卵を拾ってみたが食べられないので捨ててみようと思います

おんちゃん

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迷子はテンプレです…

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永遠と続くかと思われた説教タイムもやっと終了が近付くと、山間の高い位置に大きな街並みが見えてきた。その街並みの中心部には大きな西洋のお城がただずみ、まるでネズミの国のシンデレラ城のような巨体なお城に驚きと興奮と感動を覚える。



城の周りには運搬用ドラゴンとは違う、沢山のドラゴンが城周りに飛び交いさまざまな体格のドラゴンが浮遊していた。



「すっごい…」


「ユイカさんは初めての来訪ですからね驚きますよね。この運搬用とは違いあの浮遊してる赤竜は体格は小さいですが、素早さ戦闘能力が高いんですよ」



クロさんは丁寧に指を差しながら説明してくれる



「あの赤竜は竜人さんなんですか?」


「恐らく竜人が本来の姿になったものかと、きっとこの国の騎士様だと予想します」


「この運搬用ドラゴンさんも竜人さんですか?」


「いやこの子は人の姿には慣れないみたいですね」


「へ~あんまり区別がつかないです私凡人ですから」


「クックック牛娘は凡牛だろ」


「モォォォーーーー熊さんは黙って下さい!」



すっかり熊さんは私をからかう事に味をしめたようで、クロさんとの会話にチョイチョイ参加して揚げ足取ってくる。ムキになって否定すればするほど愉快そうに笑い声あげて構ってくる、悪い熊ではないんだけど私的にはもっとワイルドなんだけど女性の扱いに不器用な感じの方が萌えポイントが上がるんだけどな。



「ほら牛娘到着するぞ!ここでお別れだけど、また会ったらご飯でも奢ってやるよ。俺がこの国の傭兵になれるよう祈っとけよ」


「随分上目線な熊さんな事、でもお祈りしときますね!どうぞ我が運送屋のご依頼お待ちしておりまーーーす」


「ちっ!!すっかり商売根性だしやがって生意気な牛娘だ」


「ユイカさんナイスアイデア!先輩として鼻が高いです」



クロさんがとても喜んでくれてる、熊さんことワイドさんとワイワイお食事してみたけど私がここに滞在できるのはたった1日だ。すでに夕暮れ明日朝一に養育費を送ってくれている依頼主様に会う予定、本当はいまからでも会いたいけどさすがに失礼にあたるししょうがない、熊さんに丁寧にお礼とお別れをして本日宿泊する宿屋をさがす事になった。

沢山の人々が街中を行き交い凡人の私には人間にしか見えないが、よくよく観察すればりっちゃんに似た蜥蜴尻尾や長い舌を出している人々つまり竜人さんが居たり。頭の上にはカイザー兄さんとおなじく犬耳やウサギ耳など沢山の獣人が溢れていた。



「あんまりキョロキョロしてると危ないですよユイカさん」


「あっすみません…田舎者なんで物珍しくて…」


「ちゃんと貴重品は身につけてスリに気を付けて下さいね」


「あまり治安が良くないのですね…」


「夕刻ですからね、早めに宿屋をみつけましょうもっと日が沈めば雌の一人歩きは襲ってくれと言ってるようなものです。わかりましたか?」


「は~いクロ先輩!」


「良いお返事です」



クロさんから離れないように必死に後ろから着いていく、そこまで自分自身背丈が低くないとは思っていたが、この街では埋もれてしまう、皆背丈が高くぶつからない様に上ばかりみていたら足元の石につまづいてコケてしまった、慌てて立ち上がり前を向くとクロさんの後ろ姿がない…

黒猫耳を必死にさがすが人通りが多く見当たらない、キョロキョロ周りを見渡すが居ない。いきなり立ち止まると周りの方々に迷惑だし道の脇へと流れに沿って進み、やっと立ち止まれそうなポイントまでたどり着き必死にクロさんを探す。こんな事になるならクロさんの服の裾でも掴んでおけばよかった、また怒られると恐怖と不安にかられる…




「お嬢さんどうしたの迷子かな?」



ふっと私に声をかけてきた人をみつめると、金髪の髪をポニーテール結い眉目秀麗なイケメンお兄さんに声をかけられた。雰囲気がりっちゃんに似てると直感で感じる、でも瞳は緑でりっちゃんはこんなに背が高くなかったし肩幅も違う。あっでも蜥蜴尻尾が見えるから竜人さんなんだ、優しい瞳でにこやかに微笑まれれば悪い人ではなさそう…いやまて世の中人の良さそう見た目で極悪人だっている見た目に騙されるな



「いえ大丈夫です待ち合わせをしてるだけなので」


「そうですか…でももうすぐ日も暮れますし、雌がお一人では危ないですよ。待ち人が来るまで私もご一緒しましょうか?」


「いえいえ…あの…その…」



逃げるように後ずさればお兄さんは私の方に近寄ってくる、困ったなクロさん早く私をみつけてよぉぉ~

そんな時だった金髪お兄さんの後ろから簡易鎧を纏った方が近づいてきた



「クロード様!!またこんな城下町にお忍びで何をなさってるんですか」


「あ~あ~エクリサーもぉ~見つけちゃったの…公務は終わらせたから息抜きにね、ミノタウルスの女の子が迷子ぽくてさお手伝いしようと」


「ミノタウルスの女の子?」



鎧を纏った人がこちら見る、バッチリ目が合う。


あっ…



「エクリサー先生助けてぇぇ~」


「ええええええ~ユイカさん何で此処に、それもミノタウルスってそういえば明日妻が客人が来ると…なるほど…」


「んっ?牛娘ちゃんはユイカちゃんて言うの可愛いね、エクリサー知り合い?怖くないからお兄さんとこおいでぇ~」



イヤイヤ怖くないって言われても行きません、それもなんで大きく腕を広げてるのかしら?まるで子供を抱き締め上げる体勢ですよね、見知らぬ人に抱き付く趣向は持ってませんしそんな尻軽女ではありませんから…てか子供扱いしないでくださいよ。イヤイヤ首を横に振って慌ててエクリサー先生の後ろに隠れる




「あらユイカちゃん隠れちゃった…」


「クロード様この子はちょっと…そう妻の友人でして、人見知りも激しくクロード様の身分も知らないのです、不敬をお許しください」


「エクリサー別に怒ってないよ、それに今は身分など掲げるつもりなど無い。可愛い牛娘が居て困っていたら声をかけないのは紳士的じゃないからね…」




うぇぇぇ~この金髪お兄さん、えっとクロードさんだっけ?チャラいなおもわずエクリサーさんの後ろに隠れて舌を出してしまう



「エクリサーより僕の方がモテるはずなのになぁ~おかしいな~ま~知り合いの方が強いか…残念…」


「クロード様何が残念なんですか…本当は私が貴方をお城にお戻ししなければいけませんが、ユイカさんを送り届けますからクロード様は部下にお任せします」


「ええええ~僕もユイカちゃん送るよ!ここで知り合えたのも何かの縁だし、可愛い雌に興味があるのは雄の性だよね~」



ニヤニヤしながら金髪お兄さんが近付いてくる、近付くなチャラ雄!イケメンだけどそのチャラさは萌えポイントを低下させているぞ、エクリサー先生の口調で高位の方だとは予想出来るが苦手なタイプだわ…余りお近づきになりたくない…



「はぁ~なんでかなぁ~本当ユイカさんはこの親族にとことん好かれますね…」


「エクリサー先生意味わかりません…」


「いいんですか…お父上をお呼びしても…」


「ぐぬぅぅぅ…わかったよぉ~ユイカちゃんまた今度お話ししようねぇ~エクリサーとこに滞在するのかな?会いに行くよ♪」




いえ…ご遠慮します、会いに来ないで下さい。明日には此処を離れなければなりません貴方に時間を裂く余裕も暇もありません。親切心でお声をかけてくれたかもしれませんが、エクリサー先生にも会えましたしどうぞさようなら~無言で笑顔でバイバイと手を振る



「うわぁぁぁ~素っ気な~クール~そんな塩対応に益々興味沸くんですけど…ミノタウルスの幼女ってこんな可愛いんだ…」


「早く部下と一緒に帰ってください!!ユイカさんに近付ない!振り返らないほら行きなさい~!!」



渋々とチャラ雄は踵を返しいつの間に現れたエクリサー先生の部下と人混みの中を消えて行った。



「さてさて…ユイカさんにも事情を色々聞かねばなりませんが、本当に日が暮れますから本日は我が屋敷に滞在してもらいますかね…」


「あの連れが…いま宿屋を探してて…」


「あ~確かにユイカさん一人でこの国に来るのは無謀ですもんね、共犯者は誰ですかね。でもしかしこれは好都合かも…ナイスタイミングなのかも…」



エクリサー先生はぶつぶつ独り言を言って思考に暮れていた。

その後10分程思考に暮れるエクリサー先生の横にいれば、クロさんがやっと私を見つけてくれた




「ユイカさぁぁぁぁん!貴方って人は何度迷子になれば気が済むのですかぁぁぁ!!ってててててて…エクリサー様、、、、」


「ほぉぉぉぉ…クロが共犯者か…そして我妻もこの一件関わってそうですね…二人まとめて我が屋敷にいらっしゃい拒否など認めませんからね…」



それはそれは優しい笑顔でエクリサー先生が微笑むが、クロさんは硬直し恐怖で震えていた。クロさんとエクリサー先生が知り合いだったのも驚きだったが今は詮索する時ではないと雰囲気を読み大人しくエクリサー先生の屋敷と着いて行った。

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