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第22話 真実は、作り上げるもの
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その質問にガムランは平然としながら答える。罪悪感のかけらもない態度。
「こちらで、裏切り者の濡れ衣を着せたやつが1人いる。そいつを戦犯ということにしてしまえばいい」
「そうよ。悪いのはそいつってことにしてしまえばいいの。かんたんでしょ」
つまり、それがメルアってことか。
「この優秀な俺様が教えてやろう。真実というものはな。作り上げる物なんだ。愚民どもはな、答えが欲しいのだよ。自分たちが失敗した理由の答えを。だから、こちらでその理由を、人柱を用意してやればよいのさ。この女が悪いという理由付けのためにな」
その言葉にデュラハンは呆れかえったのだろう。一息ため息をついた後、言葉を返す。
「フン。あんた、並の魔王軍よりえげつねぇ考えをするな。まあいい、そっちの方は任せた。では4日後、よろしくな」
そしてデュラハンがこの場を去っていく。それを見届けると、ガムランと文香もこの場を去ってった。
2人の姿が見えなくなる。
「もう話して大丈夫だ。とりあえず犯行現場を押さえた」
「そ、そうだね……」
メルアは2人のクズっぷりに引き気味になっている。当然だ。俺も、そう考えていた。
「でもよ、どうすんだこれから」
「とりあえず。このことを要人に話そう。前日の夜、秘密裏に村の外に避難してほしいと言っておく。そうすれば人質を取られることはない」
「でも、メルアの濡れ衣はどうすんだ?」
そこなんだよな。確かに俺たちはようやくメルアの無罪。そして文香とガムランの裏切りの証拠を手に入れた。
村の要人に関しては、大丈夫だと思う。もともと争いのある地域。「この辺りを襲うという噂があるから、念のために夜避難してほしい」といえば大丈夫だろう。
それでも俺の心の中で疑問が残る。
「村の冒険者たち、果たして俺の正論を受け入れてくれるのかな?」
確かに俺たちは2人が裏切り者であることを知った。しかし、ギルドでそれを叫んだところで、2人がそれを認めるわけがない。
いくら俺が正論を言っても、ガムランの言葉を信じ切ってしまって、聞く耳も持ってくれなかった。
「理論だけじゃ、彼らには伝わらないんだ。どうせ屁理屈をつけて、メルアを否定してくるだろう」
「じゃあ。どうすればいいんだよ。理解するまでぶん殴って、強制的に認めされるのかよ!」
「ダルク、お前はとりあえず何でも暴力に訴える考えをやめよう」
全く。こいつは暴力的過ぎる。どこかで直さないと、ろくな大人にならないぞ……。
「証明すればいいんだ。メルアが、裏切り者でないことを」
綺麗ごとかもしれないけど、これしかない。戦いながら、一緒に戦っている仲間ということを見せればいいんだ。
「俺たちが、村の冒険者の前で魔王軍と戦う。それで勝って、認めさせるのがいいと思う!」
「──そうだね。それもいいね」
メルアの表情が少しだけ明るくなる。俺の心も、少しだけ安堵し始めた。
やっぱりメルアは笑った表情が一番似合う。
「とりあえず、夜も遅いし帰ろう」
「ふぁ~あ、そうだね。信一君」
メルアがあくびをしている。今日もいろいろあったし、早く帰って寝よう。
俺たちは周囲に気を配りながらこの場から立ち去る。
3日後。
予定の奇襲の前日。
前日に、ガムランたちに気付かれないように後方の村へ。
「要人たちを狙っていると噂にあっている。一応後方の村へ避難した方がいい」と──。
村長たちは、特に疑いもなく了承してくれて、避難してくれた。
その翌日。
本当に魔王軍は村を襲ってきた。
デュラハンとの打ち合わせ通り、魔王軍 挟み撃ちにするという形で。
