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第二十一話 髑髏の龍と禁忌の龍
出陣!
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「びえぇぇぇん!」
「ぱぱー! ぱーぱーっ!」
「…………」(ガクガクブルブル)
金髪で緑肌(!)の、若干鋭い目元がクリフに似ているキュートな三人の女の子。ウワサでは長女が六歳、次女が四歳、三女が二歳らしい。
「こら、やめなさい! お父さんは急なお仕事が出来ちゃったのよ」
横にいたふくよかな体をした金髪の奥さん(めっっちゃ美人!)が彼女らを抱いて静止させるも三女が「ぱぱー!」とまた飛びついてしまう。
マジメな話を聞いている冒険者たちからすれば気になって仕方がない。だが今日のお祭りをきっとクリフも家族水入らずで楽しんでいたのだろう。それがこんなことに……そう考えると、どうしても文句を言うのを躊躇ふる冒険者たちだった。
……まあ、それはともかく。
「これより緊急任務『タイガス防衛』のクエストを出す! 成果報酬で、一人につき二万ダラー! 自信が無い者、命が惜しい者は今すぐ逃げるがいい。私は責めも笑いもしない!」
力強く呼びかけるクリフ。だが、それに応じて逃げ出すような者は一人もいない。彼らは街を守る覚悟でここにいた。臆病な冒険者は、市民に混ざってすでに逃げている。
誰一人として欠けなかった冒険者たちを見て、クリフは目を瞑って頷いた。
「よし! それでは冒険者の諸君はこれから西門より外へ出て、スカルドラゴンを迎撃する! 警備兵たちも援護してくれるが、彼らは君たちと違ってモンスター退治は専門外だ。あまり期待はせぬように」
「「「はいっ!」」」
「私もマスターとして指揮を取る。……マドンヌ、娘たちを頼んだよ」
「分かった。あなた、気をつけてね……」
しばらく言葉を交わして、クリフの美人妻はキュートな三姉妹を連れて建物を出て行った。
「よぉし! 皆のもの! ここで負ければタイガスは屍の街となる! だがスカルドラゴンを食い止められたら、多くの人が救われる! ……さあ英雄になってこい! 冒険者諸君っ!」
「「「おぉーっ!」」」
一斉に拳を突き上げる冒険者たち。かくしてスカルドラゴン撃退部隊が急遽編成された!
~☆~☆~☆~☆~☆~
ガラガラガラ……!
「配備急げ!」「狙いを外すなよ!」
防護壁上には、大急ぎで配備された数台の大砲が設置されていた。車輪を固定して角度を調節、近くに砲弾がたくさん入った箱を次々と置いていく。
それを見上げながら、門を通って街の外に出る冒険者たち。重装備の戦士もいれば輝く杖を持った魔法使い、身軽なナイフ使いに回復魔法が得意な僧侶まで、バランスのいいメンバーが揃っている。
全員が門の外に出たところで、クリフは立ち止まった。スカルドラゴンはまだ遠くだが、ゆっくりと、しかし確実にタイガスへ接近している。
「ぱぱー! ぱーぱーっ!」
「…………」(ガクガクブルブル)
金髪で緑肌(!)の、若干鋭い目元がクリフに似ているキュートな三人の女の子。ウワサでは長女が六歳、次女が四歳、三女が二歳らしい。
「こら、やめなさい! お父さんは急なお仕事が出来ちゃったのよ」
横にいたふくよかな体をした金髪の奥さん(めっっちゃ美人!)が彼女らを抱いて静止させるも三女が「ぱぱー!」とまた飛びついてしまう。
マジメな話を聞いている冒険者たちからすれば気になって仕方がない。だが今日のお祭りをきっとクリフも家族水入らずで楽しんでいたのだろう。それがこんなことに……そう考えると、どうしても文句を言うのを躊躇ふる冒険者たちだった。
……まあ、それはともかく。
「これより緊急任務『タイガス防衛』のクエストを出す! 成果報酬で、一人につき二万ダラー! 自信が無い者、命が惜しい者は今すぐ逃げるがいい。私は責めも笑いもしない!」
力強く呼びかけるクリフ。だが、それに応じて逃げ出すような者は一人もいない。彼らは街を守る覚悟でここにいた。臆病な冒険者は、市民に混ざってすでに逃げている。
誰一人として欠けなかった冒険者たちを見て、クリフは目を瞑って頷いた。
「よし! それでは冒険者の諸君はこれから西門より外へ出て、スカルドラゴンを迎撃する! 警備兵たちも援護してくれるが、彼らは君たちと違ってモンスター退治は専門外だ。あまり期待はせぬように」
「「「はいっ!」」」
「私もマスターとして指揮を取る。……マドンヌ、娘たちを頼んだよ」
「分かった。あなた、気をつけてね……」
しばらく言葉を交わして、クリフの美人妻はキュートな三姉妹を連れて建物を出て行った。
「よぉし! 皆のもの! ここで負ければタイガスは屍の街となる! だがスカルドラゴンを食い止められたら、多くの人が救われる! ……さあ英雄になってこい! 冒険者諸君っ!」
「「「おぉーっ!」」」
一斉に拳を突き上げる冒険者たち。かくしてスカルドラゴン撃退部隊が急遽編成された!
~☆~☆~☆~☆~☆~
ガラガラガラ……!
「配備急げ!」「狙いを外すなよ!」
防護壁上には、大急ぎで配備された数台の大砲が設置されていた。車輪を固定して角度を調節、近くに砲弾がたくさん入った箱を次々と置いていく。
それを見上げながら、門を通って街の外に出る冒険者たち。重装備の戦士もいれば輝く杖を持った魔法使い、身軽なナイフ使いに回復魔法が得意な僧侶まで、バランスのいいメンバーが揃っている。
全員が門の外に出たところで、クリフは立ち止まった。スカルドラゴンはまだ遠くだが、ゆっくりと、しかし確実にタイガスへ接近している。
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