「第一部:魔女の生贄」貴族の子に転生し、魔女に呪われたけど優しい家族と一緒にいたい

八木恵

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2章:幼児期から幼少期

初めてのお茶会

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ローランにも俺が呪いにより鷲になる事を教えた後、俺は2日間熱がでて寝ていた。
起きると魔力量がまた増えていた。鷲の姿で魔力枯渇に近くまで魔法を使ったのが原因ではないかというのが親父の推測。
魔法を使える鷲がいるわけないからな。
あとは、俺の魔力量が尋常なくらい多いから、身体がついていけてない可能性もあるらしい。

結局、身体を鍛えるしかなく、鷲の姿でもより戦える必要がある。
兄なのに、ローランを傷つけた俺は不甲斐ない。
という事で、熱が下がってからは、課題以外にも外にでて森で魔物を対決を繰り返した。

だけど、あまりにも傷ついて帰ってくる俺を見かねた親父は週3日は親父と一緒に魔法騎士団に連れて行くことになった。
根を詰めすぎてもいけない。休息が必要って事らしい。けど、夜の訓練は休息ないけどな!!

その後、親父はルイス国王の命令で、3か月間の長期編成でイエメン帝国国境近くの辺境まで行くことになった。
俺もついて行きたかったが、エレセント王国とイエメン帝国は定期的に領土争いをしているため、10歳の子供を連れていくのは無理と判断された。

そんな俺に親父はしっかり課題を残していったけどな。
親父が、遠征に出て1か月後、マリベル嬢が来ることになり小さな茶会をする事になった。

「マリベル嬢、いらっしゃい。王子妃教育が忙しいのにごめんね」
そういうお袋。
「デボラ様、こちらこそお招きありがとうございます。」
そういって、見事なカーテシーを見せるマリベル。

ちなみに俺はお袋にホールディングされている。
それから、サロンで座り、ローラン、マリベル、俺、お袋という感じで席についている。
目の前には料理長ドリスのデザートが並び、お袋が俺が食べやすいよういにしてくれてる。

「ルーク、まだいじけてるの?」
お袋にいわれプイプイしてる。

「デボラ様、ルークに何かあったんですか?」
「それが、はぁ~、カールが長期遠征にいっちゃったでしょ。それに加えて、ローランも剣術の指導が始まって遊ぶ相手がいなくなっていじけてるのよ」

違くないけど、ザガリーとの共同開発とか、鷲の姿での鍛錬とか、確かにお袋からみたら閉じこもっているかもしれない。

「それで、マリベル嬢が来てくれたら少しは元気になるかなって。」
「そういう事だったんですね。ルーク、あーん」
マリベルがフォークでケーキ食べさせてくれた。まじ、うまし。
ちょっと元気になってるんるんになってる。

「ふふふ、現金な子ね。やっぱりマリベル嬢に来てもらってよかったわ」
「いえいえ、元気なルークにあえて嬉しいですわ」
そういって俺に背中をなでなでしてくれるマリベル。うん、可愛いっす。

それから、王子妃教育の話。
「ダンスは楽しいですし、マナーもなんとかなんですが、貴族年鑑で躓いていて、本当情けないです。」
「あら、ローランもなのよ。ね、ローラン」
「はい、貴族年鑑って名前を覚えればいいだけじゃないですよね。結局、その貴族の成り立ちを覚える必要あって、歴史までみないとなんで、僕もかなり苦労してます。」
「ローランもですの?誰かと一緒に勉強するって事がないので、自分が劣ってるんじゃないかって不安でしかたなかったんです。」
「わかります。僕もいくら家庭教師から、優秀ですといわれても信じられないですから」
やっぱり、ローラン優秀なんだ。

「勉強でお互いに不安があったら、手紙でもいいので相談しませんか?」
おお、ローランが積極的だ。
「是非、そうしましょう」

すると、家令のダルトンがやってきた。
「奥様、緊急のお知らせが」
「そうなのね。せっかくのルークの初めてのお茶会だったのに、失礼するわね」
すごい慌てて、出ていくお袋とダルトン。
ローランも気にしてるから、目配せして窓をあけてもらって俺は飛び立った。

◇◇◇
お袋とダルトンがいる執務室に転移で忍び込んだ。
「どういう事なの!カールがいる部隊が包囲されているって」
「詳細はわかりかねますが、イエメン帝国の砦近くの村で盗賊討伐中に約2,000名のイエメン帝国軍に村ごと包囲されているようです。」

「国は?いえ援軍はどうなの」
「援軍も向かってますが、到着までに2週間かかるとの事です。」
興奮するお袋に対して冷静に対処するダルトン

「奥様、あえて失礼かもしれませんが、公爵家存亡の危機です。お子様たちはまだ未成年です。そのため、家督を継ぐことはできません。しかも、代理は男子のみという法律のため奥様が代理はできず、つまり旦那様の弟であるウィスラー伯爵が代理となります」

「嫌よ。スティーブならまだましなのに、あの浪費癖のゴルドなんて。それよりも、カールの救出が先よ。今、失うわけにはいかないわ。なにか手を打たたないと」
親父が、危ない。そんな時に、なんで次の話なんだよ。貴族でかつ公爵家なら仕方ないかもしれない。
俺は我慢できず、パサとお袋の前にでた。

「ルーク、聞いていたの?」
驚いているお袋にこくこく頷く。
文字を書いて”俺がいく”とした。
「駄目よ、あなたまで危険にさらせないわ。お願い、ルーク。ここで待ちましょ。」
プイプイする俺。「駄目よ」という言葉に頑なにこばんだ。

「奥様?」とダルトンが見かねて間にはいるが、「あなたは黙って!」と怒鳴るお袋。

俺はパチンと嘴ならして水球を浮かせる。
「魔法が使えるから大丈夫だっていいたいの?」
コクコク頷く俺。

「はぁ、確かにあなたの早さなら今夜には現地にいけるわ。でもルーク、無理しちゃだめよ。危険を感じたら退散しなさい。それがいくらカールの危機でもよ。それが理解できたら、いってもいいわ。」
と言われて、コクコク頷いた。

「絶対に戻ってくるのよ」そいうわれてお袋の抱きしめられた。
「行く前に渡すものがあるの」さっそく行こうとした俺をホールディングするお袋。
なんだろ。

「ダルトン、今すぐルークの剣をもってきて」そう命令するお袋。
「ですが、あれは鷲用ではありません」と否定するダルトン。
その通りだよな。

「いいの!いますぐ持ってきなさい」
「か、畏まりました」
走ったのか息をきらしたダルトンが剣をもって戻ってきた。
それを受け取ったお袋が、斜めがけに俺にかけてくれた。

「ルーク、これは真剣よ。本当はもう少し大きくなってから渡す予定だったの。片手剣よ。これでカールを助けてあげて」

コクコク頷く俺。目は真剣だ。
そしてお袋が窓をあけて勢いよく飛び立った。
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