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第23話 元勇者 国王から呼び出しをくらう
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そして帰路。疲労もあったが、何とか無事に王都にたどり着いた。
冒険者達は疲労しきっていたので、すぐに自分の住処に帰っていく。
俺達も疲労しきっている。特にローザやセフィラは馬車でも眠り込んでいた。ギルドへの報告は明日でもいいか──。
次の日にギルドにいって戦況の報告だ。
そして俺達はいつものホテルへ帰還。俺も含め全員疲れ切っていたようで、帰ったらベッドに入りすぐに夢の中に入った。
朝、朝食を取った後ギルドへ向かう。相変わらずこのホテルの朝食はおいしい。
「陽平さん。おはようございます。クエストはどうでしたか?」
「フィーザさん、おはようございます」
金髪のロングヘア、長身で大人の女性、フィーザさんだ。
彼女が気さくに話しかけてくると、俺は遺跡の探索であった事、成果を伝えた。
「クエストの成功おめでとうございます。直ちに報酬を配り始めますね」
そしてフィーナさんが奥の事務室へ行ってしまう。
5分ほどすると、金貨や銀貨を手に抱えて持ってきた。
「こちらが報酬となります。1人当たり金貨4枚、銀貨5枚です」
「ええっ? こんなにもらっていいんですか?」
フィーナさんの言葉にローザが驚愕する。セフィラも驚いた顔をしていた。まあ、この金額は普通の冒険者からすると破格の報酬だ。俺の時代と比較しても相場の3倍近い値段だ。
「他の冒険者からもあなたたちのご活躍を聞きました。特に陽平さんとルシフェルさん、相当ご活躍されたそうで。評判になってますよ!!」
「そ、そうですか。買いかぶりですよ……」
俺は頭に手を当て、苦笑いをしながら言葉を返す。しかしフィーナさんは他のクエストの依頼書を俺に見せ言葉を進める。
「2人の実力ならどのクエストも引っ張りだこになると思いますよ。このクエストなんかどうでしょうか? Bランク以上の冒険者が必要なクエストなんです」
「と、とりあえずいろいろ見てから考えますよ」
「ああ、そうだった。陽平さんに大事な話があったんです。よろしいでしょうか?」
フィーナさんがはっと何かを思い出すように叫ぶ。まさか俺、何かやらかしちゃったのか?
「国王様が陽平さんと話がしたいと、連絡が来たんです。今国王様は宮殿にいる。どこかで会えないかと催促があります。陽平様はどうされますか?」
早っ!! もう国王に情報が言っているのかよ。ため息をついた後俺は首を縦に振る。
「わかりました、行きましょう。とりあえず今日特に予定はありません、何でこの後宮殿へ向かいましょう。」
俺は造り笑顔をフィーナさんに返し、首を縦に振る。するとフィーナさんはあせあせと動きながら事務室へ向かった。1分ほどで戻ってくると1枚の紙を俺に渡してきた。
「これが国王の宮殿の入場許可書です。これを宮殿の警備の兵士達にお店ください」
「わかりました」
俺はその紙を受け取る。その後、次のクエストをルシフェルやローザたちと相談して決めた。
そしてルシフェルが決めたクエストの紙を、フィーナさんに渡す。
「フィーナさん、とりあえず次はこのクエストにするわ。それで、次は宮殿に行くから──」
「了解しました。みなさんのご健闘と、無事をお祈りしますね──」
フィーナさんの心から心配そうな表情。大丈夫、ちょっと話してくるだけだって。
そして国王に会いに行くため、ルシフェル達と一緒にギルドを出て王族が住んでいる宮殿へ向かった。
宮殿への道、ここに来る時と打って変わって閑静な街並みがたたずんでいる。先日通った道が中流層や庶民が歩くエリアならば、ここは上流層の人達が生活しているエリアなのだろう。
道行く人にあいさつをしながら街を進むと、その大通りの先に巨大な建造物。
「ああここか、懐かしいな──」
勇者だった時に戦果の報告や状況の説明などで何度も行ったことがあり、記憶に残っている。
シェーンブルン宮殿を彷彿させるような豪華な庭園、大きな宮殿が視界に入る。
確か王族の権威を象徴するため、国内から一流の建築家や芸術肌の人をかき集めて作ったんだっけ。
「そこのあなた、何をしているんですか?」
俺達が門に近づくと、数人の門番の兵士が話しかけてくる。
俺はポケットから講師からもらった宮殿の入場許可証を手に取り、兵士に渡す。兵士達はその許可証を取り囲むようにしてじっと見る。
恐らく偽造ではないか疑っているのだろう。
そして1~2分程経つと再び俺の所に視線を移し──。
「わかりました。あなた方の入場を許可します」
「そ、そうですか、ありがとうございます」
俺はその言葉にほっとして、頭を下げる。すると兵士の人が小声で俺に話しかけてくる。
「あと、元勇者さんですよね?」
「あ、はい、そうです」
やはりばれたか──。なんだ? 罵詈雑言大会でも始めるのか??
「正直憧れています、頑張ってください!!」
「同感です。応援してます!!」
「あ、ありがとうございます」
奨励の言葉に俺は少しうれしくなる。そうだな、俺を応援してくれる人、そのために頑張らないと!!
