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サイキックチルドレン

ショーゴ③

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 その日からユウリが毎回食事を運んで来ては、色々な事を教えてくれた。
 この施設には僕達の他にも実験の為に連れて来られた子供が居て、十二歳になると別の場所へと行くという。
「僕はこの中の子供では1番年長になるんだけど、アイリが十二歳になったら一緒に出ていくんだって」
「ねぇユウリ。僕、アイリに会いたいな」
 いつも寝てばかりいるという女の子。それに僕達と同じ様な『能力』があるという子供たち。
「うん、ご飯食べ終わったら皆に会いに行こう」
 ドアを開けて最初に思ったのは、今までいた部屋と同じ窓が無いこと。シンと静まり返った廊下に二人の足跡だけが響く。
 何の変哲もないドアが廊下の両側に並んでいる。ユウリは1番奥の部屋の前に着くとノックをして扉を開けた。
「アイリ、新しい友達のショーゴを連れて来たよ」

 部屋の真ん中にはベッドがあって、少女は眠っていた。
 頭には奇妙な形の帽子を被っていて、周りに置いてある機械の画面には色んな映像が写っては消えていく。
 ユウリに促され僕はアイリに近づいて声を掛ける。

「こんにちはアイリ。僕はショーゴ、よろしくね」

 その瞬間、眠っていた少女の眼がパチリと開き僕を見た。
  兄妹だからユウリとは似てる。けど、唯一違うのはその瞳。
右目は緑で左目は赤の左右違う色のオッドアイだった。
 アイリはユウリに身を起こす様に言うと、僕に手を差し出した。


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