8 / 40
7
しおりを挟む
(もしも本当に異世界転生者なら……)
安倍晴実は廊下を歩きながら考えていた。
(必ずこちら側に引き入れなくては!たとえどんな手を使ってでも!!)
時を少し遡り下校時間。
一年Z組の教室で二人の男子生徒が言い争っていた。
「お前、今……俺を嘲笑ったな?」
片方の生徒は金髪で整った顔立ちをしている。いわゆるイケメンだ。
「は?何言ってんの?そんなわけないじゃん」
もう片方は茶髪で軽薄そうな笑みを浮かべている。
「嘘をつくんじゃねえ!俺はお前が俺を嘲笑したところを俺が見ているぞ!」
突然机を叩き立ち上がるとそのまま殴りかかった。
「おっと危ない。暴力は良くないと思うぜ」
だが、拳が届くことはなかった。
「なっ!?」
「はい、捕まえたー」
「くそッ離せ!!」
「おや?さっきまでの威勢はどうしたんだい?急におとなしくなって」
「うるさい!黙れ!」
「はいはい。静かにしようね~」
茶髪はまるで赤子をあやすように言う。
「クソォオオオ!!!」
それから数分後――。
「ふぅ~。ようやく落ち着いたか」
「うぐっ……ひっく……」
「それじゃあ聞かせてもらおうかな。どうしてあんな真似をしたのか」
「……」
「だんまりかい?まあいいか。さて、どうしてくれよう」
「ちくしょう……なんでこんなことに……」
(にぎやか過ぎだろ。ここって最高の教育機関じゃなかったのかよ)
ゆうすけは帰り支度をしながら、光景を眺めていた。
(さてと……帰るか……)
荷物をまとめて席を立とうとしたその時、
「おい、そこの!」
組み伏せられている金髪イケメンに声をかけられた。
「えっと……僕ですか?」
「俺を助けろ!こいつをぶっ殺してやるんだ」
茶髪が笑いながら言った。
「おお怖い。だが無理だね。なぜなら君はもう負けてしまったんだから」
「なんだと!?」
「君にはこれから罰を受けてもらう。それは……」
茶髪が言葉を続けようとした瞬間、ゆうすけは鞄を持って走り出した。巻き込まれてたまるものか。光の速さで明日にダッシュだ!
ギュミュッ!「ぐえっ!」
なんか踏んだような気がしたけど振り向かない。だってそれが若さってものだから!
そして階段までたどり着いたところで、息を整える。
(なんだよここ。やべえところじゃん)
とりあえず一階に降りるか。
「待ちなさい!」
後ろを振り返るとそこにいたのは美少女だった。
その少女は燃えるような紅い髪をしており、腰元には剣を携えている。
安倍晴実は廊下を歩きながら考えていた。
(必ずこちら側に引き入れなくては!たとえどんな手を使ってでも!!)
時を少し遡り下校時間。
一年Z組の教室で二人の男子生徒が言い争っていた。
「お前、今……俺を嘲笑ったな?」
片方の生徒は金髪で整った顔立ちをしている。いわゆるイケメンだ。
「は?何言ってんの?そんなわけないじゃん」
もう片方は茶髪で軽薄そうな笑みを浮かべている。
「嘘をつくんじゃねえ!俺はお前が俺を嘲笑したところを俺が見ているぞ!」
突然机を叩き立ち上がるとそのまま殴りかかった。
「おっと危ない。暴力は良くないと思うぜ」
だが、拳が届くことはなかった。
「なっ!?」
「はい、捕まえたー」
「くそッ離せ!!」
「おや?さっきまでの威勢はどうしたんだい?急におとなしくなって」
「うるさい!黙れ!」
「はいはい。静かにしようね~」
茶髪はまるで赤子をあやすように言う。
「クソォオオオ!!!」
それから数分後――。
「ふぅ~。ようやく落ち着いたか」
「うぐっ……ひっく……」
「それじゃあ聞かせてもらおうかな。どうしてあんな真似をしたのか」
「……」
「だんまりかい?まあいいか。さて、どうしてくれよう」
「ちくしょう……なんでこんなことに……」
(にぎやか過ぎだろ。ここって最高の教育機関じゃなかったのかよ)
ゆうすけは帰り支度をしながら、光景を眺めていた。
(さてと……帰るか……)
荷物をまとめて席を立とうとしたその時、
「おい、そこの!」
組み伏せられている金髪イケメンに声をかけられた。
「えっと……僕ですか?」
「俺を助けろ!こいつをぶっ殺してやるんだ」
茶髪が笑いながら言った。
「おお怖い。だが無理だね。なぜなら君はもう負けてしまったんだから」
「なんだと!?」
「君にはこれから罰を受けてもらう。それは……」
茶髪が言葉を続けようとした瞬間、ゆうすけは鞄を持って走り出した。巻き込まれてたまるものか。光の速さで明日にダッシュだ!
ギュミュッ!「ぐえっ!」
なんか踏んだような気がしたけど振り向かない。だってそれが若さってものだから!
そして階段までたどり着いたところで、息を整える。
(なんだよここ。やべえところじゃん)
とりあえず一階に降りるか。
「待ちなさい!」
後ろを振り返るとそこにいたのは美少女だった。
その少女は燃えるような紅い髪をしており、腰元には剣を携えている。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
7
1 / 2
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる