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47話 かけがえのない
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アンネとのデートの翌日。
陽の光がギルドの石壁を金色に染め、窓から差し込む光が埃の舞う空気をキラキラと輝かせる。
今日は新たなクエストを探す日。あの遺跡以来のクエスト。いいクエストが見つかるといいな。
重厚な木の扉を押し開けると、羊皮紙の香りと冒険者たちの声が溢れ出す。
クエストに成功したのか、機嫌が良さそうだったり、うまくいかなかったのか肩を落としていたり。
俺の元には、三人のかけがえのない仲間。今までずっと一緒に戦ってきた。
エルムは薄緑のローブに銀髪をゆるく編み、アンネは赤い髪を高めのポニーテールに、エミリは毛耳に赤いリボンを揺らして並ぶ。
「よーし、今日もクエスト探しだー!」
アンネが両手を腰に当て、ぴょんと跳ねる。赤みがかった髪が朝陽に燃えるように輝き、麻のシャツの裾が捲れて白い腹がチラリ。戦士の腕に似合わないふわふわの笑顔が、ギルドの空気を一気に明るくする。アンネは、いつも明るくて元気で、俺達を引っ張ってくれるムードメーカー。
「ほらほら、ドラゴン討伐! めっちゃ燃えるじゃん!」
「ドラゴンは…少し危険すぎますね」
エルムが銀髪を指でくるりと巻きながら、微笑む。薄緑のローブの裾がふわりと揺れ、じょうひんな香水の香りがほのかに漂う。長い睫毛が朝陽に透け、青い瞳が星のように瞬く。
「こちらの遺跡調査なら…」
張り紙を指す仕草が、まるで絵本の王女様のようだ。エルムは、お姉さんのような優しさで俺達に接してくれている。時には、勢い任せなアンネを止めて、後ろから冷静に最善策を考え俺達のために尽してくれている。
そして大技の威力は、Aランクレベルはある俺達の主砲とも言っていい存在。
「遺跡!? キラキラお宝ありそうっす!」
エミリが毛耳をピクピクさせ、短剣の柄をポンポン叩く。白いブラウスに革スカート、星形のペンダントが胸元でキラリ。リボンが風に揺れて、猫耳少女が飛び跳ねるたびに「っす!」と弾む声が可愛すぎて、僕は視線を逸らす。
俺みたいに一度は仲間から見捨てられたけど、今は俺達の元で仲間になって、大活躍している。小技だったり技術があって、アンネとは違うタイプで接近戦が上手い。
三人とも、かけがえのない仲間だ。決して楽しいことばかりじゃないし、試練になるようなことだってあった。
「みんな、落ち着け――」
僕が声をかけると、受付カウンターから金髪三つ編みのフロイスが話しかけてきた。
「おはようございます。シュレーダーさんパーティー!」
彼女の笑顔がギルド全体を照らす。
先日このギルドに配属されてきた、新しい受付嬢の人。
「専用クエストがあるんですが、どうしますか? 超レアな情報もありますので、 聞いてください」
フロイスがクエストの内容が書いてある羊皮紙を振り回す。
「北の古戦場に『フォルトゥナの遺跡』が出現したそうです! 超古代の遺跡みたいで魔力異常ともいえる状態です! ギルド長直々の指名! 報酬は金貨5枚+オーパーツ優先権!」
「古戦場!? めっちゃ面白そうじゃん! すっごおおい」
アンネが両手を上げて跳ね、ポニーテールがバウンド。
「魔力異常…興味深いです。いいんじゃないですか?」
エルムが髪を耳にかけ、長い指で杖をくるりと回す。
「お宝キラキラっす!」
エミリが毛耳をピンと立て、短剣を腰でくるくる。
楽しそうな表情。
フロイスがニヤリと笑い、さらに話しかけてくる。
「どうしますか?? 参加しますか?」
3人を見回す。 アンネの燃える瞳とふわふわ笑顔。 エルムの静かな微笑み──そして俺の背中を押すかのようにこくりと頷いた。
エミリの弾む毛耳とキラキラ輝く瞳。好奇心を輝かせていた。
全員が同時に頷く。
「「受ける」」
「受けるっす」
「受けます」
「ありがとうございます。すぐに準備をさせていただきますね
「よーし、頑張るよ!」
「マスター様、よろしくお願いします」
「マスターと一緒なら最強っす!」
ノリノリなアンネ。行儀よく頭を下げるエルム。元気そうに体をはね、満面の笑みのエミリ。
そして俺は、フロイスが出してきた紙にサインをする。
新たな冒険の始まり。少しの不安と、
ドキドキワクワクの気持ち。
今度のクエストではいったいどんな出会いや戦いが待っているのだろうか。
試練だってあるだろう──けどみんなと一緒なら、どんな試練だって乗り越えていける気がする。
「じゃあ行くよ、シュウ君」
「みんなで、絶対にクリアするっす」
「行きましょう」
俺達は街に出て冒険の準備をし始める。食料品に武器。遠出だけあって、準備をしなければいけないことがいっぱいだ。
「あそこの保存食、美味しいけど買ってかない??」
「あの干し肉。脂がのってて、塩加減が良くて美味しいっすよね」
「ちょっと高いですけど、買っていきましょう」
最初はパーティーを追放されてどうなるかなって思ったけれど、大切な仲間と会う事が出来た。不安なこと待ったけど、みんな好意をもって接してくれた。だからこそ俺も大切にしようって思えた。
これからも、こうやって試練もあるけど乗り越えて仲間として過ごしていくのだろうか。
新しい風が、俺達に吹き始めた。物語はまだ、始まったばかりだ。
陽の光がギルドの石壁を金色に染め、窓から差し込む光が埃の舞う空気をキラキラと輝かせる。
今日は新たなクエストを探す日。あの遺跡以来のクエスト。いいクエストが見つかるといいな。
重厚な木の扉を押し開けると、羊皮紙の香りと冒険者たちの声が溢れ出す。
クエストに成功したのか、機嫌が良さそうだったり、うまくいかなかったのか肩を落としていたり。
俺の元には、三人のかけがえのない仲間。今までずっと一緒に戦ってきた。
エルムは薄緑のローブに銀髪をゆるく編み、アンネは赤い髪を高めのポニーテールに、エミリは毛耳に赤いリボンを揺らして並ぶ。
「よーし、今日もクエスト探しだー!」
アンネが両手を腰に当て、ぴょんと跳ねる。赤みがかった髪が朝陽に燃えるように輝き、麻のシャツの裾が捲れて白い腹がチラリ。戦士の腕に似合わないふわふわの笑顔が、ギルドの空気を一気に明るくする。アンネは、いつも明るくて元気で、俺達を引っ張ってくれるムードメーカー。
「ほらほら、ドラゴン討伐! めっちゃ燃えるじゃん!」
「ドラゴンは…少し危険すぎますね」
エルムが銀髪を指でくるりと巻きながら、微笑む。薄緑のローブの裾がふわりと揺れ、じょうひんな香水の香りがほのかに漂う。長い睫毛が朝陽に透け、青い瞳が星のように瞬く。
「こちらの遺跡調査なら…」
張り紙を指す仕草が、まるで絵本の王女様のようだ。エルムは、お姉さんのような優しさで俺達に接してくれている。時には、勢い任せなアンネを止めて、後ろから冷静に最善策を考え俺達のために尽してくれている。
そして大技の威力は、Aランクレベルはある俺達の主砲とも言っていい存在。
「遺跡!? キラキラお宝ありそうっす!」
エミリが毛耳をピクピクさせ、短剣の柄をポンポン叩く。白いブラウスに革スカート、星形のペンダントが胸元でキラリ。リボンが風に揺れて、猫耳少女が飛び跳ねるたびに「っす!」と弾む声が可愛すぎて、僕は視線を逸らす。
俺みたいに一度は仲間から見捨てられたけど、今は俺達の元で仲間になって、大活躍している。小技だったり技術があって、アンネとは違うタイプで接近戦が上手い。
三人とも、かけがえのない仲間だ。決して楽しいことばかりじゃないし、試練になるようなことだってあった。
「みんな、落ち着け――」
僕が声をかけると、受付カウンターから金髪三つ編みのフロイスが話しかけてきた。
「おはようございます。シュレーダーさんパーティー!」
彼女の笑顔がギルド全体を照らす。
先日このギルドに配属されてきた、新しい受付嬢の人。
「専用クエストがあるんですが、どうしますか? 超レアな情報もありますので、 聞いてください」
フロイスがクエストの内容が書いてある羊皮紙を振り回す。
「北の古戦場に『フォルトゥナの遺跡』が出現したそうです! 超古代の遺跡みたいで魔力異常ともいえる状態です! ギルド長直々の指名! 報酬は金貨5枚+オーパーツ優先権!」
「古戦場!? めっちゃ面白そうじゃん! すっごおおい」
アンネが両手を上げて跳ね、ポニーテールがバウンド。
「魔力異常…興味深いです。いいんじゃないですか?」
エルムが髪を耳にかけ、長い指で杖をくるりと回す。
「お宝キラキラっす!」
エミリが毛耳をピンと立て、短剣を腰でくるくる。
楽しそうな表情。
フロイスがニヤリと笑い、さらに話しかけてくる。
「どうしますか?? 参加しますか?」
3人を見回す。 アンネの燃える瞳とふわふわ笑顔。 エルムの静かな微笑み──そして俺の背中を押すかのようにこくりと頷いた。
エミリの弾む毛耳とキラキラ輝く瞳。好奇心を輝かせていた。
全員が同時に頷く。
「「受ける」」
「受けるっす」
「受けます」
「ありがとうございます。すぐに準備をさせていただきますね
「よーし、頑張るよ!」
「マスター様、よろしくお願いします」
「マスターと一緒なら最強っす!」
ノリノリなアンネ。行儀よく頭を下げるエルム。元気そうに体をはね、満面の笑みのエミリ。
そして俺は、フロイスが出してきた紙にサインをする。
新たな冒険の始まり。少しの不安と、
ドキドキワクワクの気持ち。
今度のクエストではいったいどんな出会いや戦いが待っているのだろうか。
試練だってあるだろう──けどみんなと一緒なら、どんな試練だって乗り越えていける気がする。
「じゃあ行くよ、シュウ君」
「みんなで、絶対にクリアするっす」
「行きましょう」
俺達は街に出て冒険の準備をし始める。食料品に武器。遠出だけあって、準備をしなければいけないことがいっぱいだ。
「あそこの保存食、美味しいけど買ってかない??」
「あの干し肉。脂がのってて、塩加減が良くて美味しいっすよね」
「ちょっと高いですけど、買っていきましょう」
最初はパーティーを追放されてどうなるかなって思ったけれど、大切な仲間と会う事が出来た。不安なこと待ったけど、みんな好意をもって接してくれた。だからこそ俺も大切にしようって思えた。
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