「第一部:魔女の生贄」貴族の子に転生し、魔女に呪われたけど優しい家族と一緒にいたい

八木恵

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1章:転生と幼児期

お庭デビュー

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まもなく1歳だと思う。ローランも少し歩けるようになった。
朝の離乳食ばくばく食べて、絵本を読んでたら眠くなりローランとおねんね。

珍しくナナに起こされて、しかもお着換えしていつもと違う靴まではいた。

「準備できたか?」

パパンとママンがきた。最近パパんお仕事忙しかったみたいから久しぶり。
「はい、ばっちりです。」と返事するナナ。
「ちちうえ、ははうえ」「パパ、ママ」

たまにはママンに行きたいが、すでにママンがローラン抱っこしている。
俺はまたパパンに抱っこされた。パパンが悪いわけじゃない。まったくママンに抱っこされないわけでもない。けど、ローランに比べたら少ないんだよ。

そして俺とローランにとっては未知の世界である、子供部屋から出た。
暴走したときに出てたじゃないかって、そうだけど数日で、それ以降、俺たちの活動場所は子供部屋のみ。
ドアのぶ届かないから出れないのだよ。

そしてそのまま何部屋あるんだよとつっこみたい広い廊下、そして、だた広い玄関ホールにむかって階段をおりていく。
まさか!

「ちちうえ、そと?」
「そうだ、庭にいこうと思ってな」
「あい!」

わくわく。まじお外デビューだよ。
そしてこれまたでかい玄関の扉が両開きされて、外にでた。

眩しくて一瞬目がくらんだけど、徐々にみえる光景。
馬車道があり、そして両端に整備、いや全てが整備された花壇に木々、そして遠くに噴水まであるよ。
俺から見える目線では、この庭の終わりがわからない。

馬車道とは反対側に進んでいくと、芝生があり長テーブルがあって料理がのっかってる。
ガーデンパーティかなにかかっていいたいぐらいで、使用人たちが集まってる。

「「ルークお坊ちゃま、ローランお坊ちゃま、誕生日おめでとうございます!」」

使用人に料理人たちが、みな笑顔でこっち向いていってくれて、よく見ると庭の周りには飾りつけがされてる。

「たんじょうび?」
「そうだ、ちょっと早いが明日9月6日がルークとローランの生まれた日だ」
そういって俺を芝生の上におろすパパン。

「にーに」
ローランも下ろされて俺のところにトコトコくる。

「みんな、急遽用意してくれたありがとうな。この子たちも晴れて1歳だ」
「おめでとうございます!!」
いっぱいのお祝いの言葉。

「ほれ、ルークとローラン、あのテーブルまで歩いてごらん」

そういわれて俺はローランの手を握って、ローランのペースにあわせてとことこ歩く。
可愛いとか、もうそこまで歩けるのかとか絶賛されつつ、テーブル到着。

ローランと並んで子供用シートに座らせてもらった。

目の前にあるのは凄い料理。肉、肉、肉、そして魚、サラダに、食事系タルトとか、旨そうな匂いがする。
パパンとママンが席につくと、使用人とか庭師とかみんなも席についた。

「今日は我が子たちの誕生日だ。無礼講でみなで食事を楽しもう。乾杯」

パパンとママンのグラスにはワインがはいっていて、俺たち以外はみなジョッキもってるし。
そして俺とローランの前には離乳食。この世界にはストローなんてないから、まだコップに口をつけて飲めないと思われていて、取っ手のついた小さな哺乳瓶の中身はジュースなんだよ。
わいわいがやがや料理とって食べてるなか、ローランはスプーンもって離乳食を食べてる。

「ルーク、どうして食べないの?」
ママンが不思議そうな顔。
「ははうえの食べたい」
「まだはやいからだめよ」
「むぅーーーー」
俺は盛大に拗ねた。わかるよ、歯だってようやくちっちゃい下の前歯があるだけ。
「しかたないな」

そういってパパンが、ほんとうに小間切れになった肉をおいてくれた。
肉だよ肉っておもってスプーンですくって食べた。
もぐもぐというより、肉の味でかってにつばいっぱいでお口の中でいっぱいもぐもぐしてから飲み込んだ。
やはりまだ早かったけど、いっぱい時間かければ大丈夫。

「どうだ?」
「おいしい!!」
「にーに、ぼくも」

でも、いっぱい食べたら危険だから、小間切れの1つをスプーンですくってローランに食べさせた。
初めての硬さに驚いたのかもぐもぐしてのみこんだローラン。

「おいちぃーーー」

俺の真似しただけたど思う。なんせ、催促してこなかったし。
そんなんでお肉デビューも果たした俺は上機嫌だった。

食事も終盤になったら、突然、パパンとママン、使用人たちみんなが立ち上がってお歌を歌い出した。
ワゴンの上にはケーキがある。この世界、ケーキもあるらしい。
他のワゴンにはデザートがいろいろ。
俺とローランの前にホールケーキがおかれて、そこには”ルーク ローラン1歳の誕生日おめでとう”って書いてある。

「おたんじょうびおめでとう」

パパンが一本のローソクのせて、火がついた。

「ルーク、ローラン、ふーってあの火を消してごらん」

そういわれてテーブルに手をついて乗り出した俺だけど、ローランはケーキがきになったのか、手で掬ってる。

「ローラン!ふー」
「あい」

一緒にフーしたけど、あきらかにローランはブーでつばがケーキに飛散してる。
みんな大笑いしてたし、俺も笑った。

ローランは手にすくったケーキを口にいれて「おいちー」っていってる。
もう可愛いからすべて許す。

そしたら、料理人さんがテキパキと取り分けてくれて、ローランは今度はちゃんとスプーンでたべだした。
どうやら赤子でも食べれるようになっているみたい。
俺もスプーンで掬ってお口にいれる。プリンかっていうぐらい柔らかくて口の中でとけた。

「おいしい!!」
これ、まじうまい。
「よかったなドリス、苦労して作った甲斐があたったな」
「はい、旦那様、こんなにお坊ちゃま方が気に入ってくださるなんて思ってもみなかったです」

そういって料理人さん、のちに彼が料理長と知るんだけどが涙ぐんでよろこんでいた。

その後、芝生の上でごろごろしつつローランと遊び、いつの間にか寝たようだ。
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