紅蓮の起死

ベルモット

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第1章

古代次元転送者

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~冒頭~

~夢の中~

僕は悪い悪夢に魘されている。


悪夢を駆け上がるように、螺旋状の階段を登っていく。それも地下室。堅牢な硬さを誇る岩石で造りあげられた室(へや)。
大昔は塔の中の『重要』な要だったんだろうなと思える雰囲気がある。
遺跡のような風貌があり、古代に文明が栄えたようにも見える。


脱走劇の開始のアラームが鳴り響く。


主人公『はぁぁぁあーーっ』












~地下室~
地下室だ。地下室に見えないが地下。
この場は、外のようで外ではなく、廃墟のようで、地下室の空間。
鍾乳洞(しょうにゅうどう)のような通路を練りあるかないと来れない場所。
植物が侵入して侵食されている室内である。





地下室の室内の床に、紋章みたいなものが魔法陣のように書き写してある。
その真ん中に突き刺さっている石みたいな十字架。石碑なのか、それとも。
その十字架から、禍々しい黒い靄(もや)が触手のように伸びてくる。


主人公『まずい、目覚めてしまう』


地下室なのに地上が揺れている。

地殻変動が起きているようにぐらつく足元。


禍々しい靄(もや)から『巨大な巨体』が登場する。


主人公『うわっーーーっ』


僕は、足元を崩す。地下室の基盤が地震のように揺れています。


巨大な魔物が目の前に手がなく、足しかない。
口も大きく、巨大な牙を生やしている。
巨体は岩石のように硬く、棘のような鱗
真っ暗な視界でも理解できる茶色と赤黒い色の鱗。鱗は金属製のような硬さがある。金属の光沢感が、嫌なほどかがやく

謎の生物「うがぁぁぁぁぁぁーーーーー」


鳴き声も、この世の生物とは言えない。


こんな魔物が世界に出てしまったら収拾が付かなくなる。
危険すぎる、死者だって加速するように
出てくれであろうに。



すると真っ暗な空間の天井から讃歌(さんか)が聞こえてくる。
天使の歌声で3人が1つのハーモニーを奏でているように。


真っ暗な空間のときは、子宮の中のような構造の空間で。
地下室なのに、子宮の中に居座っているような感覚になっていた。

天使の歌声と共にカトリックの讃歌が駒鳥のような美しい歌声と共に、時が来たぞ、と警告を鳴らす声も。


【目覚めよーーーー】



【時は道たり】


天井は裂け、真っ暗な雲が消え、分厚いけど明るめな雲が空を覆いつくす。

天井の先は、オブジェクトのような樹木
その樹木が天井の先へ繋がっている。

その先の空には、天使たちが長い羽根を生やして飛んでいる。


あまりにも眩しさに勝てず


『眩しい・・っ』


天地は裂ける、断りをお忘れなきように
と告げられているような気持ちになった。

この悪夢が、まさかあんな形で実現するなんて思ってもみなかった。
これはもっと未来の自分が体験する予知夢みたいな夢であろうか。夢の中の出来事。
    ~【夢の中の出来事】~

                   
       ーーーー


     ~【場面展開】~





~時間軸・現在~

~【場所・プレミアムタワー】~
世界評議会の管轄下の場所



~内部の塔~


ヨーロッパの教会のようなステンドグラスが外からの月明かりで照らされ反射している。
そんな場所に、壁に突き出すように、意図的に自然に入り混じって設置された石造りの階段がある。
年季が入っている石造りの階段である。
円型の塔であるプレミアムタワーの内部の塔である。
以前から緻密に、精密な策を練って脱走劇の通路を確保していた。
その中で問題視された一件の代表作たちが、以下の3つだ。
【地下室の一件】【地下室のキメラ】
【ボタニカルガーデンの隠し通路】だ

ボタニカルガーデン(温室)の件は、地下室へ繋がる扉を植物で隠し、障害壁のようなものでコーティングして何もない
怪しいものはない感を醸し出させるための迷彩柄を活用していた。一見では気が付かない『細工』が施されていた。
だらかが『仕込み』でシステムを導入しているように。
その先の地下は、地下室でキメラの研究がされていた跡地みたいな場所であった。その一件と【あの悪夢】と何かしらの関係性があると思えてやまない。


プレミアムタワー内に閉じ込められたもの者の中で、緻密な計画の元に脱走を試みる人物の姿が、そこにある。


『はぁ、はぁ、はぁ』



長すぎる元老(けんろう)な石造りの階段。
随分前だが、計画を緻密に立てている期間中に、プレミアムタワー内のボタニカルガーデン(温室)で知り合った『助っ人』の青年と仲良くなった。その青年のおかげで【脱走通路】が分かったと言っても過言ではない。



『もう少しだ
もうこれ以上は寄り道できない
怪しまれたら一貫の終わりだ』



今がまさに、作戦の決行最中である





僕の話と経緯について語った方が良いな。
僕の名前は、あがざわ薔薇(ローズ)だ。
僕は列記とした女。僕が、今いる場所は、プレミアムタワーと呼ばれる場所。
プレミアム・タワーは、この皇国の統治する世界評議会管轄下の要である存在が
住う場所。いわゆる支配層が住む場所。

支配層は【天人】と呼ばれる人々たち。
人間離れした姿、形でデザインされたような存在である。完全、完全たる存在。

この皇国には、【神界】【天界】【常界(人間界)】【魔界】【竜界】とある。
その中で人間界と接点がある天界の人々が、人間界の支配層だ。

脳みそだけが、人間の脳みそでその他は、神様としての存在。集合無意識の集合体である存在であり、作り物。

そんな支配層の連中の中に【全治全能のゼウス】と呼ばれる天人がいる。
その天人は、私が属する組織部隊のリーダーと繋がりがある。
リーダーは大国主様。僕のサポーターのような存在である。
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