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第15話 ダルク、幸せか?
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「そうか、新しい彼氏を見つけたのか。はいはい。じゃあ俺の出る幕はもうないな。幸せにしてくれよ」
俺は何食わぬ表情で、言葉を返す。そうか、代わりの男を見つけたなら、もう俺にかまう必要はないな。
「それじゃあ、ガムランとお幸せにな。じゃあな」
これで双方幸せになるはずだ。ようやく不幸の元凶がいなくなる。よかったよかった。
そんなことを考えていると、文香は俺の気持ちを察したのか、不満げに顔を膨らませる。
どうした? ガムランと幸せになればいいじゃないか。
「ちょ、ちょっと。この文香ちゃんがいなくなるのよ! 今までみたいに仕方なく付き合ってやるなんてしないのよ。本気よ」
「本気? どうぞどうぞ、だったらこいつと幸せな日々を送ればいいじゃないか。俺はこの子たちと幸せになるから。互いに幸せになり、WINWINじゃないか」
俺のその言葉に、文香は歯ぎしりをしだす。そして数秒ほどたつと、何かひらめいたのか、はは~んとにやけだす。
「ふ~ん。わかったわ。私が演技をしていると思っているんでしょう。冗談を言って危機感を持たせようと思っているんでしょう。恋の駆け引きってやつ?」
「何がおかしいんだ。互いに幸せなら干渉することないだろ。じゃあこの話も終わ──」
「これを見れば、私が演技をしているわけじゃないって」
ほっぺにキスをしたのだ。
「どう? ラブラブでしょ? もうあんたと付き合って上げな~い。好きなだけその子供と幸せにすれば」
その言葉に俺の理性が、はち切れそうになる。わかったよ、幸せになればいいんだろ。俺がお前なんて必要としていないこと、教えてやる。
「ダルク、ちょっと頼みがある」
そう言って、俺は顔を赤くしながら、ひそひそ声で彼女に話しかける。恥ずかしいけど、こいつに一泡吹かせて、関係を絶たせるには仕方がない。
「わかった。やればいいんだな──」
ダルクも、今から行う行為を理解していて、顔を赤くする。
「文香に見せてやれ、俺たちの幸せな所を!」
「わかった!」
そして俺は、ダルクの両肩をつかむ。
目をつぶり、ダルクの顔に近づき──、彼女の唇に優しくキスをする。
両手でギュッと優しく抱きしめる。
全身に感じる、ダルクのぬくもり。ちらっと絵を開け、横目で文香に視線を送ると──。
「あんた、シャレにならないわよ。私を差し置いて、こんな子供となんて」
明らかに焦っているのがわかる。そして、これがとどめだ!
俺はほんの少しダルクから唇を離す。
そして舌を少しだけ出す。ダルクは顔を赤くし、視線を舌に移す。その意味を察したのか、少しだけ口を開ける。
「あんた、正気なの?」
当たり前だ文香。俺は、その舌を、ゆっくりと彼女の口の中へ侵入させる。
絡み合う舌彼女の温かさ、甘さ、とろけるような柔らかさを口の中と舌全体で感じる。
全身からダルクのすべてを感じ、今までにないくらいの幸福感が全身を包み込む。
時間にして数十秒だった時間。俺にとっては永遠にすら感じられる。
そして俺はゆっくりと舌を離す。
蕩けたダルクの表情、それは彼女が子供ではなく女の子になっているというのをとても表していた。
今度は文香。歯ぎしりをして、こわばった表情。そして俺に指を差しヒステリックに叫ぶ。
「なに強がって幸せそうにしてんのよ。わかっているの? こんなおこちゃまじゃ、私と違って甘え足り頼ったりできないのよ。引っ張らなくちゃいけのよ。あんたにエスコートなんて無理に決まってるじゃない!」
「無理だかどうか、決めるのはお前じゃない。俺だ」
「勝手にすれば。もうあんたなんて知らな~い」
そして文香は、ガムランの手をつなぎ、この場から出ていく。よかったよかった。
この場に幸せが舞い戻る。そしてダルクに視線を戻す。
焦点が定まらず、とろけた表情。さっきまでの行為のほっとした幸せそうな顔。
とりあえず、これだけは言おう。
俺が、彼女に心の底から言いたかった言葉。
「ダルク、幸せか?」
するとダルクは戸惑いを見せる。そして、もじもじとしながら言葉を返してくる。
「ああ、なんか、幸せだ」
良かった。その言葉を、どれだけ聞きたかったことか。
「もうお前に、死んでもいいなんて選択はとらせない。死にたくないって心から思えるように、お前を楽しませてやる。抱きしめてやる」
その言葉にダルクは顔を赤くし、もじもじとさせる。
まあ、今すぐには無理かもしれないけれど、少しずつ心を開いてくれればいい。
その後、俺たちは公園や原っぱで遊ぶ。
追いかけっこをしたり、猫を追いかけたり。
さっきはキスなんてしちゃったけど、無心になって遊ぶ姿は、やっぱり11歳そのものだった。
無邪気になって遊ぶダルク。その隣でクタクタになる俺。
笑顔で楽しそうにする姿。この姿、これからも大事にしたい。
そして日も傾いてきたころ。夕焼け空を見ながら、俺が息を荒げてダルクに呼び掛ける。
「もう夕方だ。そろそろ晩御飯の支度とかあるし、もう帰ろうぜ」
「そうだな。今日は、楽しかったぞ」
