7 / 61
第1章 監獄の住人1-16
7
しおりを挟む彼は、おおよその自身の役割は推測していた。
最後の英国王室、
アン女王が逝去なされたあと、
跡継ぎがいなかったため
いざこざはあったが、
これを継承したのがドイツから来たドイツ人
ジョージ1世、
そして2代目ドイツ人ジョージ2世、
皇帝であるのに英語がまったく話せない、
ドイツに居住御希望されるのだ。
当然、英語が話せるドイツ人はいる、
だが「イングリッシュ」は、
「ポテト」が大嫌いだ。
なぜか、英国に在住のユダヤ人が宮廷を支配し
ハノーファ御付のハッペンハイム卿の
自由にできる国となってしまった。
それに猛攻撃したのが
清教徒オリヴァー・クロムウェルの最大の支援者で
ヴァチカンのスパイ、
トーリー党のハンタギュー公爵家と
実質的にアン女王を殺した故オックスフォード卿と
僭王チャーリーの残り香であるジャコバイトだ。
残党はブルボン・カトリックと結託し、
テロリズムをしている状態であった。
10月末に先王ジョージ2世が崩御し、
じきに戴冠式が行われる。
いままでどおり、
大英帝国の皇帝陛下が、
ハッペンハイムの
傀儡人形であればよいのだが、
次の皇帝は不運か必然か、
「イングリッシュ」が堪能であらせられる。
ユダヤ人を嫌悪されているご様子、不幸なことだ。
ハッペンハイムとその取り巻きのユダヤ人は排斥されつつあり
かつての初代首相ロバート・ウォルポールの盟友で
12支族の族長の家系、
ギデオン男爵でさえ
謁見を拒否される有様だ。
おそらく彼の役割は
「案内役」だ。
賓客の接待だろう。
外交使節が戴冠式にお祝いに来るのに
「会わない」ということは
大英帝国の次期皇帝でも、
出来ないだろう。
ハッペンハイム銀行の現当主モーセス・ハッペンハイム卿から
直接指名され、接待を任された。
そういうことだろう。
その賓客は名前も不明、
どこから来るどのような人物か、
まったく知らされていない。そこが不安だ。
ハッペンハイム銀行で、
重役である彼が選ばれると言うこと
その年齢を考えれば、
賓客の年齢は「ティーンエイジャー」
だろう。
「子供、か。」
0
あなたにおすすめの小説
後の祭り
ねこまんまときみどりのことり
ライト文芸
母親を馬車の事故で亡くしたナズナは、馬車に乗っていた貴族の男性に、義理の娘として引き取られた。引き取られた先の子爵邸では、義母や義妹に傷付けられて泣いて過ごすこともあったが、懸命に生きていく。引き取られた裏には、別の理由もあったようで。
小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。
彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。
公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。
しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。
だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。
二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。
彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。
※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。
生きるために逃げだした。幸せになりたい。
白水緑
ファンタジー
屋敷内に軟禁状態だったリリアは、宝物を取り戻したことをきっかけに屋敷から逃げ出した。幸せになるために。体力も力もない。成り行きに身を任せる結果になっても、自分の道は自分で選びたい。
2020/9/19 第一章終了
続きが書け次第また連載再開します。
2021/2/14 第二章開幕
2021/2/28 完結
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる