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フィテアトル編
6人の戦い
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「幸乃さん、ちょっといいですか?」
幸乃が攻撃をかわしながら何とか反撃しているところにシンクレアが寄ってきて耳打ちで話しかける。
「私に作戦があります」
そう言ってシンクレアは自身が考えた作戦を幸乃に伝えた、すると……
「うんわかった、それで行こう」
「ありがとうございます、ではちょっとそれを他の人にも伝えてきます、幸乃さん、それと……」
幸乃が喜んでその案を受け入れる、そしてシンクレアが息をのみわずかに微笑してさらに一言
「この戦い、絶対勝ちましょうね」
シンクレアが考案した作戦を他の5人に耳打ちして伝える、その内容はまずは接近戦が得意なベルが接近しそのあたりのかぎ爪や触手をすべて切り刻み核までの道を丸裸にする、ベルが戦っている間に幸乃はその背後に移動、そしてベルが周囲のかぎ爪や触手を破壊して核までの道が見えるようになったら幸乃がレベリオと戦った時のあの1撃を核に当てるというものだった。
さらにシェリンに相談した結果、シンクレア達の魔力をシェリン一人に集められるということで残り4人シンクレア、ロニー、ジャミア、レオポルトの魔力をシェリンに集め、その魔力をシェリンは幸乃に供給、幸乃は5人分の魔力でギルガスに攻撃をヒットさせるという作戦だった。そして作戦の時間となる、まずはベルの接近、ベルは向かってくる触手の攻撃をかわしながら接近する、他の人たちが固唾をのんでそれを見守る。
「よし」
そしてベルが急接近する、それに反応して周りの触手達が一斉にベルに襲い掛かる。
もしベルが1人では処理しきれないようならばジャミアとレオポルト、ロニーも戦闘に加わることになっていた。
「ベルちゃん!!」
幸乃が叫んだその時ベルは剣を振り上げる、そして……
襲ってくる触手、それに対応するベルだが数が多すぎて苦戦気味になる、他の人たちも攻撃に対応しながらベルの行く末を見守る。
しかしここで3人の魔力を消耗させず、幸乃の1撃を温存したいベルは懸命に対応する。
(大丈夫、ベルちゃんは絶対負けない!!)
幸乃達は時折襲ってくる触手に反撃しながらベルを固唾をのんで見守っていた。普通の冒険者であれば攻撃を防ぎきれずに敗北してしまうであろう数、それをものともせずに触手達を切り裂いていった。
「すげぇなあいつ……」
「当ったり前だよ、ベルちゃんだもん」
ロニーの思わず出た言葉に幸乃が反応する、幸乃は共にベルと冒険者として行動を共にしていた、彼女の戦いぶり、さらに先日のカレンシアとの戦い、そしてそこでのカレンシアとのやりとりを聞いた幸乃は迷わず答える、今のベルはあんな奴に負けはしないと。
無数に襲いかかる触手を次から次へと切り倒していく、それを見たギルガスの中にいるセグラが話しかける。
「そこの剣士、よくやるな?」
ベルは彼の言葉を返さずに頭の中で言葉を返す。
(この程度、どうってことない、カレンシアと戦った時に比べれば、あの子の想いの方がよっぽど強かった!!)
「聞いたぜ、カレンシアとのこと、叩き折ってやるよあんなアマちゃんとは俺は違う、勝負だ!!」
そしてセグラは自分の魔力をベルの周りの触手とかぎ爪に集中し始める。
「いいでしょう、あなたの信念が勝つか、私の想いが勝つか、勝負です!!」
セグラは彼女にそう叫ぶ、ベルもここで勝負を決めるために自身の剣に力を込める。
そこに今までとは比べ物にならない数の触手、そしてかぎ爪がベルを襲ってくる。
そして……
希望をともす光の風、いま混沌を打ち砕く一閃となれ!!
「ライトニング・ザ・スレイシング・テンペスト」
ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ
勝負は一瞬だった、ベルはカレンシアを打倒した技を使いベルに襲いかかってきた触手やかぎ爪を全て切り裂く、そしてギルガスは断末魔の泣き声を上げ始める。
ベルは後方へ撤退。その場所へ入れ替わるように幸乃が進む。
(みんながつないでくれた想い、無駄にはしない!!)
