62 / 89
餼羊編
ep1 未知との遭遇
しおりを挟む誠士郎side
「楽斗ッ! 右は任せるッ…………!! 」
複数のゾンビを前にそう叫びながら駆け出す
黒い木刀を握りしめ奴らに一閃を放った
ドギャアッ、、!!
地面と水平に放たれた木刀は
左から中央にかけてのゾンビ3体を弾き飛ばす
しかし隙が多く右側のゾンビに対応できない
そこで頼れるお仲間の出番だ
「おうッ! 任せろぉッ………!! 」
楽斗が呼応して自分の背後から前へ踏み出し
ゾンビの正面へと飛び出していき
ズバァッ!!…………
愛用している日本刀を鞘から抜いて
上段でゾンビの顔面を真っ二つに切断した
ゾンビの体液が辺りに飛び散っている
その後、彼はさらに前進しゾンビ2体を屠った
「だいたい終わったみたいかな?
でも楽斗…………一応の警戒はしといて」
「全くよぉー…お前は慎重すぎだよなぁ
周りからは音も聞こねぇし大丈夫だってっ 」
「楽斗が呑気すぎるんだよ……
間違いなくこの世界では死神が彷徨ってるんだ
気を抜いてたら誰でも死ぬよ? 」
「 へいへーーい 」
納得できないのか何やら彼は不服そうだ
しかし今は彼に構っている暇はない
徹底的にゾンビ達を叩かなければならないのだ
すぐに自分達は西へと足を進めた
今は少しでも多く奴らを殺し…
少しでも多くの経験を得て戦闘慣れしておくべきだ
自分らが何故こんな事をしているのかというと
10日ほど前にあったことが発端となっていた
歩きながらソレを思い出していると
「結構俺ら強くなったんじゃね?」
楽斗が刀の鍔をイジりながら口を開いた
大分慣れてきているとは思うが
「まだまだ 足りないさ 」
苦笑しつつ自分はそう答える
そして続けて
「奴は かなり強いはず、、 」
ソレには楽斗も同じことを思ったのか
黙って頷いていた
10日前に遡ることにしよう
楽斗達には秘密にしていることだが
自分は河島達への復讐を終えてから学校に戻った
すると楽斗らによりある日助けた女子が
まさかの河島のであったことを知る
その妹は自分と入れ違うように
河島の家へ向かったらしい
妹さんが向かっている河島の家では
自分と河島とあるゾンビが三つ巴で殺し合い
結局は自分のみが生き残り復讐を果した
しかしそんなことは知る由もなく
彼女は普段通りに家に戻ったのだろう
河嶋とゾンビが転がっているその家へと………
その後、彼女の消息は不明になってしまう
すぐに河島の家へ自分達は向かったのだが
彼女は上半身と下半身が
切り離された状態で惨殺されていたのだ
切り口から判断して一撃で真っ二つにしたようだ
かなりの怪力の持ち主なのだろう………
( …これは?………… )
遺体の側には赤く染まったトランプが
装飾のように置いてあった
どこかその空間は宗教的な儀式のようだった
「くそっ…………遅かったか、、 」
復讐を終えた時よりも生臭くなっていた部屋…
背後から美九の泣いている声が聞こえる
トランプを握りその日は学校へ戻ることにした
誰かが……無差別に人を殺しまわっている……?
それも胴体を真っ二つに切断できる武器…
詳しくは大剣か大斧と言ったところだろうか…?
ソレを装備した怪物が存在している
~~~~~~~~~~
こうして奴に備えるためにも始めたのが
徹底したゾンビの排除である
意外にも東真が提案したものだった
「誠、 日が沈みだしたしそろそろ帰ろーぜ? 」
楽斗の声が思考中だった自分を引き戻す
そうして自分達はいつも通りに保健室に帰った
今日の戦果は上々だったと思う
「ただいまー! 」
何事もなく学校へと帰還しそう言いながら
保険室のドアを開けると
「セイシロウさんっ ガクトさんっ
お二人がご無事で良かったです…………」
目の前にはリータが待っていた
初めて来た頃よりは随分と明るくなったようだ
自分と楽斗は彼女を労ったあとに
「リータ、 美九はどこにいるのかわかる? 」
自分は彼女の姿が見えないのが気になり
リータにそう聞くと
「ミクさんは 奥のベッドで………… 」
リータがそう言おうとした時に
廊下からドタドタと足音が近づいてきた
自分は楽斗に視線を送りながら身構えていると
バタン、、!!
入口のドアが凄い勢いで開けられた
そして東真が姿を現した
「せ、誠士郎ッ………!! 」
自分を見るや至近距離で叫ばれる
呼吸の荒さから何かがあったのは察したが
自分は歩み寄って彼の肩に手を置き
「東真、とりあえず落ち着いて………
何があってそんな焦って、、 」
「巨大なゾンビを見たんだよっ……
今までに会ったことないぐらいの……!! 」
自分が言い終わらないうちに被せてくる
そして彼は保健室を飛び出し
「とりあえず……来てくれッ……!! 」
叫び駆けていく東真を追いかけねばならない
自分は楽斗と共に
彼の誘導のままに保健室を飛び出した
~ ep1完 ~
0
あなたにおすすめの小説
復讐は、冷やして食すのが一番美味い
Yuito_Maru
ファンタジー
3度目の人生を生きるピオニー・レノドン。
1度目の人生は、愛した幼馴染と家族に裏切られ、無垢で無力のまま命を落とした。
2度目は、剣を磨き、王太子の婚約者となるも、1度目より惨めに死んでいった。
3度目は、微笑の裏で傭兵団を率い、冷たく復讐の刃を研ぐ。
狙うは、レノドン伯爵家、そして王家や腐った貴族たち。
「復讐とは、怒りを凍らせて成就する歪んだ喜びだ」――ピオニーは今、その意味を体現する。
-----
外部サイトでも掲載を行っております
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
《完結》金貨5000枚で売られた王太子妃
ぜらちん黒糖
恋愛
「愛している。必ず迎えに行くから待っていてくれ」
甘い言葉を信じて、隣国へ「人質」となった王太子妃イザベラ。
旅立ちの前の晩、二人は愛し合い、イザベラのお腹には新しい命が宿った。すぐに夫に知らせた イザベラだったが、夫から届いた返信は、信じられない内容だった。
「それは本当に私の子供なのか?」
裏切者には神罰を
夜桜
恋愛
幸せな生活は途端に終わりを告げた。
辺境伯令嬢フィリス・クラインは毒殺、暗殺、撲殺、絞殺、刺殺――あらゆる方法で婚約者の伯爵ハンスから命を狙われた。
けれど、フィリスは全てをある能力で神回避していた。
あまりの殺意に復讐を決め、ハンスを逆に地獄へ送る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる