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5 皇帝は求婚を無かったことにされる
97 咲き誇る花々のお茶会 2
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お茶会は続いている。
「でも驚いたわよね!…まさかあのベールの下に女神の様な次元の違う美女が隠れていたなんて!」
「わたくしも驚いたけど、お父様の眼の色が変わったの、見逃さなかったわ」
「ウチもですわ!」
「まったく男性は…近衛騎士まで職務を忘れそうになっていましたもの」
「ペムはよく分かったわね、ジョーカー王女殿下はずっとベールを被られていたのでしょう?」*ペム=ペルシクム
「10日程度一緒に旅しただけでそこまで絆が深まるもの?」
「実はわたくし、一度ベールを取ったお姿を見ているの。
旅の1日目でわたくし熱を出してしまって、高熱ではなかったのだけれど最初の宿で寝込む事になって」
「ああ、旅っていうか、皇后候補選びへの拒絶反応ね、わたくしも発熱したわ」
「皇帝陛下が次元が違う超ド級のイケメンだなんて知らなかったものね」
「「「ね~~!」」」
「でも寝込むなんて大変だったのね」
「いいえ、本当に微熱だったんだけど、わたくし、一度熱を出すと長引くのでお父様が『とにかく治せ』と必死になって…それがまたストレスで熱は下がらないし、多分皇后候補レースからは離脱する事になる、丁度良かったと思っていたのだけれど――お母様…ジョーカー王女殿下がハーブティーを淹れてくれたり随分と気を遣って下さって、初対面の人だし、いつもなら逆にストレスになるところなのに不思議と心地よくて…」
「いいなぁ、ジョーカー王女殿下が付きっきりで看病してくれるなんて!」
「「ね~~!」」
「いいえ、席を外して――退室してくれていたの。
初対面の自分が側に居ては気が休まらないだろうと仰って…でもね、時々様子を見に来てくれて汗を拭いてくれたりハーブティーを淹れてくれたり…それがとても心地よくて、ずっとそばに居て欲しいと思う自分を不思議に思ったりして」
「あ、でも分かるわ!
そこに居らっしゃるだけで空気を柔らかく変えて下さるって言うか――」
「そうね、皇帝陛下が放たれる強強空気を中和して下さると言うか――」
「皇帝陛下と言えば――」
この後しばらく皇帝が素敵過ぎるという話がしばらく続き――
スペード公女カリステプスが気付く。
「あら、お話が逸れてしまいましたわね。
何故ペムがジョーカー王女とハート公妃の替え玉の女性が同一人物だと分かったか、替え玉の女性はずっとベールを被られていたのに――でしたわよね」
「そうそう、一度ベールを取ったお姿をご覧になったとか?」
「あ、ええ。
わたくしが発熱した夜中の事なの。
ふと目が覚めたらわたくしの手を握ってくれている女神の様な女性がいて――
少しウトウトされていて目は閉じてらしたのだけれど髪が美しい金髪で…!
金髪の人なんて物語の中にしかいないでしょう?」
「ええ…本当に驚きましたわ!…金髪があんなにも美しいなんて!
物語の女神や聖女の挿絵に憧れたものだけど、挿絵よりもずっとずっと美しいのだもの!…キラキラと太陽の様な輝きを放って――ああ、お父様たちの気持ち、分からないでもなくなって来たわ…」
「美しさが非現実的過ぎて、わたくしも熱が見せた夢だと思っていたの…だけど晩餐会で皇帝陛下のエスコートで現れた御姿を見てやっとあれは現実だったんだと分かったのよ…夜中、目が覚める度に居て下さった…一晩中居て下さったのね…わたくしの手を握って下さる御手があたたかくて優しくてわたくしはホッと安心してまた眠って――朝目が覚めた時はもうベールを被られていたけれど、あの金髪の女神はお母様…ジョーカー王女殿下だったのよ…お陰ですっかり熱も下がって、もうカード宮殿への旅は諦めていたお父様もとても驚いてらしたわ」
「昼間はなるべく姿を見せない様に気遣って下さって、夜中にはずっと傍に居て下さったのね…あたたかな御心遣いね」
「何てお優しいの…ペムが諦められない気持ちもよく分かるわ」
「ありがとうカリー、サリィ」
*カリー=カリステプス *サリィ=オクサリス
「本当、分かるわ…わたくしもあの御方が欲しいわ…」
「…リア?」*リア=ダリア
「やだ、そんな恐い目で睨まないで頂戴、ペムったら!」
「わたくしのお母様に邪なことは‥」
「大丈夫よ、ペム!
銀龍陛下が睨みを利かせていらっしゃるんだから!」
「そうよね、銀龍陛下の御隣が世界一の安全地帯よね!」
「間違いないわ!」
そう、公女達の見解は間違いない。
だが、その時ジョーカー王女…ソルは安全地帯にはいなかった。
どこにいるのかというと――
「でも驚いたわよね!…まさかあのベールの下に女神の様な次元の違う美女が隠れていたなんて!」
「わたくしも驚いたけど、お父様の眼の色が変わったの、見逃さなかったわ」
「ウチもですわ!」
「まったく男性は…近衛騎士まで職務を忘れそうになっていましたもの」
「ペムはよく分かったわね、ジョーカー王女殿下はずっとベールを被られていたのでしょう?」*ペム=ペルシクム
「10日程度一緒に旅しただけでそこまで絆が深まるもの?」
「実はわたくし、一度ベールを取ったお姿を見ているの。
旅の1日目でわたくし熱を出してしまって、高熱ではなかったのだけれど最初の宿で寝込む事になって」
「ああ、旅っていうか、皇后候補選びへの拒絶反応ね、わたくしも発熱したわ」
「皇帝陛下が次元が違う超ド級のイケメンだなんて知らなかったものね」
「「「ね~~!」」」
「でも寝込むなんて大変だったのね」
「いいえ、本当に微熱だったんだけど、わたくし、一度熱を出すと長引くのでお父様が『とにかく治せ』と必死になって…それがまたストレスで熱は下がらないし、多分皇后候補レースからは離脱する事になる、丁度良かったと思っていたのだけれど――お母様…ジョーカー王女殿下がハーブティーを淹れてくれたり随分と気を遣って下さって、初対面の人だし、いつもなら逆にストレスになるところなのに不思議と心地よくて…」
「いいなぁ、ジョーカー王女殿下が付きっきりで看病してくれるなんて!」
「「ね~~!」」
「いいえ、席を外して――退室してくれていたの。
初対面の自分が側に居ては気が休まらないだろうと仰って…でもね、時々様子を見に来てくれて汗を拭いてくれたりハーブティーを淹れてくれたり…それがとても心地よくて、ずっとそばに居て欲しいと思う自分を不思議に思ったりして」
「あ、でも分かるわ!
そこに居らっしゃるだけで空気を柔らかく変えて下さるって言うか――」
「そうね、皇帝陛下が放たれる強強空気を中和して下さると言うか――」
「皇帝陛下と言えば――」
この後しばらく皇帝が素敵過ぎるという話がしばらく続き――
スペード公女カリステプスが気付く。
「あら、お話が逸れてしまいましたわね。
何故ペムがジョーカー王女とハート公妃の替え玉の女性が同一人物だと分かったか、替え玉の女性はずっとベールを被られていたのに――でしたわよね」
「そうそう、一度ベールを取ったお姿をご覧になったとか?」
「あ、ええ。
わたくしが発熱した夜中の事なの。
ふと目が覚めたらわたくしの手を握ってくれている女神の様な女性がいて――
少しウトウトされていて目は閉じてらしたのだけれど髪が美しい金髪で…!
金髪の人なんて物語の中にしかいないでしょう?」
「ええ…本当に驚きましたわ!…金髪があんなにも美しいなんて!
物語の女神や聖女の挿絵に憧れたものだけど、挿絵よりもずっとずっと美しいのだもの!…キラキラと太陽の様な輝きを放って――ああ、お父様たちの気持ち、分からないでもなくなって来たわ…」
「美しさが非現実的過ぎて、わたくしも熱が見せた夢だと思っていたの…だけど晩餐会で皇帝陛下のエスコートで現れた御姿を見てやっとあれは現実だったんだと分かったのよ…夜中、目が覚める度に居て下さった…一晩中居て下さったのね…わたくしの手を握って下さる御手があたたかくて優しくてわたくしはホッと安心してまた眠って――朝目が覚めた時はもうベールを被られていたけれど、あの金髪の女神はお母様…ジョーカー王女殿下だったのよ…お陰ですっかり熱も下がって、もうカード宮殿への旅は諦めていたお父様もとても驚いてらしたわ」
「昼間はなるべく姿を見せない様に気遣って下さって、夜中にはずっと傍に居て下さったのね…あたたかな御心遣いね」
「何てお優しいの…ペムが諦められない気持ちもよく分かるわ」
「ありがとうカリー、サリィ」
*カリー=カリステプス *サリィ=オクサリス
「本当、分かるわ…わたくしもあの御方が欲しいわ…」
「…リア?」*リア=ダリア
「やだ、そんな恐い目で睨まないで頂戴、ペムったら!」
「わたくしのお母様に邪なことは‥」
「大丈夫よ、ペム!
銀龍陛下が睨みを利かせていらっしゃるんだから!」
「そうよね、銀龍陛下の御隣が世界一の安全地帯よね!」
「間違いないわ!」
そう、公女達の見解は間違いない。
だが、その時ジョーカー王女…ソルは安全地帯にはいなかった。
どこにいるのかというと――
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