乳首を親指で押し上げられて、声が出てしまう。恨めしそうにそんなこと言われたくない。

「……の、せいだろっ」
「え?」
「シオンが俺の乳首をさんざんいじくるから、目立つようになっちゃったんだろうが!」
 腹が立って抗議すると、シオンがデレデレとした。
「そうか……俺のせいか。じゃあ、責任とって優しくするよ」
「へっ!? あ、ああっ」
 ちゅぱっとシオンが俺の乳首に吸い付いて、さらに刺激してくる。
 だから、こんな事ばっかするから、俺の乳首、おっきくなるんだろ!
 なんで、もう、こんなところが感じてしまうんだよぉっ。

「俺、タオのなにもかもが好きな自信ある……」
「なに……、それ」
 そう言われて、乳首の色のことを思い出した。

 ピンク……。
 うん、ピンクだけどもさ。

「ああーっ! まさか、お前……」

 シオンの前でまともに裸を見せたことなんて(俺は見てたけど)、遠征で一回だけ外で水浴びしに行った時くらいだぞ……。
 あれって、まだ俺がシオンの従者だったくらいの……。そう言えばそのころからシオンが外で遊んで帰ってくることはなくなった。
 え?
 ちょっと、まって……。
 そんな前から、俺のこと好きだったってこと?

「タオ、どうした? 真っ赤になって……キスしたいんだが、手をどけてくれ」
「わーっ! も、ちょっと、マジでっ!」
 もし、そうだったら、恥ずすぎる!
 この、クールな男が俺のこと、そんな前から愛してたって!?

「タオ?」
「も、もしかして、シオンって俺のことめっちゃ好きなの?」
 両手で顔を隠したまま聞くと、シオンが息を飲んだ音が聞こえた。
「……一生添い遂げたいって思えるほどに、愛してる」
「は……」
 も、ヤメテ……俺、死ぬ……。

 シオンの攻撃に白旗を上げた俺は手をそっと除けられる。
 俺もゆでだこみたいだろうけど、見ればシオンの顔も赤かった。
 こんな顔……するんだ。
 美しい顔に見入ってしまっているうちに、シオンの顔が近づく。

「ん……」
 唇が重なり、舌が割って入ってくると、俺はそれを迎え入れた。

 愛してる。
 うん。これは幸せなキスだ。
 卵が入っていて、シオンのことが好きで仕方なかった時と同じ気持ち。
 でも、今回は、本物の気持ちだ。

 色々話さないといけないこともあるんだけど、でも。
 まずはシオンを安心させよう。

 積極的にシオンのシャツのボタンも外して、俺は舌を絡ませた。
 クチャっと唾液を絡ませながら、脳天がしびれるキスをする。

 俺もシオンも興奮していて、太ももに当たるシオンの分身はもう硬くなっているのがわかった。
 そっと包むように掴んで、上下に擦りながらキスを続けると、シオンも同じように俺の高ぶりに触れた。
「ハア……」
「ハア、ハア……」
 互いの甘い吐息が混じりながら、グチョグチョと擦り上げると簡単にビュッと同時に果てる。
「ふううっんっ」
「ぐうっ」
 勢いよく放たれた二人分の精液が俺の腹の上で混じっている。
 ……熱い。
 そんなことを感じているとシオンがそれを指で掬って俺の尻の穴に塗り付けた。
「へ……ひぐっ」
 そしてそのまま指を刺しこんできた。
「……タオに精子入れるの……エロッ……」
「うん? あ、ああっ」
 シオンは精液を潤滑液として塗りたくり、指を突き立てた。
「タオ……繋がるぞ」
「う、ううんっ」
 一度出してヘニャヘニャになっている俺とは違い、復活したシオンはそのまま俺の中に入ってきた。
 は、早くない?
 カッチカチなんだけど?

「ふああああっ」
 ズドン、と奥まで収められた衝撃で体が揺れる。
 どうしよう、めっちゃ気持ちいとか。恐ろしい。

 シオンがガツガツと腰を押し付けてくる。
 もう、俺はバカみたいに気持ちよかった。

 そっか。
 愛してるのか。

 俺とシオンは家族になったんだ。
 そう思うと俺の胸はポカポカと熱くなった。


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