クソゲーマーの異世界RTA無双

柊 亮

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夢とリアル

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第1話 夢とリアル

ーーー

「神ゲー」
それは…「価値」と「出来」の調和が保たれ、誰もが認める「傑作」のことを指す。

「良ゲー」
それは…ゲームを愛しゲームに愛された…
「ゲーム愛」溢れる製作者が生み出した。他とは「逸脱」した作品のことを指す。

「並ゲー」
それは…極々普通のゲームのことを指す。

「バカゲー」
それは…上記のゲームとは異なる。
ただ、面白可笑しくプレイヤーに楽しんで貰うことに特化したゲームのことを指す。

そんな…一部を除く、3つの一般区分のゲームの中には、決して世に出てはいけないゲームが存在する。

「クソゲー」
「価値」と「出来」の均衡が完全に「崩壊」し…決してゲームとは呼べない作品を指す。

俺は、このゲームの皮を被った化け物をプレイし続けた。
だからこそ…言える…

どんなゲームにも「バグ」はある…
「バグ」が無いゲームなんて余程製作者が、神経質で無い限りあり得ない正に神の所業だろう…

俺が「神ゲー」を、生まれて初めてプレイした時の記憶を、思い返せばそう思える…
ゲームにも「バグ」があるように人の人生にも色々な「バグ」がある…
俺は、これを「不幸」と表すのは好きでは無い…

だから…俺の解釈に過ぎないが…「バグ」と決めている。
俺はやり遂げた…クソゲーを追い求めて300作品…
これは多いのか少ないのか…分からないが、クソゲーだけでこれだけある。
俺には、もう思い残す事は無い…
俺は、あの日…急病でこの世を絶った…
クソゲーのクリア画面の前で…

さて…次はどんなゲームか…

ーーー

「あれっ!此処は…」

目を開けると…ただ真っ白な…
何も無い場所に居た。

「名前をお決めください…」

何処からか…そんな声が聞こえる。

玲『名前?俺の名前は玲だが…』

「対応していません」
「デフォルト名にしますか?」

玲『ああ…もう…それでいいよ…』

「クレイヴ・ゼロ・ファーミング」
「これが貴方様の新たな名前です」

そうかこれは…夢か…

ーーー

ポタッポタッ…

クレイヴ『…』
クレイヴ『此処は…』

さっきまでの場所とは異なり…
肌寒さを感じる…

クレイヴ(俺は、確かに死んだはずだが…)
クレイヴ(夢にしては妙にリアルだな…)

クレイヴ(微かだが…肌寒さも感じる…暗闇で辺りが見えないが…手の感触からして…此処は洞窟の様だな…)
クレイヴ(人間は、死ぬと長い夢を見続けるのか?)

クレイヴ(…)
クレイヴ『そこに居るのは?』

暗闇に何か気配を感じる…
目の慣れにより、それが次第に人の姿に見えていった…

「このような場所に、お一人で…」
「もしや…お怪我でも…」

口調や背丈からして…どうやら若い女性の様だ。

クレイヴ(いきなり目覚めたら…洞窟に居たなんて言ったら怪しまれるか…)
クレイヴ(だが…若い女性も何故洞窟に?)

クレイヴ『こっちは大丈夫です。』
クレイヴ『それと何ですが…洞窟の出口とか教えていただけないかと…』

「それは良かったです。」
「洞窟の出口ですが…こちらです。」

しばらく、若い女性の持つ灯りを頼りに後を追う…

クレイヴ(この肌寒さは、ボロボロの布服を着ているからか…夢ぐらい…まともな服を着たいよ…)

クレイヴ『あと、近くに町や村とかあるんですかね?』
クレイヴ『お一人で、いつも洞窟に入るのですか?』

「ええ…洞窟には、いつも薬草を採取に…母の身体を少しでも癒すためにですが…」

クレイヴ『そうですか…』

クレイヴ(この匂い…)
ザッ!

俺は、途端に歩みを止めた。

「どうしました?出口はもうすぐですよ…」

クレイヴ『ずっと違和感があったんだ…』

クレイヴ『ずっと顔を見せないし…灯りになる物を持っているのに、身を隠して居たのも…』
クレイヴ『そして…この匂いは間違いなく腐敗臭と血によるものだ。』

クレイヴ『お前は一体…何者だ?』

「バレてしまいましたか…若者に成りすましておれば…餌は、その違和感に気付かずに腹に収まるというのに…」
「顔…顔ですか…見せないのは…」

「血が固まって中々落ちないからですよ…」
ニタァ…

「血肉を貪る時は、いつも無我夢中で喰らい尽くしてしまいますから…」

フフフフフ…フハハハハハッ!!!
ゲラゲラゲラゲラッ!!!
ギャギャギャッ!!!

「このデビルフェイス様に気付くとは…貴様は、中々骨のある人間の様だ。」
「よかろう…貴様は特別に、骨と血一滴残さずに喰らい尽くしてやろう!」

ケケケッ!!!

「この辺りの人間は、食い尽くしたからな…貴様のちょうど背後には、無数の屍が転がっておるぞ…」

バキッ…
俺の背後には、無数の人骨が転がっている…

「人間は皆…我ら魔族の餌となるのだ…」

「ふ~ん…化け物か…」

クレイヴ(よしっ逃げるか…)
クレイヴ(普通に勝てないだろ…暗闇の中に無数に居るだろこれ…)

クレイヴ(待てよ…これが本当に夢なら食べられても別に良くね?)
クレイヴ(まあ…最後の夢にしては華が無かったけど…)

「待ちきれない!久しぶりのご馳走だ!」

ザグッ!
ブシャァァァァ!!!

ドサッ!

ーーー

「データの再取得」
「セーブデータを元に再形成を開始」

ーーー

「久々のご馳走だ…」
「服は剥ぐとしよう…不味いからな…」

「味がしないだけだろう…」

「!?」
「おい…確かに殺したのだな?」

「ああ?何を言っているんだ?」
スッ…

「貴様!?何故生きている!?」

「!?」
「お前は、間違いなく…留めを刺したはずだ!」

クレイヴ(いや…俺も分からん…)
クレイヴ(何が起こったんだ…)

クレイヴ(だが…)

クレイヴ『この世界は、どうやら…頭で理解するよりも、適応した方が良いのかもな…』
クレイヴ『ゲームの操作を覚えるのと同じみたいに…』

「貴様…何をほざいている…」
「この暗闇の中では、貴様の血肉を欲している同胞たちが無数に居るのだぞ!」

「どんな手を使ったのかは知らぬが…」
「まあいい…」

「死ねェ!虫ケラァァァ!」

ーーー

「データの再適合」

ーーー

シュゥゥン…シュゥゥン…

「何故だ…鉤爪が通らぬ…」

クレイヴ『…』

クレイヴ(何かよく分からんが…取り敢えず…石ころを蹴れば良いんだな…)
クレイヴ(石ころを蹴るなんて…小4以来だぞ…)

「貴様…何を言って…」

ガッ!!!
ガッガッガッガッガッ!!!

グギャャャャャャャャャャャ!!!
ドジュ…

クレイヴ『まさか…石ころで化け物を倒すなんてな…』
クレイヴ『そう言えば…』

クレイヴ『以前に…「石ころ」を、蹴り続けて敵を倒すだけのクソゲーをプレイしたことがあったな…』
クレイヴ『懐かしい…』

「人間…」

「貴様はいずれ…後悔することになる…」
「我らは…崇高なる魔王様の僕(しもべ)…」

「お前など…魔王様には遠く及ばぬわ…」

ガサッ…

そう言い残すと…化け物たちは、何処かへ消え去った。
まるで…敵キャラが倒されると消えるように…

「うわっ…何だこれ!?」

クレイヴ『見る限り…』
クレイヴ『倒した敵は、どうやら分解されるみたいだな…』

クレイヴ(それと…魔王か…)
クレイヴ(もしかして…俺が勇者だったりして…)

クレイヴ(まさかな…)

ーーー

「データの再転送」

「2次元バリア」
・数多の2次元の存在は、自身への一切の干渉が不可能となる。
「3次元バリア」
・数多の3次元の存在は、自身への一切の干渉が不可能となる。
「強制分解チート」
・数多の死した存在を、あらゆる手段の有無に限らず強制的に分解し消し去る。

ーーー

クレイヴ(この頭の中に流れる声も…)
クレイヴ(まだまだ知らないことばかりか…先が長いな…)

「再び貰えた…夢の様な人生(リアル)…せっかくだから…」
「RTA走者らしく…初見RTAでもやって行くか…」

クレイヴ『全く…クソゲーマーの血が騒ぐな…俺は、この世界を完遂(クリア)して見たくなった!』

ーーー

「おまけ」
作品のイメージ

オープニングテーマ(仮)
「ワンサイドゲーム」
ど素人var

ーーー

get paint zone get paint zone
get paint zone get paint zone

tari rari ra 

眠れば そこは 見たこともない場所

途方もなく ただ 歩き続けた

この世界の 常識(ルール)に沿っては

決して 進むことはない

ひたすらFreeに そこに正解がある

正しい場所に 正しい答えを

誰かの墓場に 花束を添えて

No Clues 誰にも解けない謎

ゲームなど 終わるまでクリアに

それは New Game
異界からのプレイヤー

それは Rust Win With
狂えるほど猛者

何もかも 予想外の先

全ては 適応と理解の果てに

後は この世界を掻き乱すだけ

get paint zone get paint zone
get paint zone get paint zone

さあ 塗り潰せ

get paint zone get paint zone
get paint zone get paint zone

意のままに

ーーー
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