11 / 15
身に覚えのないカード請求が、毎晩届く
しおりを挟む
最初は、三千円だった。
カード会社のアプリに表示された請求履歴。
知らない決済サービス名。
(……何これ)
でも金額も小さいし、どこかで使ったのを忘れているのかもしれない。
そう思って、そのままにした。
⸻
翌月。
今度は八千円。
同じ名前の請求。
記憶にない。
履歴を確認する。
通販も使っていないし、サブスク登録もしていない。
不安になってカード会社に電話する。
「不正利用の可能性がありますので、カードを停止しますね」
そう言われ、新しいカードが送られてきた。
これで終わると思った。
⸻
だが翌月。
新しいカードにも、同じ請求が来た。
背筋が冷える。
カード番号は変わっている。
なのに、同じ名前。
同じ金額。
カード会社に再び電話する。
「カード情報は漏れていません」
「加盟店側の問題でもありません」
「お客様のアカウント決済では?」
言われて、気づく。
その請求は、カード番号ではなく、
私のメールアドレスで登録された
アカウント決済だった。
⸻
慌ててログインを試みる。
心当たりのないサービス。
パスワード再発行。
メールが届く。
ログイン成功。
そこに表示されたアカウント名。
利用者:家族
登録住所は、私の部屋。
利用端末履歴。
全部、自宅のWi-Fi。
深夜の時間帯。
私が寝ている間の記録。
⸻
震える手で、利用履歴を開く。
購入履歴。
動画配信。
ゲーム課金。
電子書籍。
毎日、何かが利用されている。
毎晩。
私が寝ている時間に。
⸻
その瞬間。
部屋の奥で、
床がきしむ音がした。
⸻
スマホに、新しい通知が届く。
『決済が完了しました』
利用時間。
今、この瞬間。
⸻
寝室のドアの向こうで、
誰かが、
ゆっくり歩く音がした。
カード会社のアプリに表示された請求履歴。
知らない決済サービス名。
(……何これ)
でも金額も小さいし、どこかで使ったのを忘れているのかもしれない。
そう思って、そのままにした。
⸻
翌月。
今度は八千円。
同じ名前の請求。
記憶にない。
履歴を確認する。
通販も使っていないし、サブスク登録もしていない。
不安になってカード会社に電話する。
「不正利用の可能性がありますので、カードを停止しますね」
そう言われ、新しいカードが送られてきた。
これで終わると思った。
⸻
だが翌月。
新しいカードにも、同じ請求が来た。
背筋が冷える。
カード番号は変わっている。
なのに、同じ名前。
同じ金額。
カード会社に再び電話する。
「カード情報は漏れていません」
「加盟店側の問題でもありません」
「お客様のアカウント決済では?」
言われて、気づく。
その請求は、カード番号ではなく、
私のメールアドレスで登録された
アカウント決済だった。
⸻
慌ててログインを試みる。
心当たりのないサービス。
パスワード再発行。
メールが届く。
ログイン成功。
そこに表示されたアカウント名。
利用者:家族
登録住所は、私の部屋。
利用端末履歴。
全部、自宅のWi-Fi。
深夜の時間帯。
私が寝ている間の記録。
⸻
震える手で、利用履歴を開く。
購入履歴。
動画配信。
ゲーム課金。
電子書籍。
毎日、何かが利用されている。
毎晩。
私が寝ている時間に。
⸻
その瞬間。
部屋の奥で、
床がきしむ音がした。
⸻
スマホに、新しい通知が届く。
『決済が完了しました』
利用時間。
今、この瞬間。
⸻
寝室のドアの向こうで、
誰かが、
ゆっくり歩く音がした。
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】
星森 永羽
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
【完結】あなた方は信用できません
玲羅
恋愛
第一王子から婚約破棄されてしまったラスナンド侯爵家の長女、ファシスディーテ。第一王子に寄り添うはジプソフィル子爵家のトレニア。
第一王子はひどい言いがかりをつけ、ファシスディーテをなじり、断罪する。そこに救いの手がさしのべられて……?
可愛らしい人
はるきりょう
恋愛
「でも、ライアン様には、エレナ様がいらっしゃるのでは?」
「ああ、エレナね。よく勘違いされるんだけど、エレナとは婚約者でも何でもないんだ。ただの幼馴染み」
「それにあいつはひとりで生きていけるから」
女性ながらに剣術を学ぶエレナは可愛げがないという理由で、ほとんど婚約者同然の幼馴染から捨てられる。
けれど、
「エレナ嬢」
「なんでしょうか?」
「今日の夜会のパートナーはお決まりですか?」
その言葉でパートナー同伴の夜会に招待されていたことを思い出した。いつものとおりライアンと一緒に行くと思っていたので参加の返事を出していたのだ。
「……いいえ」
当日の欠席は著しく評価を下げる。今後、家庭教師として仕事をしていきたいと考えるのであれば、父親か兄に頼んででも行った方がいいだろう。
「よければ僕と一緒に行きませんか?」
好きな人と結婚出来ない俺に、姉が言った
しがついつか
恋愛
グレイキャット伯爵家の嫡男ジョージには、平民の恋人がいた。
彼女を妻にしたいと訴えるも、身分の差を理由に両親から反対される。
両親は彼の婚約者を選定中であった。
伯爵家を継ぐのだ。
伴侶が貴族の作法を知らない者では話にならない。
平民は諦めろ。
貴族らしく政略結婚を受け入れろ。
好きな人と結ばれない現実に憤る彼に、姉は言った。
「――で、彼女と結婚するために貴方はこれから何をするつもりなの?」
待ってるだけでは何も手に入らないのだから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる