神様の遊びは趣味が悪い

柊 亮

文字の大きさ
5 / 23

身体測定した

しおりを挟む
第5話 身体測定した

ーーー

ガヤガヤ…

「なかなかインパクトあったな…」

「イカちゃん…これからも宜しくね…」

クラーケン『こちらこそ…宜しくです。』

ガタッ!
ドラゴン『クラーケン…隣の席か…こう言うのは、窓ぎわの最後部が良いのよね…』

クラーケン『ふふふ…後で、お父様に頼めばきっと席を入れ替えて貰えるでしょうね…』
クラーケン『私は替わってもいいですよ…』

ドラゴン『私的に不正は無し…それが真っ当よ…』

神様『似合わね…』

ドラゴン『今、何か言った?』

神様『言ってません…』

ドラゴン『そう…』

ーーー

先生『本日の体育は、身体測定がありますので遅れないように…男子生徒の皆さんは、こちらで体操着に着替えて…グラウンドに、向かって下さい…女子生徒の皆さんは…』

ドラゴン『身体測定って何?』
ドラゴン『そんなの無かったんだけど…』

神様(俺も知らん…なにそれ…)

クラーケン『多分ですが…何かを調べるのでしょうね…フフッ…どうしましょう?』

千鶴『はぁ!終わった!』

千鶴『えっと…神様と言ったわね…』
千鶴『私は、仙ヶ藁(せんがわら) 千鶴(ちづる)よろしくね !』

神様「だから身体測定ってなに!?テロップさん教えて…おーい…」

神様『おう…よろしく…』

ドラゴン『お前…人間?クラーケンと知り合いなの?何者?』

瑠華『私は、甘咲 瑠華と言います。初めまして…』
瑠華『クラーケンさんとは昨日…雨の日に学校のグラウンドで出会いました。』

ドラゴン『ふ~ん…』
ドラゴン『名前覚えるの面倒だから…お前か人間って呼ぶわ…』

瑠華『るか…そう呼んで…』

ドラゴン『…』

瑠華『る か』
ドラゴン『る か』

ドラゴン『やっぱ良い名だから覚える…』

瑠華『あいがとう!ドラゴンちゃん!』

神様『何だ…あのやりとり…』
神様『伝説の怪物様が、人に躾されてらー!』

ドラゴン『うるさいな…覚える気になっただけ!』

クラーケン(フフフ…ドラゴンちゃんたら…あんなにも照れちゃって…それにしても凄い人間の方ね…)
クラーケン(人の姿とは言え…あのドラゴンちゃんに…こうも覚えることを、本気にさせちゃうなんて…)

クラーケン(私達の両親になる…お父様とお母様の名前も、ろくに覚えていませんのに…)

父上「守護(しゅもり) 玲司(れいじ)」
母上「守護(しゅもり) 花鈴(かりん)」

瑠華『それにしても…席…お隣だったね…』

神様『ああ…』

千鶴『ところでだけど…』
千鶴『今朝…瑠華と2人で、学校に向かってたって本当?』

神様「とっ…思われる…」

瑠華『うんっ!いつも通り…』

千鶴(これでいつも通りなのね…)

「めちゃくちゃ神経質な所が目立つ…」
「髪も1センチ間隔で整える為、準備に時間が掛かりその度に…」

「遅刻を繰り返している。」

神様(まだ!見えるのかよ!?)
神様(あと…地味に溜めるなよ!)

