デスゲームに参加させられたんだけど俺以外の参加者の経歴がおかしい件

コロモデバネズミ

文字の大きさ
5 / 5

最終ステージ 【ゲームマスターとの一騎打ち】

しおりを挟む

 そもそも我々はどうしてデスゲームものを好むのだろうか。


 よくラスボスみたいなポジションの人が

「裏切り、恐怖、策謀、死。極限状態でみえてくる人間の本質が見たいのじゃあああ!」

 みたいなことを言う。



 しかし、どうして極限状態で人間の本質が見られるのだろうか。

 所詮それは限定された条件下で見られるサンプル数1でしかない。

 むしろ日常生活でこそ我々の本質が見て取れるのではないだろうか。

 

 単純に無様な人間を見るのは面白いよねという意見もある。

 これは反論しようがない。面白いという感覚は主観であるし、実際面白いからたくさんのデスゲームものがつくられてきたのであろう。



 序盤は頼りないが中盤で覚醒する主人公

 露骨なおいろけ描写があるメインヒロイン

 序盤に見せしめとして無残に殺されるお調子者。

 他にやることあるだろという状態でレイプに走り出す奴。

 ヒステリーを引き起こす女性。 

 なにか知っている風なのに中々話さない奴。



 テンプレだがやはり一定の面白さは確保されている気がする。

 

 やはりデスゲームは面白いのだ。だから、大量生産されたのだ。



 そのおかげか我々はたくさんのデスゲームものを見てきた。

 いわばデスゲームネイティブ世代である。



 それが何に役に立つのか。という人もいるだろう。

 俺はその問に対して1つの回答がある。

 いわばデスゲームものは一種の精神的災害シミュレーションではないだろうか。

 将来人類が未曾有の危機に陥った際に活きてくるのではないか。

 災害等が原因の閉鎖空間で人間関係のトラブルが発生したとき。

(あっ、これデスゲームもので見た展開だ!)

 となれば少し心が安らぐ気がする。



 ……話を本編へ戻そう。







 最終ステージのゲームは【ゲームマスターとの一騎打ち】であった。

 俺達は戦わずしてゲームマスターの説得に成功した。彼は過酷な労働環境で不満がたまっていたらしい。快く運営を裏切ってくれた。彼もまた現代資本主義という名のデスゲームの被害者であったのだ、



 俺達は元ゲームマスターの協力もあって盗んだ宇宙船で惑星デスゲムニアを脱出した。

 脱出する時に、晴彦が力を貯めていた超能力で、惑星デスゲムニアを破壊した。その後、一般人がデスゲームに巻き込まれることはなくなり、銀河に平穏が訪れたという。



 しかし、この宇宙にはまだまだデスゲームに苦しめられている人々がいる。今回の件で実情を知った俺達は決意した。

 デスゲームの恐怖から人々を解放することを、人を弄んで愉悦に浸る悪漢達に正義の鉄槌をくだすことを。

 

 その後、俺たちはデスゲームデストロイヤーズとして全宇宙にその名を轟かせる組織となるのだがそれはまた別の話である。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

処理中です...