13 / 38
第2章:エルフの難民と温泉リゾート
第13話 エルフ、文明の利器に戦慄する
しおりを挟む
居住ユニットの清潔なベッドで目覚め、アルドから温かいハーブティーを受け取ったリーリャ。
彼女が落ち着きを取り戻した頃、頭上のスピーカーからマザーの声が響いた。
『リーリャさん、おはようございます。体調はいかがですか?』
「っ!? こ、この声は……昨日の鉄の巨人か?」
リーリャが警戒して周囲を見回す。
アルドは苦笑しながら手を振った。
「ああ、気にしないでくれ。こいつはマザー。この建物の……というか、俺たちの生活の管理をしている相棒だ。姿は見えないが、どこにでもいる」
「姿は見えないが、どこにでも……? それはまるで精霊のようではないか」
『精霊だなんて、照れますね。私はただの高機能AIですよ』
マザーの謙遜はリーリャには通じていないようだったが、敵意がないことは伝わったらしい。
彼女は少し緊張を解いたが、すぐに自分の体を見下ろし、顔を赤らめた。
「あの……アルド。感謝しておいてなんだが……私は昨日から、ずっとこの格好なのか?」
彼女が着ているのは、マザーが用意したシルク風パジャマだ。
薄手で着心地は最高だが、身体のラインがはっきりと出てしまう。
それに、昨日の戦いでかいた汗や泥は治療ポッドで落ちたとはいえ、やはり精神的に「さっぱりしたい」という欲求があるのだろう。
「ああ、すまない。着替えを用意するよ。……その前に、汗を流したいか?」
「……できるなら、そうしたい。水浴びができる川などは近くにあるのか?」
「川はないけど、もっといいものがあるよ。『シャワールーム』だ」
アルドに案内されたのは、居住ユニットの一角にある小部屋だった。
白く輝くタイル張りの床と壁。大きな鏡。
見たこともない銀色の管や取っ手が並んでいる。
「使い方は簡単だ。こっちの取っ手を右に回すと水、左に回すと湯が出る」
「ゆ、湯が出るだと……? 火も焚かずに?」
リーリャが信じられないといった顔で蛇口を見つめる。
アルドが実演のために蛇口を捻ると、シャワーヘッドからザァァァッ! と勢いよくお湯が噴き出した。
立ち上る湯気。
「なっ……!? これは……湯の精霊を召喚したのか!?」
「いや、ただの給湯システムだ。温度はこっちで調整できる。石鹸と洗髪剤はそこに置いてあるから自由に使ってくれ」
アルドは部屋を出ていった。
一人残されたリーリャは、おずおずとシャワーの下に手を差し出した。
温かい。そして、一定の温度が保たれている。
エルフの里でも、湯を沸かすには薪を集め、大鍋で沸かして運ぶという重労働が必要だった。それが、この取っ手を捻るだけで、無尽蔵に湧き出してくる。
「……信じられん。ここは、神の国なのか?」
彼女はパジャマを脱ぎ、温かい湯の奔流に身を委ねた。
備え付けの液体を髪につけると、森の花のような芳しい香りが広がり、指通りが驚くほど滑らかになる。
汚れと共に、心にこびりついていた不安や恐怖まで洗い流されていくようだ。
「ふぅぅ……。生き返る……」
たっぷりと30分ほどシャワーを堪能し、浴室を出る。
脱衣所には、新しい服が置かれていた。エルフの民族衣装をベースにしつつ、丈夫で伸縮性のある素材で作られた機能的な衣服だ。これもマザーが昨晩のうちにサイズを計測し、3Dプリンタで出力したものだ。
「サイズもぴったりだ。……ん? これはなんだ?」
鏡の前に、持ち手のついた筒のようなものが置かれている。
『髪を乾かす道具です。スイッチを押してください』というメモがある。
リーリャがおっかなびっくりスイッチを押すと――。
ブオオオオオオオッ!!
「ひゃあっ!?」
筒の先から熱風が噴き出し、リーリャは飛び上がった。
風の魔法!? 敵襲か!?
だが、攻撃される気配はない。ただ温かい風が吹き続けている。
「……ま、まさか、これで髪を乾かせと?」
恐る恐る風を濡れた髪に当ててみる。
みるみるうちに水分が飛び、髪が乾いていく。しかも、熱すぎず、髪を傷めない絶妙な温度だ。
タオルで拭いて自然乾燥させるしか知らなかった彼女にとって、それは魔法以上の奇跡に見えた。
「風の精霊を閉じ込めた魔導具か……。アルドという男、どれほどの力を持っているんだ」
身支度を整えたリーリャがキッチンへ向かうと、そこではまた別の驚きが待っていた。
巨大な箱型の機械が稼働していたのだ。
『全自動万能調理機、朝食モード完了。焼き立てパンとオムレツです』
チーン! という軽快な音と共に、箱から湯気の立つ料理が出てきた。
人が調理した様子はない。箱が勝手に作ったのだ。
「……食の魔法まで使えるのか」
リーリャは戦慄しながら、出されたパンを一口かじった。
外はカリッ、中はフワフワ。小麦の香りが鼻孔をくすぐる。
悔しいが、里一番のパン職人が焼いたものより美味しかった。
朝食後、アルドはリーリャを連れて領内の案内に出た。
マザーによって整地された広大な敷地、青々と茂る野菜畑、そして建築中の居住区。
リーリャは見るもの全てに目を輝かせ、アルドの説明に聞き入っていた。
昼時になり、日差しが強くなってきた頃。
二人は木陰に設営された休憩スペースで足を止めた。
「暑いな。……リーリャ、腹減ったか?」
「ああ。色々と驚いてばかりで、腹が減った」
「よし。じゃあ昼飯にしよう。朝はマザーの自動調理だったからな、昼は俺が作るよ」
アルドはマザーから展開されたキッチンユニットに立った。
取り出したのは、脂の乗った豚肉――荒野に生息する「岩豚」の肩ロース肉だ。
「暑い時は、酸っぱくて辛い肉料理に限る。俺の故郷のさらに南、熱帯地方の料理だ。『豚トロ肉の香草焼き和え』を作るぞ」
アルドはマザー製のセラミックナイフで肉の表面に細かく切り込みを入れ、特製のタレに漬け込む。
そして、炭火を起こしたコンロの上に乗せた。
ジュウウウゥゥッ!!
脂が炭に落ち、白い煙と共に強烈に食欲をそそる香ばしい匂いが立ち上る。
表面がカリッと焼け、中はジューシーな焼き上がり。
アルドはそれをまな板に移し、一口大にスライスしていく。断面からは肉汁が溢れ出している。
「ここからが本番だ」
ボウルに焼いた肉を入れ、そこにたっぷりのハーブを投入する。
爽やかな香りのミント、独特の風味を持つ香草、そして刻んだ青ネギと赤玉ねぎ。
味付けは、魚醤と、搾りたての青柑橘の果汁。
そして、粗挽きの赤唐辛子をたっぷりと。
「仕上げに、これを入れる。米を炒って粉にしたものだ」
アルドが茶色い粉末を振りかけた。
これを加えることで、香ばしさが加わり、肉汁とタレが絡みやすくなるのだという。
ざっくりと和えれば、完成だ。
「飲み物はこれだ。『椰子の実の氷蜜ジュース』」
アルドは、マザーが南方の交易路で見つけてきた若い椰子の実(ココナッツ)を取り出した。
上部を鉈で叩き割り、中の透明な果汁をグラスに注ぐ。
内側の白いプルプルとした果肉をスプーンで削ぎ取り、それも加える。
最後に、マザー製のかち割り氷と、琥珀色の椰子糖シロップを垂らす。
「さあ、食べてくれ」
リーリャの前に、肉料理とジュースが並べられた。
ハーブと柑橘、そして焼いた肉の入り混じったエキゾチックな香り。
「い、いただきます」
リーリャは肉とハーブを一緒にフォークで刺し、口に運んだ。
「……んんっ!」
衝撃が走った。
まずは強烈な酸味と辛味。それが唾液腺を刺激する。
次に、炭火で焼いた豚肉の脂の甘みと、魚醤の深い旨味が広がる。
そして最後に、ミントや香草の爽やかさが鼻を抜け、炒り米のカリカリとした食感がアクセントになる。
「辛い! 酸っぱい! でも……肉が美味い! 止まらない味だ!」
リーリャは汗をかきながら、次々と肉を口に運ぶ。
口の中がヒリヒリしてきたところで、椰子の実ジュースを飲む。
「……はぁぁ」
冷たくて甘いココナッツウォーターが、火照った口内を優しく鎮火してくれる。
果肉のトゥルンとした食感と、シロップの素朴な甘さがたまらない。
「辛い肉を食べて、甘い汁を飲む。……この組み合わせ、最高ではないか」
「だろ? 暑い時はこれが一番元気が出るんだ」
アルドも肉を頬張り、ニカっと笑った。
その笑顔を見て、リーリャの胸の奥が温かくなった。
この男は、魔法のような道具を使いこなしながら、こうして自分の手で料理を作り、振る舞ってくれる。
その温かさが、何よりも嬉しかった。
「アルド……。お前は、本当にすごいな」
「そうか? マザーのおかげだよ」
「いいや。この味は、お前にしか出せない味だ」
リーリャは真っ直ぐにアルドを見つめた。
文明の利器も凄いが、それを使う彼の心こそが、この地を「楽園」にしているのだと確信した。
「ごちそうさまでした。……最高のデートだった」
「え?」
「……い、いや! 今のは言葉の綾だ! 領内視察という意味でだな!」
顔を真っ赤にして否定するリーリャと、きょとんとするアルド。
上空では、マザーのドローンが『ヒューヒュー!』と冷やかし音声を流しながら旋回していた。
こうして、エルフの姫君は、文明の利器と胃袋を完全に掌握され、この地に骨を埋める覚悟を強めていくのだった。
彼女が落ち着きを取り戻した頃、頭上のスピーカーからマザーの声が響いた。
『リーリャさん、おはようございます。体調はいかがですか?』
「っ!? こ、この声は……昨日の鉄の巨人か?」
リーリャが警戒して周囲を見回す。
アルドは苦笑しながら手を振った。
「ああ、気にしないでくれ。こいつはマザー。この建物の……というか、俺たちの生活の管理をしている相棒だ。姿は見えないが、どこにでもいる」
「姿は見えないが、どこにでも……? それはまるで精霊のようではないか」
『精霊だなんて、照れますね。私はただの高機能AIですよ』
マザーの謙遜はリーリャには通じていないようだったが、敵意がないことは伝わったらしい。
彼女は少し緊張を解いたが、すぐに自分の体を見下ろし、顔を赤らめた。
「あの……アルド。感謝しておいてなんだが……私は昨日から、ずっとこの格好なのか?」
彼女が着ているのは、マザーが用意したシルク風パジャマだ。
薄手で着心地は最高だが、身体のラインがはっきりと出てしまう。
それに、昨日の戦いでかいた汗や泥は治療ポッドで落ちたとはいえ、やはり精神的に「さっぱりしたい」という欲求があるのだろう。
「ああ、すまない。着替えを用意するよ。……その前に、汗を流したいか?」
「……できるなら、そうしたい。水浴びができる川などは近くにあるのか?」
「川はないけど、もっといいものがあるよ。『シャワールーム』だ」
アルドに案内されたのは、居住ユニットの一角にある小部屋だった。
白く輝くタイル張りの床と壁。大きな鏡。
見たこともない銀色の管や取っ手が並んでいる。
「使い方は簡単だ。こっちの取っ手を右に回すと水、左に回すと湯が出る」
「ゆ、湯が出るだと……? 火も焚かずに?」
リーリャが信じられないといった顔で蛇口を見つめる。
アルドが実演のために蛇口を捻ると、シャワーヘッドからザァァァッ! と勢いよくお湯が噴き出した。
立ち上る湯気。
「なっ……!? これは……湯の精霊を召喚したのか!?」
「いや、ただの給湯システムだ。温度はこっちで調整できる。石鹸と洗髪剤はそこに置いてあるから自由に使ってくれ」
アルドは部屋を出ていった。
一人残されたリーリャは、おずおずとシャワーの下に手を差し出した。
温かい。そして、一定の温度が保たれている。
エルフの里でも、湯を沸かすには薪を集め、大鍋で沸かして運ぶという重労働が必要だった。それが、この取っ手を捻るだけで、無尽蔵に湧き出してくる。
「……信じられん。ここは、神の国なのか?」
彼女はパジャマを脱ぎ、温かい湯の奔流に身を委ねた。
備え付けの液体を髪につけると、森の花のような芳しい香りが広がり、指通りが驚くほど滑らかになる。
汚れと共に、心にこびりついていた不安や恐怖まで洗い流されていくようだ。
「ふぅぅ……。生き返る……」
たっぷりと30分ほどシャワーを堪能し、浴室を出る。
脱衣所には、新しい服が置かれていた。エルフの民族衣装をベースにしつつ、丈夫で伸縮性のある素材で作られた機能的な衣服だ。これもマザーが昨晩のうちにサイズを計測し、3Dプリンタで出力したものだ。
「サイズもぴったりだ。……ん? これはなんだ?」
鏡の前に、持ち手のついた筒のようなものが置かれている。
『髪を乾かす道具です。スイッチを押してください』というメモがある。
リーリャがおっかなびっくりスイッチを押すと――。
ブオオオオオオオッ!!
「ひゃあっ!?」
筒の先から熱風が噴き出し、リーリャは飛び上がった。
風の魔法!? 敵襲か!?
だが、攻撃される気配はない。ただ温かい風が吹き続けている。
「……ま、まさか、これで髪を乾かせと?」
恐る恐る風を濡れた髪に当ててみる。
みるみるうちに水分が飛び、髪が乾いていく。しかも、熱すぎず、髪を傷めない絶妙な温度だ。
タオルで拭いて自然乾燥させるしか知らなかった彼女にとって、それは魔法以上の奇跡に見えた。
「風の精霊を閉じ込めた魔導具か……。アルドという男、どれほどの力を持っているんだ」
身支度を整えたリーリャがキッチンへ向かうと、そこではまた別の驚きが待っていた。
巨大な箱型の機械が稼働していたのだ。
『全自動万能調理機、朝食モード完了。焼き立てパンとオムレツです』
チーン! という軽快な音と共に、箱から湯気の立つ料理が出てきた。
人が調理した様子はない。箱が勝手に作ったのだ。
「……食の魔法まで使えるのか」
リーリャは戦慄しながら、出されたパンを一口かじった。
外はカリッ、中はフワフワ。小麦の香りが鼻孔をくすぐる。
悔しいが、里一番のパン職人が焼いたものより美味しかった。
朝食後、アルドはリーリャを連れて領内の案内に出た。
マザーによって整地された広大な敷地、青々と茂る野菜畑、そして建築中の居住区。
リーリャは見るもの全てに目を輝かせ、アルドの説明に聞き入っていた。
昼時になり、日差しが強くなってきた頃。
二人は木陰に設営された休憩スペースで足を止めた。
「暑いな。……リーリャ、腹減ったか?」
「ああ。色々と驚いてばかりで、腹が減った」
「よし。じゃあ昼飯にしよう。朝はマザーの自動調理だったからな、昼は俺が作るよ」
アルドはマザーから展開されたキッチンユニットに立った。
取り出したのは、脂の乗った豚肉――荒野に生息する「岩豚」の肩ロース肉だ。
「暑い時は、酸っぱくて辛い肉料理に限る。俺の故郷のさらに南、熱帯地方の料理だ。『豚トロ肉の香草焼き和え』を作るぞ」
アルドはマザー製のセラミックナイフで肉の表面に細かく切り込みを入れ、特製のタレに漬け込む。
そして、炭火を起こしたコンロの上に乗せた。
ジュウウウゥゥッ!!
脂が炭に落ち、白い煙と共に強烈に食欲をそそる香ばしい匂いが立ち上る。
表面がカリッと焼け、中はジューシーな焼き上がり。
アルドはそれをまな板に移し、一口大にスライスしていく。断面からは肉汁が溢れ出している。
「ここからが本番だ」
ボウルに焼いた肉を入れ、そこにたっぷりのハーブを投入する。
爽やかな香りのミント、独特の風味を持つ香草、そして刻んだ青ネギと赤玉ねぎ。
味付けは、魚醤と、搾りたての青柑橘の果汁。
そして、粗挽きの赤唐辛子をたっぷりと。
「仕上げに、これを入れる。米を炒って粉にしたものだ」
アルドが茶色い粉末を振りかけた。
これを加えることで、香ばしさが加わり、肉汁とタレが絡みやすくなるのだという。
ざっくりと和えれば、完成だ。
「飲み物はこれだ。『椰子の実の氷蜜ジュース』」
アルドは、マザーが南方の交易路で見つけてきた若い椰子の実(ココナッツ)を取り出した。
上部を鉈で叩き割り、中の透明な果汁をグラスに注ぐ。
内側の白いプルプルとした果肉をスプーンで削ぎ取り、それも加える。
最後に、マザー製のかち割り氷と、琥珀色の椰子糖シロップを垂らす。
「さあ、食べてくれ」
リーリャの前に、肉料理とジュースが並べられた。
ハーブと柑橘、そして焼いた肉の入り混じったエキゾチックな香り。
「い、いただきます」
リーリャは肉とハーブを一緒にフォークで刺し、口に運んだ。
「……んんっ!」
衝撃が走った。
まずは強烈な酸味と辛味。それが唾液腺を刺激する。
次に、炭火で焼いた豚肉の脂の甘みと、魚醤の深い旨味が広がる。
そして最後に、ミントや香草の爽やかさが鼻を抜け、炒り米のカリカリとした食感がアクセントになる。
「辛い! 酸っぱい! でも……肉が美味い! 止まらない味だ!」
リーリャは汗をかきながら、次々と肉を口に運ぶ。
口の中がヒリヒリしてきたところで、椰子の実ジュースを飲む。
「……はぁぁ」
冷たくて甘いココナッツウォーターが、火照った口内を優しく鎮火してくれる。
果肉のトゥルンとした食感と、シロップの素朴な甘さがたまらない。
「辛い肉を食べて、甘い汁を飲む。……この組み合わせ、最高ではないか」
「だろ? 暑い時はこれが一番元気が出るんだ」
アルドも肉を頬張り、ニカっと笑った。
その笑顔を見て、リーリャの胸の奥が温かくなった。
この男は、魔法のような道具を使いこなしながら、こうして自分の手で料理を作り、振る舞ってくれる。
その温かさが、何よりも嬉しかった。
「アルド……。お前は、本当にすごいな」
「そうか? マザーのおかげだよ」
「いいや。この味は、お前にしか出せない味だ」
リーリャは真っ直ぐにアルドを見つめた。
文明の利器も凄いが、それを使う彼の心こそが、この地を「楽園」にしているのだと確信した。
「ごちそうさまでした。……最高のデートだった」
「え?」
「……い、いや! 今のは言葉の綾だ! 領内視察という意味でだな!」
顔を真っ赤にして否定するリーリャと、きょとんとするアルド。
上空では、マザーのドローンが『ヒューヒュー!』と冷やかし音声を流しながら旋回していた。
こうして、エルフの姫君は、文明の利器と胃袋を完全に掌握され、この地に骨を埋める覚悟を強めていくのだった。
26
あなたにおすすめの小説
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ
天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。
彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。
「お前はもういらない」
ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。
だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。
――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。
一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。
生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!?
彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。
そして、レインはまだ知らない。
夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、
「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」
「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」
と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。
そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。
理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。
王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー!
HOT男性49位(2025年9月3日0時47分)
→37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)
『追放された底辺付与術師、実は【全自動化】のチートスキル持ちでした〜ブラックギルドを追い出されたので、辺境で商会を立ち上げたら勝手に世界規
NagiKurou
ファンタジー
「お前のような、一日中デスクに座って何もしない無能はクビだ!」
国内最大のギルド『栄光の剣』で、底辺の付与術師として働いていたアルスは、ある日突然、強欲なギルドマスターから追放を言い渡される。
しかし、彼らは知らなかった。ギルドの武器の自動修復、物流の最適化、資金管理に至るまで、すべてアルスの固有スキル【全自動化(ワークフロー構築)】によって完璧にシステム化され、回っていたことを。
「俺がいなくなったら、あの自動化システム、全部止まるけど……まあいいか」
管理権限を解除し、辺境へと旅立ったアルス。彼は自身のスキルを使って、圧倒的な耐久力を誇る銀色の四輪型重装ゴーレムを作り出し、気ままな行商を始める。
一度構築すれば無限に富を生み出す「全自動」のチートスキルで、アルスの商会は瞬く間に世界規模へとスケールしていく!
一方、すべてを失ったギルドは、生産ラインが崩壊し、絶望のどん底へと突き落とされていくのだった……。
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
神眼の鑑定師~女勇者に追放されてからの成り上がり~大地の精霊に気に入られてアイテム作りで無双します
すもも太郎
ファンタジー
伝説級勇者パーティーを首になったニースは、ギルドからも放逐されて傷心の旅に出る。
その途中で大地の精霊と運命の邂逅を果たし、精霊に認められて加護を得る。
出会った友人たちと共に成り上がり、いつの日にか国家の運命を変えるほどの傑物となって行く。
そんなニースの大活躍を知った元のパーティーが追いかけてくるが、彼らはみじめに落ちぶれて行きあっという間に立場が逆転してしまう。
大精霊の力を得た鑑定師の神眼で、透視してモンスター軍団や敵国を翻弄したり、創り出した究極のアイテムで一般兵が超人化したりします。
今にも踏み潰されそうな弱小国が超大国に打ち勝っていくサクセスストーリーです。
※ハッピーエンドです
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
【完結】まもの牧場へようこそ!~転移先は魔物牧場でした ~-ドラゴンの子育てから始める異世界田舎暮らし-
いっぺいちゃん
ファンタジー
平凡なサラリーマン、相原正人が目を覚ましたのは、
見知らぬ草原に佇むひとつの牧場だった。
そこは、人に捨てられ、行き場を失った魔物の孤児たちが集う場所。
泣き虫の赤子ドラゴン「リュー」。
やんちゃなフェンリルの仔「ギン」。
臆病なユニコーンの仔「フィーネ」。
ぷるぷる働き者のスライム「モチョ」。
彼らを「処分すべき危険種」と呼ぶ声が、王都や冒険者から届く。
けれど正人は誓う。
――この子たちは、ただの“危険”なんかじゃない。
――ここは、家族の居場所だ。
癒やしのスキル【癒やしの手】を頼りに、
命を守り、日々を紡ぎ、
“人と魔物が共に生きる未来”を探していく。
◇
🐉 癒やしと涙と、もふもふと。
――これは、小さな牧場から始まる大きな物語。
――世界に抗いながら、共に暮らすことを選んだ者たちの、優しい日常譚。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる