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シリウス・エリダヌス
03 従者の叫び
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「もしかして、彼は幻‥‥少なくとも人ではなかったのではないでしょうか?」
あの時同行していた従者がそんな事を口にする。
「この世のものとは思われない美しさでした。
今思えば、旦那様をお救いする為に遣わされた、神様の御使いだったのでは?」
――― そんな事を言ってくれるな。
従者が中二病だなんて思いたくない。
「ところで旦那様、大量の招待状が届いてます。
お茶会、紳士の集まり、晩餐会、舞踏会‥‥」
「行かない。
無視だ」
「王宮主催の夜会への招待は断れないのでは?
国王陛下から是非にとの、何とまさかの直筆招待状でございますよ?
これ、売れば相当の値がつく代物です。
レアなのです!
それだけ国王陛下は旦那様の事を‥‥」
「知らん。
売っていい」
「旦那様ァァァ!!」
「たった1才で捨てた元・息子に今さら何の用があるというのだ?
元・息子に会いたいのなら、プロキオン卿と会えばいいだろう。
私は今まで通り体調が悪いから遠慮しますと返事を出しておいてくれ」
「旦那様の体調が良くなったことは、もうバレバレです。
先日王宮に出向いた際の立派なご様子!
女官や文官だけでなく、王宮騎士達までもが目と心を奪われて!
その時の旦那様の尊いご様子が、陛下のお耳にも入ったようで‥‥
陛下はずっと目を掛けて来られた旦那様の雄姿をご覧になりたいのですよ!」
「先日か‥‥
領地の件で、仕方なく出向いたのだが‥‥
私のハードルは地下にまで下がっているのだな。
ただ普通に歩いただけで称賛されるとは、赤ん坊扱いだ」
「なんの!
赤ん坊扱いなものですか!
あの直後から、釣書がどっさり届いております!
今まで旦那様を無視して来たご令嬢達が群がって来ているのです!」
「要らん。
廃棄だ」
「旦那様ァァァ!!」
あの時同行していた従者がそんな事を口にする。
「この世のものとは思われない美しさでした。
今思えば、旦那様をお救いする為に遣わされた、神様の御使いだったのでは?」
――― そんな事を言ってくれるな。
従者が中二病だなんて思いたくない。
「ところで旦那様、大量の招待状が届いてます。
お茶会、紳士の集まり、晩餐会、舞踏会‥‥」
「行かない。
無視だ」
「王宮主催の夜会への招待は断れないのでは?
国王陛下から是非にとの、何とまさかの直筆招待状でございますよ?
これ、売れば相当の値がつく代物です。
レアなのです!
それだけ国王陛下は旦那様の事を‥‥」
「知らん。
売っていい」
「旦那様ァァァ!!」
「たった1才で捨てた元・息子に今さら何の用があるというのだ?
元・息子に会いたいのなら、プロキオン卿と会えばいいだろう。
私は今まで通り体調が悪いから遠慮しますと返事を出しておいてくれ」
「旦那様の体調が良くなったことは、もうバレバレです。
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女官や文官だけでなく、王宮騎士達までもが目と心を奪われて!
その時の旦那様の尊いご様子が、陛下のお耳にも入ったようで‥‥
陛下はずっと目を掛けて来られた旦那様の雄姿をご覧になりたいのですよ!」
「先日か‥‥
領地の件で、仕方なく出向いたのだが‥‥
私のハードルは地下にまで下がっているのだな。
ただ普通に歩いただけで称賛されるとは、赤ん坊扱いだ」
「なんの!
赤ん坊扱いなものですか!
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「要らん。
廃棄だ」
「旦那様ァァァ!!」
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