ご満悦な表情のダルク。楽しめたなら、それはよかった。
そして俺たちは手をつないで帰宅。
長いようであっという間の1日が過ぎた。
俺は何食わぬ表情で、言葉を返す。そうか、代わりの男を見つけたなら、もう俺にかまう必要はないな。
「それじゃあ、ガムランとお幸せにな。じゃあな」
これで双方幸せになるはずだ。ようやく不幸の元凶がいなくなる。よかったよかった。
そんなことを考えていると、文香は俺の気持ちを察したのか、不満げに顔を膨らませる。
どうした? ガムランと幸せになればいいじゃないか。
「ちょ、ちょっと。この文香ちゃんがいなくなるのよ! 今までみたいに仕方なく付き合ってやるなんてしないのよ。本気よ」
「本気? どうぞどうぞ、だったらこいつと幸せな日々を送ればいいじゃないか。俺はこの子たちと幸せになるから。互いに幸せになり、WINWINじゃないか」
俺のその言葉に、文香は歯ぎしりをしだす。そして数秒ほどたつと、何かひらめいたのか、はは~んとにやけだす。
「ふ~ん。わかったわ。私が演技をしていると思っているんでしょう。冗談を言って危機感を持たせようと思っているんでしょう。恋の駆け引きってやつ?」
「何がおかしいんだ。互いに幸せなら干渉することないだろ。じゃあこの話も終わ──」
「これを見れば、私が演技をしているわけじゃないって」
ほっぺにキスをしたのだ。
「どう? ラブラブでしょ? もうあんたと付き合って上げな~い。好きなだけその子供と幸せにすれば」
その言葉に俺の理性が、はち切れそうになる。わかったよ、幸せになればいいんだろ。俺がお前なんて必要としていないこと、教えてやる。
「ダルク、ちょっと頼みがある」
そう言って、俺は顔を赤くしながら、ひそひそ声で彼女に話しかける。恥ずかしいけど、こいつに一泡吹かせて、関係を絶たせるには仕方がない。
「わかった。やればいいんだな──」
ダルクも、今から行う行為を理解していて、顔を赤くする。
「文香に見せてやれ、俺たちの幸せな所を!」
「わかった!」
そして俺は、ダルクの両肩をつかむ。
目をつぶり、ダルクの顔に近づき──、彼女の唇に優しくキスをする。
両手でギュッと優しく抱きしめる。
全身に感じる、ダルクのぬくもり。ちらっと絵を開け、横目で文香に視線を送ると──。
「あんた、シャレにならないわよ。私を差し置いて、こんな子供となんて」
明らかに焦っているのがわかる。そして、これがとどめだ!
俺はほんの少しダルクから唇を離す。
そして舌を少しだけ出す。ダルクは顔を赤くし、視線を舌に移す。その意味を察したのか、少しだけ口を開ける。
「あんた、正気なの?」
当たり前だ文香。俺は、その舌を、ゆっくりと彼女の口の中へ侵入させる。
絡み合う舌彼女の温かさ、甘さ、とろけるような柔らかさを口の中と舌全体で感じる。
全身からダルクのすべてを感じ、今までにないくらいの幸福感が全身を包み込む。
時間にして数十秒だった時間。俺にとっては永遠にすら感じられる。
そして俺はゆっくりと舌を離す。
蕩けたダルクの表情、それは彼女が子供ではなく女の子になっているというのをとても表していた。
今度は文香。歯ぎしりをして、こわばった表情。そして俺に指を差しヒステリックに叫ぶ。
「なに強がって幸せそうにしてんのよ。わかっているの? こんなおこちゃまじゃ、私と違って甘え足り頼ったりできないのよ。引っ張らなくちゃいけのよ。あんたにエスコートなんて無理に決まってるじゃない!」
「無理だかどうか、決めるのはお前じゃない。俺だ」
「勝手にすれば。もうあんたなんて知らな~い」
そして文香は、ガムランの手をつなぎ、この場から出ていく。よかったよかった。
この場に幸せが舞い戻る。そしてダルクに視線を戻す。
焦点が定まらず、とろけた表情。さっきまでの行為のほっとした幸せそうな顔。
とりあえず、これだけは言おう。
俺が、彼女に心の底から言いたかった言葉。
「ダルク、幸せか?」
するとダルクは戸惑いを見せる。そして、もじもじとしながら言葉を返してくる。
「ああ、なんか、幸せだ」
良かった。その言葉を、どれだけ聞きたかったことか。
「もうお前に、死んでもいいなんて選択はとらせない。死にたくないって心から思えるように、お前を楽しませてやる。抱きしめてやる」
その言葉にダルクは顔を赤くし、もじもじとさせる。
まあ、今すぐには無理かもしれないけれど、少しずつ心を開いてくれればいい。
その後、俺たちは公園や原っぱで遊ぶ。
追いかけっこをしたり、猫を追いかけたり。
さっきはキスなんてしちゃったけど、無心になって遊ぶ姿は、やっぱり11歳そのものだった。
無邪気になって遊ぶダルク。その隣でクタクタになる俺。
笑顔で楽しそうにする姿。この姿、これからも大事にしたい。
そして日も傾いてきたころ。夕焼け空を見ながら、俺が息を荒げてダルクに呼び掛ける。
「もう夕方だ。そろそろ晩御飯の支度とかあるし、もう帰ろうぜ」
「そうだな。今日は、楽しかったぞ」
ご満悦な表情のダルク。楽しめたなら、それはよかった。
そして俺たちは手をつないで帰宅。
長いようであっという間の1日が過ぎた。
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