上 下
30 / 75

29. スタンピード2

しおりを挟む
「...筋肉痛になってきそうだな。そろそろ疲れてきている。疲労や体力は回復してもこれは回復しないよなやっぱ。いつもの水も定期的に飲んでおくか」

こうやって同じことを繰り返していたら大分簡単な作業に変わってくるよな。

[条件達成により、自動操作オートモードを入手しました]

自動操作?なんだそれ。

自動操作─同じ動きを何度もすることで獲得可能。指定された動きを常に繰り返すスキル。

「...くっそ便利じゃねぇか。これなら、自動操作に魔法と刀をやってと...よし、後は俺はすることが無くなったな...この状態でも俺自身は魔法を使えるのか?」

...あ、そういうことか。腕を動かす時、完全に自動操作と俺の操作が別れているな。簡単に言えば並列思考みたいなものか。
俺が魔法を使っても自動操作では刀を振り続けている。なら、水を飲んでも...うん、大丈夫そうだな。

「さてと...自動操作って重ねがけ出来るのか?もう一度水を飲む動作をセットしたら...お、出来たな。てことは...いい事思い付いた。1度全部解除して、刀・魔法・水分補給・荷物整理の4つを別々に設定すれば...効率がもっと良くなる」

さて、と...どうするか。うーん...暇だな。...何か無いかな...

「ん?勾玉が光っているな...なんだ?」

『真守?何で1人でダンジョンで戦っているの!?』

...え、何この機能。え、通話?

「この機能なんだ?」

『え?あ、ああ。これはね、家族全員に勾玉を渡したんだけど、そこに付与した効果が通話機能と生命確認なのよ。...ってそうじゃない!何故1人でダンジョンに居るのって聞いてるのよ!』

「...いやな?この街を守るのはそっちで対処すれば終わるじゃん?なら、その間だけでも俺がダンジョンを食い止めないとって...」

『無茶はするなって言ったでしょうが!』

「いや、無茶はしてないよ?ちゃんと定期的に回復してるし」

なんなら本体が寝ても動いていてくれるし。どれかひとつの思考が寝てさえすれば睡眠不足にはならないらしいし?

『はぁ...全く、とりあえず真守の召還獣?の協力もあって地上はもう制圧出来ているわ。だから、私達もそっちに向かうわね』

「...あ、ごめん。それは無理だわ。ダンジョンの入り口に結界張っちゃったから外からは出れないし、中からは俺以外は解除できない仕様だから」

『はい?ちょっと!入れないんだけど!』

...いや、だってまさか来るとは思わないじゃん?普通、人命救助とかすると思うじゃんか。俺は悪くないよね?悪く...ないよな?

「と、取り敢えず今は無理...あ、この方法なら開けれるわ」

忍術に新しいのが増えてる。影分身かぁ...使うか。んで、この影分身に本体の体の睡眠を任せてと...

「よし、今からそっちに向かうわ」

『え?大丈夫?来れるの?』

「ああ。だが、俺が来ても抱き着いたりしないでくれよ」

『わかってるわよ』

さてと、解除するか。

「結界解除...よし、これで開いたな」

「真守!」

だから抱きつかないでって言ったじゃん...

「あ、あれ?真守が消えちゃった?」

「あー...那月さん。それ多分忍術だね。影分身って聞いたことあるでしょ?あれだよ多分」

「え?え?」

やっぱり倒れちゃったかぁ...

「てか、これ...影分身とかもそうだが、技術ゲージがあるんだよな。まあ、数値化するから別に良いんだが。これ...人数増えたりするんじゃないか?」

1/10だから...どんどんやっていくか。

「影分身...お、やっぱり2まで上がったな。この調子でどんどん貯めていくか」

解除してもう一度影分身...うし、これでもやっぱり溜まるな。このまま続けていくか。

「影分身...お、溜まったな。んじゃ、もう1回影分身すれば...うん、2体になったな。次のポイントは...相変わらず10か。あれ?これなら...2体出してまた解除したら...そうだよな、2ポイント溜まるよな。うん」

あーてことは、これ使い続けたら今後1回使うだけで1人増えるとかあるんだろうなぁ...効率がめっちゃ良くなるな。

「影分身、解除、影分身、解除、影分身、解除、影分身...よし、上がったな。...ん?あ」

「真守?あら、偶然ね」

アッハッハ...終わった。お母さん普通に怒ってらっしゃるね。

「いやね?この程度なら普通に倒せるって分かってるから1人で来たんだよ。だから、別に心配しなくて良かったよ?」

「...あら?そんなに話して敵に集中出来るのかしら?」

「え?あ、それは大丈夫。自動操作って言う並列思考の上位互換みたいなスキルがあって、それで戦闘を自動化下から大丈夫。今は、影分身の人数増やしてるところだな」

影分身・解除×3+影分身1回...よし、次は2回やったら上がるな。

「うん、取り敢えず5人に増えたな。んじゃ、2回して6人に増やしてと...」

「ねぇ、真守。私も忍者持ってたんだけどさ、それって、分身させた自分にも分身させられないの?」

え?あ...確かにそうだよな。

「はいじゃあ皆、影分身して」

...あ、増えた。あ、ポイント増えた。36人かぁ...
まず俺が6人分身出して、そこから分身1人に付き、そこから出る分身が6人だから...6×6+6で42ポイント。てことは、4人増えるから...

「今は10人か。これをまた分身出して、そっから分身体にも出してもらったら...70ポイントか。また7人増えるから、17人か。...あ、すっごい効率良い。ありがとうな、お姉ちゃん」

「え、じゃあご褒美としてお肉食べたい!」

「それとこれとは話が違う」

さてと...

「第三陣がそろそろ来るな。次からは上位種が出てくるはずだ。みんな、気を付けて」

...あ、分身10人を魔法に固定してと...

「よし、自動操作の設定の魔法を解除してと...突っ込め」

これで大分上がってくれるな。

7×7で49で...8×8で64で...9×9で81...
7+49+8+64+9+81で...ポイントは218ポイント。21人増えて...分身が17人から38人に増える。...10人は今使ってるから、28人が今使えるな。
...取り敢えず100人まではしたいよな。
...28人出して、そこから28人だして行くから...
28×28+28だよな。812ポイントだな。だから...81人増えるから38+81で119人か。

「めっちゃ一気に増えたな。今使えるのは109に...ん?...魔物が可哀想になってくるな。そこらじゅうから魔法が飛び散っているし、魔物達の中心から一気に刀で狩られているから、蹂躙が起きているし、家族の出番が無いって言うかそもそも入れてない」

...あーこれは簡単そうだな。スタンピードの時は一種の鍛錬としてやっていれば凄く鍛錬が出来るな。

「んじゃ、もう1回100人ほど出してと...んーさてと、どうするか。まあ、そりゃスキルのレベル上げだよな。50人は属性魔法、後の50人は龍語魔法で味方にバフ効果が付く魔法を使ってと...後の9人は泉の水の補給をしておいてくれ」
しおりを挟む

処理中です...