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2-2章 魔法学校→迷宮探索編

32-1 悪魔化と天使化と最難関古代迷宮1

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「さてと、それじゃあ昨日の気持ちは切り替えて血統覚醒の検証をしてみるか。
と言っても、流石にここら辺でやって見つかったら面倒になるし…鏡の中でやってみるか」

鏡をいつもの所に…いや、最悪の自体を考えて別の鏡を用意するか?
魔力が溢れて暴走…なんてのもあるかもしれないしな。それと…

「暴食、ちょっと良いか?」

「ん?なんだ?」

「お前が2人分喰った時ってさ、魔力の暴走とか周りの被害とかってあったのか?」

「んー?まあ、一応あったな。あの時は、壁全体に耐性が付いていたからそこまで被害はなかったが、それでも一部は壊れたりしたな。感情の暴走なんてのも合わさってた筈だが」

「ふーん、なるほどね。助言ありがと」

てことはやっぱり周りに被害は出ると。そして、魔力は感情にも…ってか、そもそも悪魔って魔力で魔法を使ってんのか?

「悪魔ってさ。魔力は持ってるのか?」

「ん?持ってるぞ。ただまあ…俺らにとっては必要ないがな。人間だって、魔法を使う際に酸素を吸って二酸化炭素を吐くなんて条件はないだろ?
それと同じで、悪魔は魔力は呼吸で吸収するが、そもそも悪魔は呼吸とか必要ないから別にしなくても良い。つまり、魔力は必要ないんだ。
まあ、俺は魔力も鍛えてるがな。
魔法を使う際に必要なのは瘴気ってやつで、それを使えば魔法が使えるんだが…
悪魔にも最上級とかがあって、それは強さで決めるんじゃなくて瘴気と身体との相性によって決まるんだ。
この相性が良いほど、瘴気に対する抵抗が低くて魔法が使いやすいし、強くなれる。
しかも、最上級に至っては体内で瘴気を無限に作り出せるようになるしな」

なるほどぉ…瘴気に対する相性か。

「まあ、試してみるだけ試してみるか。
んじゃ、鏡に空間を作って…あーどんな空間にするか。地形は被害出るし必要ないよな。なら、酸素もあって自由に動き回れるが周りは宇宙みたいに何もないところって感じで…よし、完成。それじゃあ早速入ってと…まずは悪魔化からしてみようか」

「ほぉ、勇者の紋章か。てか、なんで天使化出来るんだ?」

「…あれ、確かにそうだな。なんで使えるんだ?こんな時は…鍛冶王!」

『勇者の紋章は、魔王を倒した際に魔王の力を紋章に封印して、その肉体と魂を破壊します。
その為、勇者が死ぬと同時に紋章もリセットされるのでそこで本当の死がおきます』

なるほど、つまり片方は魔王…つまり、天使の力を引き継いでいると?

『ですです』


「倒した際に魔王の力を引き継いだから使えるようになったらしい。てか、被害が出るはずだがお前は大丈夫なのか?」

「悪魔は耐性があるしな。それに、俺には嫉妬の力があるから攻撃を受けた瞬間にその分のダメージを全て防御力にまわすことが出来るしな。
簡単に言えば、生きる事に嫉妬すればできるって事だ」

なら、まあ問題はないか。

「んじゃ、まずは悪魔から…血統覚醒!…シィン」

「ん?血統覚醒はある筈だがなんで発動しないんだ?」

『ひょっとして、大翔君が血統覚醒を選択しないといけないんじゃ?例えば…血統覚醒:悪魔とか、バージョン:悪魔とか?』

なるほど、確かに今までもある程度は設定が必要だったな。それじゃあ改めて…

「血統覚醒:悪魔モード!」

お?おお!羽生えてる!角もだ!

