神様の遊びは趣味が悪い

柊 亮

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テーマパークに行った

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第19話 テーマパークに行った

ーーー

三つ星レストラン

神様『良いのか?こんな高級な店で、俺たちに奢ってくれるなんて…』

ドラゴン『私も鬼じゃないからね…自分だけ美味しいものをご馳走するなんて…性に合わないわ…まあ…そう教えられたのもあるけど…』
ドラゴン『それに…此処は、うってつけの店だから…常連を信じなさい…』

クラーケン『魚介パスタも最高です。』

「いらっしゃいませ…ドラゴン様…クラーケン様…」
「それに…お友達の皆様…」

ドラゴン『私はいつもの…』
クラーケン『私もいつものです。』

ドラゴン『この人達に、最高のフルコースをお願いするわ…』

「かしこまりました。」

ーーー

千鶴『なんか…落ち着かないね…』

未彩『まさか…高級レストランで食事をすることになるなんて…』

神様『見てみろ…瑠華…流石は常連…自分の家のように待てている…』

瑠華『はい…そう見て取れます。』

ドラゴン『此処の肉料理は格別なのよ…』

クラーケン『魚料理も負けていません…』

ーーー

「シェフ…」
「ドラゴン様とクラーケン様のご来店です。いつものご注文と、お友達の皆様に最高のフルコースをと…」

「これは大仕事になるな…私にとって…フルコースとは、お客様の至福のひと時を繋げることだ。」
「その為には、皆も頼んだぞ…」

ーーー

「お待たせしました。こちらが当店自慢のフルコースになります。」
コトッ…

「それではごゆっくり…」

ドラゴン『ありがとう…いただくわ…』
ドラゴン『いい?この店では静かに食べるのよ…』

神様『お前のくせに…しっかりマナーは守るんだな…』

ドラゴン『まあね…』

クラーケン『そう言って…』

クラーケン『過去のドラゴンちゃんは、ナイフとホークの扱い方を知らなかったので素手で食べたり…テーブルを汚したりと散々でしたが…』
クラーケン『ドラゴンちゃんが、マナーを守れているのは…今まで、多くのお店を周って来たからです。』

ドラゴン『この世界の人間は、食事にもうるさいのよ…』

神様『お前はあれだ…元の世界で自由過ぎたのもある。』

「お飲み物はいかがしましょう?」

千鶴『ええと…』

瑠華『メロンジュースでお願いします。』

千鶴『私もそれを…』

未彩『私は、アイスコーヒーを…』

「かしこまりました。」

ーーー

千鶴『ご馳走様!美味しかった!』

未彩『是非とも…ブログに書き残しておきたいね…』
未彩『今日は、ノートパソコンを持ってきてないけど…』

瑠華『ドラゴンちゃん…本当にありがとう…』

神様『俺からも礼を言うぞ…お前とは、どちらでもない仲だったが…意外な面も見れた。』

ドラゴン『それは良かったわ…』

クラーケン『皆さんと食べていると…何だか、宴のような感じがして楽しかったですね…』

千鶴『それ…分かる気がする…』

未彩『それで…この後の予定は?』

瑠華『ええと…テーマパークまでは、電車で向かいます。』
瑠華『昨日…ネカフェに泊まりましたので…テーマパークを周り終えると、そのまま電車で帰り…駅で解散する予定です。』

千鶴『瑠華しては…良いスケジュールじゃん!』

未彩『ホントだね…私たちが、ひつこく言っているのもあるけど…』

神様『この計画の本質は、「成長」だったのかもしれない…』

ドラゴン『それなら…私が一番相応しいわね…』

クラーケン『ふふ…』

ーーー

千鶴『そう言って…乗る電車を間違えたりして…』

神様『流石にそれは無いだろな…』

未彩『ええと…無いよね…』

瑠華『もしかして…信用されてない…(汗)』

ドラゴン『電車より…走った方が早いでしょ…』

神様『誰が…55kmの距離を走って向かおうとするんだよ…駅伝じゃないんだぞ…』

クラーケン(ドラゴンちゃんなら…瞬きより早く辿り着きますね…きっと…)

この後、電車を乗り間違えたことは誰にも言ってはいけない…

ーーー

かぎやまテーマパーク

神様『大都会だから…出来たことだな…』

千鶴『田舎って…乗り遅れたら…1時間以上来ないんでしょ…』

未彩『これは、心の油断でしょうね…皆んなのミスです。』

瑠華『うんうん…』

ドラゴン『ほら…やっぱり走った方が早いじゃない…』

クラーケン『確かにエコです。』

ーーー

「ようこそ!かぎやまテーマパークへ!」
「こちらが入場口になっております。」

「閉園時間は17時になります。」
「何か、お困りな点がございましたら…場内のスタッフにお聞き下さい。」

神様『さて…周るか…』

千鶴『アトラクションにプール…お土産屋にレストランまで…いろいろ揃ってるね…』

瑠華『まず初めに、人気のジェットコースターにでも乗りましょうか…』

ーーー

「ねえ…あの人…若手俳優の名残(なごり)君に似てない?」

「流石に見間違えだよ…そんなこと起こる訳無いって…」

「だってえ…」

ーーー

「(ギリギリセーフだったかな…こんな所…誰かに見られたら…騒ぎになってしまう…)」
「(もし…騒ぎになったら…事務所にもファンの皆さんにも迷惑に繋がるかもしれない…)」

「ん?どうした?神薙(かんなぎ)…人気俳優と顔が似ているからって…浮かれるなよ…」
「俺だって…アニメの雑魚キャラと顔が似てたからな…」

「それは…ドンマイだけど…」
「(実際に同姓同名も有り得る話だけど…これも…いつまでかな…)」

「(僕が未成年の学生だって…知れ渡ったら…どうなるのか…)」
「(それに…僕のプロフィール非公開のわがままを通してくれた。マネージャーには感謝で一杯だし…)」

若手俳優 
「君と結ばれるのは」「白馬の王子様」
「恋愛学園の一匹狼」3作主演

名残(なごり) 憂月(ゆづき) 芸名
神薙(かんなぎ) 湧(ゆう) 本名

ーーー

「アイツら…トイレ長過ぎだろ…いつまで気張ってんだ。」
「せっかくの夏休みも…トイレ待ちで終わるとか…ゴメンだぜ…」

湧『僕も同感…』
湧(姉ちゃん…何処周ってるだろ…)

ーーー

「お先どうぞ…」

双子の姉
神薙(かんなぎ) 九良(くよ)

瑠華『あの…ありがとうございます。』

神様『ありがとう…』
神様(あの2人が最初にギブして…後の2人がパスしたから…俺が乗ることになったが…正直乗るの怖い…それに、この子は見た感じ…高校生の様だな…)

千鶴「ジェットコースターはダメだわ…」
未彩「私もです。」

クラーケン「私の場合は、干からびて干しスルメになりそうです。」
ドラゴン「なんか…面白くなさそう…戦闘機ってやつに、掴まってた方が面白かったわ…」

九良『いえいえ…私は、これで8回目ですので…あと1回は乗りたいと思っています。』

神様(猛者が居た。)

瑠華『もし良かったら…ご一緒に乗りませんか?』

九良『良いんですか?ありがとうございます。』

ーーー

九良『高校2年生…私と同学年ですね…』

瑠華『私は、甘咲 瑠華です。』

神様『俺は、神様と呼んでくれ…』

九良『はい…そう致します。』
九良(変わったお名前ですね…)

九良『私は、神薙 九良と言います。』
九良『9つの良いことがある様にと…両親から名付けて貰いました。』

瑠華『素敵なお名前ですね…』

神様『ああ…』

「安全ベルトをしっかりと締めてください…」
「また、万が一…安全ベルトが外れた場合やその他の不備がありましたら…この非常用のボタンを押して下さい。」

「ジェットコースターが緊急停止をします。」

ーーー

ションボリ…

神様『もう乗りたく無い…』

瑠華『神様さんって…意外に根性が無いんですね…』

神様『自分自身の力に、頼り過ぎていたのもある…』
神様『まさか…こんなに怖いとは思わなかった。』

ドラゴン『いつものことじゃ無い?』

九良『誰でも、最初の挑戦はそんなものですよ…気にすることはありません…』

神様『礼を言う…』

クラーケン『誰か来たみたいですよ…』

「こんな所に居たのか…姉ちゃん…」

瑠華『え!?』

未彩『まさか!?』

「名残 憂月さん!?」

湧『ハハ…よく似ていると言われる…』
湧『僕の名前は、神薙 湧…』

湧『神薙 九良の双子の弟だ。』

瑠華(何だか…)
未彩(声まで似ているかも…)

神様(バリバリ…本物ではないか…)
神様(俺の眼は誤魔化せないぞ…)

湧『そうか…同学年で、お友達と遊びに…僕たちと同じだね…』

九良『こう言った奇跡もあるのですね…』

千鶴(マジで…そっくりさんだわ…)

湧『本当だ。その内の1つかも知れない…』
湧『僕は、泳げないから…プールには行けないけど…皆さんもこの後プールに?』

瑠華『水着を忘れて来ましたので…この後は、帰ります。』

未彩『かなりの遠出だから…今から帰らないと間に合わないかも…』

千鶴(帰って…ゲームの続きを…今日は徹夜になる…)

ドラゴン『それもそうね…』

クラーケン『夏休みの最後に持ってこいの日でした。』

神様『だな…』

湧『それでは…何処かで…』

瑠華『あの…』

湧「?」

瑠華『一応…サイン下さい。』

「え!?」

この後、瑠華と未彩はサインを書いて貰った。
もちろん…本人から…

ーーー











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