オーパーツ鑑定士の成り上がり 追放された最弱鑑定士、実は最強の魔力を持つ『超古代魔法』の鑑定士だった

静内燕

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12話 次のダンジョン

「ジャングル、どこまで続くの~~」

「大丈夫だよアンネ。もうすぐみたいだから」

 疲れが見えて、大きく息を吐くアンネに地図を見ながら言葉を返す。
 俺達は、ホテルで一夜を過ごした後再びダンジョンに向けて進んで行った。

 数日掛けて、国境を越えジャングルに入る。

 時々、様子を見ながら二人に疲労の色が見えたら休憩を入れる。そんな感じで周囲の体調管理を繰り返しながら進んで行き、何とかジャングルの奥まで進んで行った。

 そろそろ休憩を入れる時間だが、あと少しだしついてから休憩を入れればいいか。
 そして、ジャングルに入って野生動物と戦ったり。別パーティーと会ったり。そんなことをして山沿いにダンジョンはあった。

「やっと着きましたね」

「ああ」

 目的のダンジョンについて、ホッとする俺達。ひとまず目的の場所に浮いて安堵。

 休憩のため横一列で壁際に座ってパンを食べながらダンジョンの入り口を見た。
 入り口からたまに冒険者が出てくる。ちょっと言葉を聞いてみようかと耳を傾ける。中は、どんな造りになっているのだろうか。会話からだけでも、それなりにわかることはあるからな。

 筋骨隆々で剣を持った冒険者と、斧を持った女の人。その他数人のパーティーが会話していた。

「へんなダンジョンだったな。あんまいい宝、なさそうだぜ」

「わかるわかる。一応持ち帰るけどさ、なんか価値なさそう。がっかり」

「グラムが来てるんだって」



「低レベルねぇ。せっかくグラムが来てるってのに、拍子抜けね。あいつらが全部攻略しちゃうんじゃない?」

「グラム? あのSランクの?」

「最下層の方に行ったわ。何か言い争いになってたみたいだけど」

 グラムという名前を聞いて、俺は飛び上がりそうになった。あいつも、このダンジョンに潜っていたのか。ちょっと聞いてみるか。座りながら歩いて会話しているパーティーの会話を聞いてみた。

「けど、グラムって最近失敗続きだって聞いたぜ」




「確かに、調子が悪いって噂ね」

「グラムって、マスターを追放した人ですよね」

「シュウ君がいなくなったから、弱くなっちゃってるんじゃないの?」


「そんなことはないと思う。確かに援護はしてたけど、使えないと判断したんだから

 初めて聞いたな。だって、もうあのパーティーとは別人なんだし。あっちはあっちでやっているだろうと考えたからだ。けれど、一緒のダンジョンを潜ることになるなら、関わってくるかもしれない。

 とりあえず、中に入ってみないとわからない。グラムたちがどんな状況なのか。魔力を確かめて──うん、満タンになってる。これならダンジョンの中でも大丈夫そう。立ち上がって、二人に声を掛けた。

「入るよ。休息は大丈夫?」

「大丈夫です。万全です」


 そして、俺達はダンジョンに潜っていった。何が待っているかわからないけど、二人のために精一杯戦おう。


 ダンジョンに入った俺達。


 薄暗いダンジョン、俺が照らす照明魔法だけが根源の中前に進んで行く。
 二階層から、ゴブリンやコボルトの群れに出くわす。そこまで強い相手ではなかったので、俺と二人のコンビネーションで倒していく。

 そして、こいつらを倒すと後ろには毎回宝箱。開けてみると、紐の結び目が数個。
 触ってみたが、何の変哲もない紐。

「鑑定してください。何かあるかもしれません」

 エルムの言葉通り結び目の一つを取り出し魔力を込めると、ただの結び目が水色に光り出した。そして、それがまるで石だったかのように固くなる。


「これ、聞いたことがあります。ゴルディアスの結び目という奴です。エルフの間では知られた品で、売れば高い価値になりますよ」

「いいじゃん、貴重品じゃん」

「ちなみに、魔力にはなるの?」

「なりますが、以前手に入れたやつの方が魔力としては上です。ダンジョンを一まわりまわって、どうするか考えましょう」

 まだ序盤からそれなりに価値がある物。売れば金貨と交換できるとエルムは言った。これは期待できそう。



 そこからさらに五階層まで抜けたあたりで、叫び声が聞こえた。

「この無能女パーティー首だ。もう顔も見たくねぇ!!」

「ちょ、ちょっと待ってよ~~こんなところで一人って。私に死ねってこと?」
「そう言ってんのよ。何度も言わせないでよ恥ずかしい」



 前方から怒鳴り声が聞こえた。明らかに喧嘩しているという事がわかる。何かわからないけど、行ってみよう。だって、追放されるときの叫び声で──首になった時の俺のことを思い出して、しまったから。

 一応アンネとエルムを見たが、二人とも首を縦に振ってくれた。

「行きましょう」

「そうだよ。放っておけ無いもん」


 そして、俺達は駆け足で悲鳴のする方向へ。
 暗い道を走ってしばらくすると、広くて開けた場所があった。

 広場の前で、大きな杖を持った女の子がちょこんと体育座りで座っている。
 俺達はそこに接近。

 ショートカットの赤髪と鋭い緑の瞳、そして毛耳を持つ小柄な彼女。

 屈んだ体制になると視線が合った。悲しそうな目。
 そんな彼女に、アンネが話しかける。

「えーと、どうしたの? 大丈夫?」
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