そして幸乃は心の中でそう念じ術式を発動させる、そう、レベリオを倒したあの術式を……
「行くわよ!!」
アブソルート・ゼロ・コンフィージュ・ランス
レベリオを倒したほどの巨大な威力をもった波動状の術式、それをギルガスの核に向けて発射した。その時だった──
「甘いわ!!」
ギルガスの中にいたセグラが突然叫び出す。すると透明な障壁が核の前に突然現れる、予想外の出来事に幸乃達は驚く、しかし術式はすでに発射してしまっている。
「しまった、防御術を隠し持っていたのか」
レオポルトは思わず声を漏らす。
「これじゃあ届かない──」
幸乃の渾身の一撃は障壁に激突、障壁自体は破壊したものの核までは届かなくなってしまう、そして──
シュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
核と幸乃の間の触手やかぎ爪が復活してしまう、それもさっきより早いペースで……
「復活、さっきより早くなってない?」
「恐らく核に近い部分だけ重点的に修復しているんでしょう」
幸乃の驚きにベルがそう予測する、正解だった、ギルガスは他の部分の修復を一時的に中止し、その分の魔力を核の前の部分に集中させていたのだった。その言葉を聞いてセグラが自信満々に叫び始める。
「残念だったな~~、そんな甘くいくかよ!! これで貴様の最強術式は使った、恐らくはもう打てまい!!」
「うう……」
幸乃が攻撃をかわしながら何とか反撃しているところにシンクレアが寄ってきて耳打ちで話しかける。
「私に作戦があります」
そう言ってシンクレアは自身が考えた作戦を幸乃に伝えた、すると……
「うんわかった、それで行こう」
「ありがとうございます、ではちょっとそれを他の人にも伝えてきます、幸乃さん、それと……」
幸乃が喜んでその案を受け入れる、そしてシンクレアが息をのみわずかに微笑してさらに一言
「この戦い、絶対勝ちましょうね」
シンクレアが考案した作戦を他の5人に耳打ちして伝える、その内容はまずは接近戦が得意なベルが接近しそのあたりのかぎ爪や触手をすべて切り刻み核までの道を丸裸にする、ベルが戦っている間に幸乃はその背後に移動、そしてベルが周囲のかぎ爪や触手を破壊して核までの道が見えるようになったら幸乃がレベリオと戦った時のあの1撃を核に当てるというものだった。
さらにシェリンに相談した結果、シンクレア達の魔力をシェリン一人に集められるということで残り4人シンクレア、ロニー、ジャミア、レオポルトの魔力をシェリンに集め、その魔力をシェリンは幸乃に供給、幸乃は5人分の魔力でギルガスに攻撃をヒットさせるという作戦だった。そして作戦の時間となる、まずはベルの接近、ベルは向かってくる触手の攻撃をかわしながら接近する、他の人たちが固唾をのんでそれを見守る。
「よし」
そしてベルが急接近する、それに反応して周りの触手達が一斉にベルに襲い掛かる。
もしベルが1人では処理しきれないようならばジャミアとレオポルト、ロニーも戦闘に加わることになっていた。
「ベルちゃん!!」
幸乃が叫んだその時ベルは剣を振り上げる、そして……
襲ってくる触手、それに対応するベルだが数が多すぎて苦戦気味になる、他の人たちも攻撃に対応しながらベルの行く末を見守る。
しかしここで3人の魔力を消耗させず、幸乃の1撃を温存したいベルは懸命に対応する。
(大丈夫、ベルちゃんは絶対負けない!!)
幸乃達は時折襲ってくる触手に反撃しながらベルを固唾をのんで見守っていた。普通の冒険者であれば攻撃を防ぎきれずに敗北してしまうであろう数、それをものともせずに触手達を切り裂いていった。
「すげぇなあいつ……」
「当ったり前だよ、ベルちゃんだもん」
ロニーの思わず出た言葉に幸乃が反応する、幸乃は共にベルと冒険者として行動を共にしていた、彼女の戦いぶり、さらに先日のカレンシアとの戦い、そしてそこでのカレンシアとのやりとりを聞いた幸乃は迷わず答える、今のベルはあんな奴に負けはしないと。
無数に襲いかかる触手を次から次へと切り倒していく、それを見たギルガスの中にいるセグラが話しかける。
「そこの剣士、よくやるな?」
ベルは彼の言葉を返さずに頭の中で言葉を返す。
(この程度、どうってことない、カレンシアと戦った時に比べれば、あの子の想いの方がよっぽど強かった!!)
「聞いたぜ、カレンシアとのこと、叩き折ってやるよあんなアマちゃんとは俺は違う、勝負だ!!」
そしてセグラは自分の魔力をベルの周りの触手とかぎ爪に集中し始める。
「いいでしょう、あなたの信念が勝つか、私の想いが勝つか、勝負です!!」
セグラは彼女にそう叫ぶ、ベルもここで勝負を決めるために自身の剣に力を込める。
そこに今までとは比べ物にならない数の触手、そしてかぎ爪がベルを襲ってくる。
そして……
希望をともす光の風、いま混沌を打ち砕く一閃となれ!!
「ライトニング・ザ・スレイシング・テンペスト」
ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ
勝負は一瞬だった、ベルはカレンシアを打倒した技を使いベルに襲いかかってきた触手やかぎ爪を全て切り裂く、そしてギルガスは断末魔の泣き声を上げ始める。
ベルは後方へ撤退。その場所へ入れ替わるように幸乃が進む。
(みんながつないでくれた想い、無駄にはしない!!)
そして幸乃は心の中でそう念じ術式を発動させる、そう、レベリオを倒したあの術式を……
「行くわよ!!」
アブソルート・ゼロ・コンフィージュ・ランス
レベリオを倒したほどの巨大な威力をもった波動状の術式、それをギルガスの核に向けて発射した。その時だった──
「甘いわ!!」
ギルガスの中にいたセグラが突然叫び出す。すると透明な障壁が核の前に突然現れる、予想外の出来事に幸乃達は驚く、しかし術式はすでに発射してしまっている。
「しまった、防御術を隠し持っていたのか」
レオポルトは思わず声を漏らす。
「これじゃあ届かない──」
幸乃の渾身の一撃は障壁に激突、障壁自体は破壊したものの核までは届かなくなってしまう、そして──
シュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
核と幸乃の間の触手やかぎ爪が復活してしまう、それもさっきより早いペースで……
「復活、さっきより早くなってない?」
「恐らく核に近い部分だけ重点的に修復しているんでしょう」
幸乃の驚きにベルがそう予測する、正解だった、ギルガスは他の部分の修復を一時的に中止し、その分の魔力を核の前の部分に集中させていたのだった。その言葉を聞いてセグラが自信満々に叫び始める。
「残念だったな~~、そんな甘くいくかよ!! これで貴様の最強術式は使った、恐らくはもう打てまい!!」
「うう……」
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