クソゲーマーの異世界RTA無双

柊 亮

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底辺の街

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第10話 底辺の街

この世界には、5つの大陸が存在する。
ロンゼル大陸
ムード大陸
ティザレア大陸
ルト大陸
ゼオン大陸

ウィルヘルム『あれが…ベアクレス城塞だよ…』

クレイヴ『また随分と、どデカいこと…』

王都から南に数キロ歩いた先には、ベアクレス城塞が聳え立っていた。

「其処の者…止まれ!此処から先は、七大国の一つ…ミレニア王国の領土だ。」
「大陸を跨ぐ場合…入陸許可証を見せよ…」

「!?」
「これは!これは!王子殿下!とんだご無礼を!」

ウィルヘルム『其処を通して貰うよ…』

「ハッ!」

ーーー

ミレニア王国…ティザレア大陸に位置する。渓谷と山岳に囲まれた国であり…常にそよ風が吹く居心地が良い国だ。

ウィルヘルム『王都はこの先だ。長い旅の準備を整えよう…』

クレイヴ『先ずは「底辺の街」と呼ばれている…「イドラの街」を経由するしか無いな…』

底辺の街「イドラの街」は、ティザレア大陸の最北端に位置する町だ。

此処は特に窃盗が多く…
荷物は、肌身離さず持っておかないと酷い目に遭うらしい…

ーーー

ガヤガヤガヤ…

クレイヴ『この街は、何だか暗い雰囲気だな…』

ウィルヘルム『此処は、王国からの流れ者が集まる所だからね…』
ウィルヘルム『亡命…追放…奴隷逃れ…そんな行き場の無い者達が行き着く街…窃盗や誘拐など…この街では当たり前となる…』

クレイヴ『おお…怖…』

ふと…横目にある光景が見えた。
それは、手足の無い人々だった。

クレイヴ『あの人達は…』

ウィルヘルム『ああ…あの者達は、戦場で負った傷によって…兵士を退役した者達だよ…』
ウィルヘルム『王国軍は、傷を負った者など必要としない…それより新たな兵を入れる方が効率が良いと目論んでいる…』

ウィルヘルム『治療は最低限…彼らは王国にとって捨て駒同様だ。』

クレイヴ『暗いのは雰囲気だけでは無いか…』
クレイヴ(それで…さっきから耳に鳴り響く、この酷いBGMみたいなのは何だ?)

クレイヴ(そろそろ…耳が逝くぞ…)

「エラーが検知されました」

「オーディオ」
・すべての音源を爆音にしてしまう。
・また、すべてのBGMや効果音も酷く劣悪なものに変えてしまう。

クレイヴ(なるほど…解除して…)

「それは不可能です」
「現在の権威レベルでは」

クレイヴ(はいはい…「権威レベル」がウンタラカンタラでしょ…)
クレイヴ(それより…「権威レベル」についての説明を聞きたいなと…)

「それも不可能です」

クレイヴ(出来ないことだらけだな…このAIもどき…)

「あの…」

何処か暗い街並みを、歩いていると…そんな呼び止める声が聞こえた。

ウィルヘルム『助けを求めて居るのかも知れない…先ずは話を聞いてみることにしよう…』

クレイヴ『それもそうだな…』
クレイヴ『ん?どうした?』

どうやら少女のようだ。

「サドキアの街で…イベントを…」

ウィルヘルム『サドキア?此処からそれ程遠くは無いが…』

クレイヴ『どれどれ…』

少女によって手渡された…そのビラには、こう記されていた。

「腕試し大会」と…

クレイヴ『腕試し大会?世界中の怪力や魔法に自信を持つ者達よ…集えか…』

ウィルヘルム『そうか…あの大会か…』

クレイヴ『あの大会?』

ウィルヘルム『毎年…それも一度だけ…サドキアの街で開催されている。イベントのことだよ…主催者は、ミレニア王国一の大富豪と聞く…』
ウィルヘルム『そのイベントの賞品は毎年異なり…凄腕の者達が集うと聞いたが…』

クレイヴ『よく知っているな…』

ウィルヘルム『遠征ではよく…その様な話や噂が飛び交うからね…』

ウィルヘルム『何か情報があるかも知らない…旅はまだ長いからね…』
ウィルヘルム『君もよく励んでいるね…これは、そんな君への贈り物だよ…』

そう言うと…ウィルは、少女に金貨を10枚ほど手渡した。

「こんなに…宜しいのですか…」

ウィルヘルム『これで…君と君のご家族…それも豊かな暮らしが出来るのなら…とね…』

「ありがとうございます…」

ーーー

クレイヴ『いいのか?金貨って…貴族ぐらいでしか手にすることができない貴重品だろ?』
クレイヴ『こんな所じゃ…尚更…あの子の身に…』

ウィルヘルム『それは心配無いよ…』

クレイヴ「?」

ウィルヘルム『魔法は…こうやって使う…』
ウィルヘルム『もし、その様な者が居るのなら…今頃…酷い目に遭って居るだろうね…』

クレイヴ『想像するのは避けよう…』

ーーー

ミレニア王国領
サドキアの街

「ようこそ!おいで下さいました。参加者は2名様ですね。」
「こちらが参加状になります。尚…紛失した場合には、再発行は致しませんのでご了承下さい。」

ーーー

クレイヴ『早速…参加したけど…会場は合っているよな?』

ウィルヘルム『そうみたいだね…』

「皆様!お待たせしました!それでは!第20回腕試し大会の開催をここに宣言致します!」

ウォォォォ!!!

司会者『今回の優勝賞品は何と…「ストレングスの剣」!』
司会者『かつて…闘神(とうしん)が…勇気ある者に、贈ったと言い伝えられている…伝説の剣でございます。』

司会者『間違い無くの本物です!』
司会者『皆様!優勝を目指して頑張ってくださいね!』

司会者『それでは!ルールを説明致します!』

ーーー

「姫様…護衛が付いているとはいえ…十分な安全は保証できません…」

「分かっているわ…そんな時はこの魔法で…」

「私のお教えした魔法は、決して…先走る為ではありませんよ…王族らしく貴賓ある振る舞いを行う為です。」

「もう…分かっているわよ…ウィラット…」

ミレニア王国 第3王女
ヒスラッテ・グラス・ロイヤル

「ヒスラッテ姫…貴女様はこの国の王族であられるお方です。」
「例え…国王陛下の命とは言え…12歳のお誕生日で無ければ…この様な場所には、貴女様のご要望で合っても向かうことはありません。」

ミレニア王国 お目付け役
ウィラット・アドルマン


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