そして俺はルシフェル達とともに宮殿の中へ入っていく。
冒険者達は疲労しきっていたので、すぐに自分の住処に帰っていく。
俺達も疲労しきっている。特にローザやセフィラは馬車でも眠り込んでいた。ギルドへの報告は明日でもいいか──。
次の日にギルドにいって戦況の報告だ。
そして俺達はいつものホテルへ帰還。俺も含め全員疲れ切っていたようで、帰ったらベッドに入りすぐに夢の中に入った。
朝、朝食を取った後ギルドへ向かう。相変わらずこのホテルの朝食はおいしい。
「陽平さん。おはようございます。クエストはどうでしたか?」
「フィーザさん、おはようございます」
金髪のロングヘア、長身で大人の女性、フィーザさんだ。
彼女が気さくに話しかけてくると、俺は遺跡の探索であった事、成果を伝えた。
「クエストの成功おめでとうございます。直ちに報酬を配り始めますね」
そしてフィーナさんが奥の事務室へ行ってしまう。
5分ほどすると、金貨や銀貨を手に抱えて持ってきた。
「こちらが報酬となります。1人当たり金貨4枚、銀貨5枚です」
「ええっ? こんなにもらっていいんですか?」
フィーナさんの言葉にローザが驚愕する。セフィラも驚いた顔をしていた。まあ、この金額は普通の冒険者からすると破格の報酬だ。俺の時代と比較しても相場の3倍近い値段だ。
「他の冒険者からもあなたたちのご活躍を聞きました。特に陽平さんとルシフェルさん、相当ご活躍されたそうで。評判になってますよ!!」
「そ、そうですか。買いかぶりですよ……」
俺は頭に手を当て、苦笑いをしながら言葉を返す。しかしフィーナさんは他のクエストの依頼書を俺に見せ言葉を進める。
「2人の実力ならどのクエストも引っ張りだこになると思いますよ。このクエストなんかどうでしょうか? Bランク以上の冒険者が必要なクエストなんです」
「と、とりあえずいろいろ見てから考えますよ」
「ああ、そうだった。陽平さんに大事な話があったんです。よろしいでしょうか?」
フィーナさんがはっと何かを思い出すように叫ぶ。まさか俺、何かやらかしちゃったのか?
「国王様が陽平さんと話がしたいと、連絡が来たんです。今国王様は宮殿にいる。どこかで会えないかと催促があります。陽平様はどうされますか?」
早っ!! もう国王に情報が言っているのかよ。ため息をついた後俺は首を縦に振る。
「わかりました、行きましょう。とりあえず今日特に予定はありません、何でこの後宮殿へ向かいましょう。」
俺は造り笑顔をフィーナさんに返し、首を縦に振る。するとフィーナさんはあせあせと動きながら事務室へ向かった。1分ほどで戻ってくると1枚の紙を俺に渡してきた。
「これが国王の宮殿の入場許可書です。これを宮殿の警備の兵士達にお店ください」
「わかりました」
俺はその紙を受け取る。その後、次のクエストをルシフェルやローザたちと相談して決めた。
そしてルシフェルが決めたクエストの紙を、フィーナさんに渡す。
「フィーナさん、とりあえず次はこのクエストにするわ。それで、次は宮殿に行くから──」
「了解しました。みなさんのご健闘と、無事をお祈りしますね──」
フィーナさんの心から心配そうな表情。大丈夫、ちょっと話してくるだけだって。
そして国王に会いに行くため、ルシフェル達と一緒にギルドを出て王族が住んでいる宮殿へ向かった。
宮殿への道、ここに来る時と打って変わって閑静な街並みがたたずんでいる。先日通った道が中流層や庶民が歩くエリアならば、ここは上流層の人達が生活しているエリアなのだろう。
道行く人にあいさつをしながら街を進むと、その大通りの先に巨大な建造物。
「ああここか、懐かしいな──」
勇者だった時に戦果の報告や状況の説明などで何度も行ったことがあり、記憶に残っている。
シェーンブルン宮殿を彷彿させるような豪華な庭園、大きな宮殿が視界に入る。
確か王族の権威を象徴するため、国内から一流の建築家や芸術肌の人をかき集めて作ったんだっけ。
「そこのあなた、何をしているんですか?」
俺達が門に近づくと、数人の門番の兵士が話しかけてくる。
俺はポケットから講師からもらった宮殿の入場許可証を手に取り、兵士に渡す。兵士達はその許可証を取り囲むようにしてじっと見る。
恐らく偽造ではないか疑っているのだろう。
そして1~2分程経つと再び俺の所に視線を移し──。
「わかりました。あなた方の入場を許可します」
「そ、そうですか、ありがとうございます」
俺はその言葉にほっとして、頭を下げる。すると兵士の人が小声で俺に話しかけてくる。
「あと、元勇者さんですよね?」
「あ、はい、そうです」
やはりばれたか──。なんだ? 罵詈雑言大会でも始めるのか??
「正直憧れています、頑張ってください!!」
「同感です。応援してます!!」
「あ、ありがとうございます」
奨励の言葉に俺は少しうれしくなる。そうだな、俺を応援してくれる人、そのために頑張らないと!!
そして俺はルシフェル達とともに宮殿の中へ入っていく。
応援ありがとうございます!
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