「すげぇな!違和感ないし、めっちゃ動き回れる!」

「おいおい、すげぇ力だな。しかも、覚醒時に瞬時に支配するとか凄いな」

「んで、瘴気ってのは…これか?」

「お、それだそれだ。やっぱ人間にとっては魔力とそこまで変わらないのか?魔力を初めて使った時は似てる感じがしてたんだが」

「ああ、めちゃくちゃ似てるな。人間は魔力を使うが、それの瘴気バージョンが悪魔って感じだな。しかも…よっと、こんな感じに自由に出せるな。てことは、俺も最上級悪魔ってことだな」

『違います。マスターは、最上級悪魔ではなく、禁忌指定悪魔です。最上級の更に上です。と言うよりも、血統覚醒は先祖よりかは強くならない筈ですが…何故か先祖よりも強いようですね。
抵抗も0のようですし…マスターなら勇者も作れたりするかもしれません』

「へぇ、そうなんだな」

「なんて言ってるんだ?」

「どうやら、禁忌指定悪魔?っていうやつらしい。てことは天使もそうなるのか…そうだ、悪魔の戦いについて教えてくれないか?」

「んにゃ、本当に人間と変わらないぞ。魔法を使って戦うだけだ。
人間と変わってる所って言えば…龍みたいに自由自在に使える所と、詠唱や魔法陣が必要ないって所だな。
まあ、他の悪魔によっては魅了とかの精神系の魔法を使ったりも使うようだが」

「なるほど、自由に出来るから強くなったのか」

「ああ、そうだな。それと、こうやって…自身の身体を伸ばしたり強化したりする奴も居れば、身体を変形させて…よっと、こうやって自分の身体を武器にして戦う奴も居るんだ」

へぇ、色々と便利なんだな。

「お?こ、こんな感じか?」

「そうそう!いい感じじゃねぇか!」

「後は精神系だが…流石に味方に使うのは気が引けるしなぁ」

「ああ、それなら大丈夫だぞ。悪魔や天使は精神系の攻撃を無効化するしな」

「なら大丈夫か。んじゃ、何にするか…1番簡単な奴はなんだ?」

「精神系…俺は専門外だが、まあ…魅了か凶暴じゃねぇか?」

「威圧に決まってるでしょ馬鹿」

「あれ、色欲じゃねぇか。どうしたんだ?」

「精神系なら私の方が詳しいからね。教えにきたのよ。それで、1番簡単なのは威圧よ。
威圧は、最上級悪魔しか使えないのだけど、その代わりとっても簡単なのよ。
やり方は、自分で生成した瘴気を相手にぶつけるだけよ」

「んーと…作った瘴気を…スッ」

「お、おい待て待てなんでこっちに…あだっ!」

「そうそう、ちゃんと発動しているわよ。ただ、それは投げるから1人に放つ方法ね。
周り全体にするのなら周りに広げる…んー、そうね。人の魔法で言うなら魔道探知とかそういう魔法が近いわね」

なるほど…となると、薄く広く均一に伸ばし…いや、薄くは必要ないな。均一も要らねぇな。強いヤツ程強くするから…うーん、反応の強弱によって量が変化するように周りに伸ばしていって…

「こんな感じか?」

「そうそう!すごいわね、早く覚えるから教えがいがあるわ。じゃあ、次は一気に飛ばして魅了を発動してみましょうか。魅了はね、瘴気を変えるのよ。詳しく言えば性質変化ね。例えば…魅了なら、愛をイメージすると出来るわね。こういう風に、成功すればこうやってハートのエフェクトが出るわ。しかも、一度使ってしまえばそれ以降は一々イメージし直す必要がないから使い勝手も良いわね。まあ、魅了の威力を分けて作っていった方がいいと思うわよ」

愛、愛ねぇ…愛とか感じた事はないからなぁ…

「愛と言ってもね、恋愛じゃなくても良いのよ。例えば、保護欲とか子供に対する愛情とか…そういったものでも良いのよ」

なるほど、なら出来そうだな。部下に対する愛情…これなら出来そうだ。まあ、ヴィランは部下であり友人って時もあるが…あ、相棒ってのもあるな。

「よし!こんな感じでどうだ?」

「あらあら、凄いわね。早速最高級の魅了ができてるわ。あとは、これを強めたり弱めたりする事が出来たら完全に魅了を操作することが出来るようになるわ。
後の精神系は、んー例えば相手に恐怖や悪夢を見せる場合は、瘴気に威圧を混ぜたり殺気を混ぜたり…使いたい魔法に似た感情とかを混ぜて使えば出来るわね」

よし、これで取り敢えずの精神系と物理系は大丈夫だな。
んじゃ、次は天使化だな。

「悪魔は天使の近くに居ても大丈夫なのか?」

「大丈夫だな。あくまで違うのは使う力と種族だけ。例えるなら、魔力とお前が使ってるような妖気とか、そんな感じの関係だ」

「なら、別に大丈夫か」
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