「ああダル…身体測定かよ…」

「またお前…シャトルラン…早々にバテるだろ!」

「るせぇ!」

ーーー

学校のグラウンド

教師『はいっ!皆んな!それでは、身体測定を始めます。今回は、体力テストも兼ねて行うぞ!』
教師『先ずは、明日雨が降る為…外で行う体力テストを先に終わらせます。』

教師『それでは!ハンドボール投げを行うぞ!』

「50メートル」

「30メートル」

「では!次!」

神様『なるほど…ああやって投げるのか…』

「転入生さん頑張って!」
「応援してるぞー!」

神様(さっき…ドラゴンと白黒付けるって言っちゃったからな…)

ドラゴン『白黒?』

神様『ああ…今の俺の強さも知っておきたいし…お前で試す。』

ドラゴン『ふ~ん…普通に瞬殺だと思うけど…』

神様(そう言えば…人間の姿になってから…まともに身体を動かしたことが無かったな…)
神様(これが俺の渾身のボール投げ!)

コトッボロロロロ…

「1メートル」

「!?」

瑠華『え?』
千鶴『やっちゃったか!』
クラーケン『調子が悪いのでしょうか?』
ドラゴン『うそ!よわっ!』
ドラゴン『まさか…あれが本気?』

神様『なっ!』
神様『今のは無し!手が滑った!』

ドラゴン『うそー!言い訳じゃん!』

神様『人間ってこんなに弱いのか…』

教師『まだまだ人数が居るから…やり直しは出来ないぞ!ごめんな転入生…』

瑠華『はいっ!気を取り直しましょう!』

テロップ「バッ!バッ!バッバッ!」

神様(おいおい!さっきから前見えんから投げづらいのもあるが、慰められてるのか?これ…)

ドラゴン『ハハハハ!思い出したら笑いが止まらない!』
ドラゴン『超ウケるんだけど!』

ドラゴン『ああ…そうだ…』
ドラゴン『今思い出した…夢理(ゆめり)…父上が最初に付けてくれた名前…どっち呼んでも良いよ…』

瑠華『うん!そうする!』

クラーケン『私は沙雨(さおめ)って付けてもらいました。』
クラーケン『私達2人共「守護(しゅもり)」と言うみょうじ?ですの…』

瑠華『守護?もしかして「守護グループ」ですか!?』
瑠華『今気づきました!』

瑠華『私のお父様が、働いていらっしゃる会社の親会社ですわ!』

ドラゴン『ぐるーぷ?それは知らないけど多分そう…』
ドラゴン『早く終わらせてご馳走を…』

ジュルリ…
ドラゴン『じゃあ…次私の番みたいだから行ってくるわ!』

ドラゴン『体動かしたのって…いつ以来だろう?最近だと…店の前でチンピラ…ボコった時ぐらいかな…』
ドラゴン『ハンドボール投げ?って要はこうするのよね…』

ブゥンッ!!!

あっ…

ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
ドドドドォォォォォォ!!!

「ええと…」
「100キロは行ったくね?」
「マジ?」

クラーケン『ドラゴンちゃんらしいわね…』

神様『へ?』
千鶴『私!?ゲームのし過ぎかな!?』
瑠華『きっとそうね…』

ドラゴン『皆んなどうしたの?目が点になってるよ…』

ドラゴン『まっ!こんなものね…』
ドラゴン『本気で投げたら…先ず…この星は耐えられないからね…妥当妥当…』

ーーー

「君…可愛いね!いや~可愛い!」
「君も君も…この世界の小鳥達は、小さくて可愛いね…」

トットット~
トトトト

「僕が居た世界では、小鳥と言っても巨大だったからね…」
「君も君も羽が立派だぞ~!」

燃え輝く不死鳥
「フェニックス」
能力「輪廻転生」

「やっヤベェ…」

ーーー

一方その頃…
ニュース報道では…

「都市に謎の物体が!?」

「謎の物体を目撃する人が続出しました。」

「庭央学園の校舎が突如倒壊…怪我人は無いとのことです。」

「これは…とある一般の方が、スマホで撮影した映像です。」
「確かに、かなりの速度で何かが飛んでおります。」

「専門家によりますと、飛来した隕石なのでは無いかとのことです。」
「只今!情報が入って来ました!調査の結果…ハンドボールのようです。ハンドボール?」














しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...