【白銀の黒帝 22】神に贖う者

八木恵

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2章:異世界召喚編

試練の洞窟 30階層にて

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30階層の攻略まであと少しって所で、勇者一行は浮き足だっている。
「騎士団長、あそこにある綺麗な緑色の石は?」
「聖女サクラ様。 あれは、緑陽石といって磨くと魔力を少し含んでおり魔石と一緒に合わせると宝玉となるんですよ。 今、お使いの杖に仕込まれているのと同じです。」
「そうなんですね。」といって自分の杖の宝玉をみながら、洞窟のやや高い岩壁にある緑陽石をみている。
「あの、緑陽石は通常より大きいのでは?」
「聖女サクラ様のおっしゃる通りで見事な大きさです。 ただ、残念ながら、あの絶壁は危険なゆえ諦めましょう。」
「サクラ、あんなの佐々木のスキルで簡単に取れる。 なぁ、佐々木」
「うん、僕のスキルは結界だけど、足場にできるから作ってとりにいけるよ」
「佐々木様、危ないですから!」

「平気、平気」といって佐々木は、見えない結界を足場にして軽いテンポで絶壁にある緑陽石のところまでものの数分でいく。
「すごい、さすが勇者様一行です」と他騎士達も絶賛している。

佐々木は、緑陽石の中で1番大きい石をガコっと抜き取るとその石を掲げて意気揚々と「ほら簡単だろ」といって掲げてみせる。

その時だった。 勇者一行と騎士達の間にある地面に魔法陣が浮かびあがるのだった。
「トラップだ!」
「急いで避難を!」

佐々木も含め勇者一行を騎士団長や上官は急いで30階層にある出口の転移方陣へと駆け足でむかっていった。
俺とシリルは、後方で魔石やらドロップアイテム拾ってました。 トラップ発生を受け俺らは周りにいた騎士達に蹴り飛ばされ、ちゃっかりやつらは俺らのリュックまで持っていったよ。

魔法陣から出てきたのは2mぐらいの赤い鱗の竜だ。
「あれは、ドラニュート。 55階層の魔物だ!」って叫んでいるのは騎士団長。
「討伐しないと! みんな行くよ」
「勇者様、お待ちください。 皆様のレベルでは今は無理です。 早く転移魔法陣へ」
「けど、まだ騎士に彼らが残っている」
「勇者様、私が時間稼ぎしますので」そういって騎士団長はドラニュートに向かっていく。 

地盤が脆いのか、ドラニュートが動くたびに地面にヒビがはいっていく。
俺とシリルは、必死(振り)に今にも崩れてそうな足場をはしり転移魔法陣のほうへむかう。 すると、勇者一行の人が魔法を放ちやがった。
テンプレか。 狙ったように、俺とシリルのいた地面はもろとも崩れてていき、ドラニュートも片足地面に挟まっている。 今にも落ちそうだ。

って、俺は落ちそうなシリルの手を掴み、片手は崩れかかった地面をつかんでいる。
あ、これ落ちるな。 ってとこで俺の手を掴んだのはリンだ。
「シュン、シリル、今助けるから」
「リン、俺たちの事はきにするな。 お前もこのままじゃ、道連れだ」
「嫌よ。 離さない」

「リンちゃん。 騎士団長、なんとかして」とすでに俺たちの救出をあきらめたのか、転移魔法陣のほうへ移動している騎士団長。
「勇者様一行の命が優先です。」 むりやり叫ぶ委員長を転移魔法陣に押し込んでいる。

そして、彼らが最後にみた光景は、リンのいた地面も崩れ、ドラニュートと共に暗闇に消えていく俺たちだった。
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