冒険者たちは不意をつかれる形になり、苦戦を強いられる。
当然俺たちも出動。
面食らったという雰囲気を感じながら、俺たちは「デュラハン」達に立ち向かう。
デュラハン達と交戦。特に苦戦もなく、次々とデュラハン達を倒していく。
その姿を見て弓を持った冒険者が俺たちに話しかけてきた。
「村の西あたりが激戦区になっている。応援に行ってくれないか?」
「わかった。そこで魔王軍たちを血の海にすればいいんだろ」
相変わらずのダルクの過激発言、そして俺たちは激戦区となっている村の西側へ移動。
冒険者の言葉通り、政治や病勢に関する施設が密集する西部はたくさんのデュラハン達と冒険者が戦っている激戦区となっていた。
そして、冒険者たちが戦っている場所に視線を送る。
「なんだよ。負けてるじゃんかよ。弱っち―奴らだなあいつら!」
ダルクの言う通りだ。
現場では、阿鼻叫喚ともいえる惨状だった。
「なんだこいつ、強すぎるだろ!」
「誰か、こいつらを止めてくれ~~」
もはや勝負にすらなっていない。ここにいるのは雑魚敵のデュラハンではなく、比較的強力な敵たちだ。
特に強いのが、腕に大砲を持ち、筋肉質な外見ヒュドラ、灰色の体つきに長いからだ。仮面をかぶっていて表情が全く見えない化け物。
ヒュドラは先日戦ったからわかる。けどもう1人はよく知らない。
「知ってるぜ。こいつゾドムっていうんだ。ヒュドラと同じくらい強いやつだ」
サンキューダルク。
こりゃ苦戦は必至だな。この前は3人がかりでやっとヒュドラを追い詰められた。今度は3対1というわけにも行かない。
現に彼ら2人は何十人という冒険者を圧倒している。
強敵とも言える魔王軍に対し、冒険者たちはボロボロになりながら、気力だけで戦っている感じだ。
「フッ。雑魚どもが。そんなお遊戯で、この私に勝てると思うな!」
そんな中、ひとりの人物がやってきて叫ぶ。
高らかな笑い、傲慢な態度。ガムランだ。
「はっはっはっ。これまでだ魔王軍たちよ。私が来たからにはこれまでだ」
「こちらで、裏切り者の濡れ衣を着せたやつが1人いる。そいつを戦犯ということにしてしまえばいい」
「そうよ。悪いのはそいつってことにしてしまえばいいの。かんたんでしょ」
つまり、それがメルアってことか。
「この優秀な俺様が教えてやろう。真実というものはな。作り上げる物なんだ。愚民どもはな、答えが欲しいのだよ。自分たちが失敗した理由の答えを。だから、こちらでその理由を、人柱を用意してやればよいのさ。この女が悪いという理由付けのためにな」
その言葉にデュラハンは呆れかえったのだろう。一息ため息をついた後、言葉を返す。
「フン。あんた、並の魔王軍よりえげつねぇ考えをするな。まあいい、そっちの方は任せた。では4日後、よろしくな」
そしてデュラハンがこの場を去っていく。それを見届けると、ガムランと文香もこの場を去ってった。
2人の姿が見えなくなる。
「もう話して大丈夫だ。とりあえず犯行現場を押さえた」
「そ、そうだね……」
メルアは2人のクズっぷりに引き気味になっている。当然だ。俺も、そう考えていた。
「でもよ、どうすんだこれから」
「とりあえず。このことを要人に話そう。前日の夜、秘密裏に村の外に避難してほしいと言っておく。そうすれば人質を取られることはない」
「でも、メルアの濡れ衣はどうすんだ?」
そこなんだよな。確かに俺たちはようやくメルアの無罪。そして文香とガムランの裏切りの証拠を手に入れた。
村の要人に関しては、大丈夫だと思う。もともと争いのある地域。「この辺りを襲うという噂があるから、念のために夜避難してほしい」といえば大丈夫だろう。
それでも俺の心の中で疑問が残る。
「村の冒険者たち、果たして俺の正論を受け入れてくれるのかな?」
確かに俺たちは2人が裏切り者であることを知った。しかし、ギルドでそれを叫んだところで、2人がそれを認めるわけがない。
いくら俺が正論を言っても、ガムランの言葉を信じ切ってしまって、聞く耳も持ってくれなかった。
「理論だけじゃ、彼らには伝わらないんだ。どうせ屁理屈をつけて、メルアを否定してくるだろう」
「じゃあ。どうすればいいんだよ。理解するまでぶん殴って、強制的に認めされるのかよ!」
「ダルク、お前はとりあえず何でも暴力に訴える考えをやめよう」
全く。こいつは暴力的過ぎる。どこかで直さないと、ろくな大人にならないぞ……。
「証明すればいいんだ。メルアが、裏切り者でないことを」
綺麗ごとかもしれないけど、これしかない。戦いながら、一緒に戦っている仲間ということを見せればいいんだ。
「俺たちが、村の冒険者の前で魔王軍と戦う。それで勝って、認めさせるのがいいと思う!」
「──そうだね。それもいいね」
メルアの表情が少しだけ明るくなる。俺の心も、少しだけ安堵し始めた。
やっぱりメルアは笑った表情が一番似合う。
「とりあえず、夜も遅いし帰ろう」
「ふぁ~あ、そうだね。信一君」
メルアがあくびをしている。今日もいろいろあったし、早く帰って寝よう。
俺たちは周囲に気を配りながらこの場から立ち去る。
3日後。
予定の奇襲の前日。
前日に、ガムランたちに気付かれないように後方の村へ。
「要人たちを狙っていると噂にあっている。一応後方の村へ避難した方がいい」と──。
村長たちは、特に疑いもなく了承してくれて、避難してくれた。
その翌日。
本当に魔王軍は村を襲ってきた。
デュラハンとの打ち合わせ通り、魔王軍 挟み撃ちにするという形で。
冒険者たちは不意をつかれる形になり、苦戦を強いられる。
当然俺たちも出動。
面食らったという雰囲気を感じながら、俺たちは「デュラハン」達に立ち向かう。
デュラハン達と交戦。特に苦戦もなく、次々とデュラハン達を倒していく。
その姿を見て弓を持った冒険者が俺たちに話しかけてきた。
「村の西あたりが激戦区になっている。応援に行ってくれないか?」
「わかった。そこで魔王軍たちを血の海にすればいいんだろ」
相変わらずのダルクの過激発言、そして俺たちは激戦区となっている村の西側へ移動。
冒険者の言葉通り、政治や病勢に関する施設が密集する西部はたくさんのデュラハン達と冒険者が戦っている激戦区となっていた。
そして、冒険者たちが戦っている場所に視線を送る。
「なんだよ。負けてるじゃんかよ。弱っち―奴らだなあいつら!」
ダルクの言う通りだ。
現場では、阿鼻叫喚ともいえる惨状だった。
「なんだこいつ、強すぎるだろ!」
「誰か、こいつらを止めてくれ~~」
もはや勝負にすらなっていない。ここにいるのは雑魚敵のデュラハンではなく、比較的強力な敵たちだ。
特に強いのが、腕に大砲を持ち、筋肉質な外見ヒュドラ、灰色の体つきに長いからだ。仮面をかぶっていて表情が全く見えない化け物。
ヒュドラは先日戦ったからわかる。けどもう1人はよく知らない。
「知ってるぜ。こいつゾドムっていうんだ。ヒュドラと同じくらい強いやつだ」
サンキューダルク。
こりゃ苦戦は必至だな。この前は3人がかりでやっとヒュドラを追い詰められた。今度は3対1というわけにも行かない。
現に彼ら2人は何十人という冒険者を圧倒している。
強敵とも言える魔王軍に対し、冒険者たちはボロボロになりながら、気力だけで戦っている感じだ。
「フッ。雑魚どもが。そんなお遊戯で、この私に勝てると思うな!」
そんな中、ひとりの人物がやってきて叫ぶ。
高らかな笑い、傲慢な態度。ガムランだ。
「はっはっはっ。これまでだ魔王軍たちよ。私が来たからにはこれまでだ」
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