「第一部:魔女の生贄」貴族の子に転生し、魔女に呪われたけど優しい家族と一緒にいたい

八木恵

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4章:大人編

事件の詳細

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Side:カール

俺は、今、エマニエル元殿下との事情聴取にきている。

事件発生から一週間。

事件の概要は、魔人ガーゼフと名乗る奴とエマニエル元王弟殿下の話からわかった。
事件の概要はこうだ、王国転覆をはかっていたエマニエルと地上支配をもくろんでいたガーゼフが共謀し、新年祭の日にクーデターを企てた。

3年前の襲撃は、ガーゼフの単独指示で、魔人でも強い者をおくり将来脅威になる聖女を殺す予定だったがあえなく失敗。

そこで、エマニエルに目をつけ潜伏して王国の戦力を把握していた。
あっけなく失敗におわったが、なぜ王国転覆をはかったのか、そしてアークを連れ去ったのかを話さない。

「それで、俺と話したいって?」
俺は目の前で手錠と足かせで拘束されているエマニエルに聞く。

「ああ、始まりは、そうだね、シンシアがあの兄の婚約者になったからかな」

「確か、お前の婚約者候補だったな」

「そうだよ。当時の僕は、シンシアが婚約者になるって思ってたさ。だが、あの法律だ。」

「そうだったな。女児がいなかったな」

「そうだよ、僕はスペアという立場で婚約者だって、あの兄にゆずる羽目になった」

「侯爵家以上でいただろ」

「いたけど、スペアの僕より、みな他がいいっていって断られたんだよ」

「それで独身だったのか」

「まあね。モテないわけじゃないのにね。それからだ、僕の王国での居場所はなくなり、皇国へ留学。そしてあの兄が国王になって、アルが生まれた時に、王位継承権までとられた。」

「取られたって?」

「シンシアに頼まれたんだよ、自分の子のためにってね。見返りでやらせてもらったけど」
驚いたが、シンシアの事だからあり得る。

「それが、どうして王国転覆につながる?」

「僕ね、留学した時に気づいたんだよ。この国の王族は、お飾りだってね。特殊な才能は求めてなく、可もなく不可もない国王だ。そしてあの兄はそういう点ではちょうどいい。それでもよかったんだよ。僕は外交でいきてたから。だけどさ、アルはバカすぎる。王国がというより、エレセント家が終わりだ。だからさ、アルがあの子と結婚したいという時に状況を理解させるために、王太子争いを仕組んだ。だけどアル、理解しなくってさ、何を思ったか、ローラン君に勝てると思っていたみたいで、あの子との情事にふけこむわ、あの子はあの子で妃教育がまったくダメ。」

「だからって、王国転覆につながらないだろ」

「僕ね、もうね嫌になったんだよ。兄の家族に振り回されるのが。前々から誘いはあったし」

「魔人からの誘い?」

「そう、武力のない僕としては、最初はちょうどいい護衛として雇った。」

「魔人は、それで近づいてきたのか?」

「そうだよ。5年くらい前かな。皇国に行くときに盗賊に襲われてね。そこを彼らに助けられた。当時は魔人とは知らなったけど。」

「知ったのはいつだ?」

「3年前、単独で勝手に聖女を襲撃したとき。それで、画策して王太子争いを仕組んだ」

「何でやつらは正体を明かしたんだ?」

「王国が欲しいからだ。彼らは王国の魔道具とインフラに興味をもった。人間は全員殺す予定だったらしいけど、頭脳をもった人をあぶり出したいっていってね。」

「だから課題がインフラ中心になったのか」

「そう。アルの周りにもいい人材あつめたよ。なんせ、僕も僕で賭けをした。アルが勝てば、裏で僕がアルを動かすってね。負ければ、王国を差し出すってね。はは、見事アルは負けほぼ確定、差し出すほうを実行。僕としては、負けても、魔人の力で君さえ殺せば王国の武力は抑えられる算段だった。それに都合よく孫が生まれた。君を抑えるのに、無力な孫ほどいい人質はいないからね。」

「それで、アークを人質に」

「そう君の武力をおさえて、君の双子たちの頭脳を手に入れる予定だった。子供を人質にしてね。実質、この国は君さえ抑えればそれでいいって思ってたから。だけど違かった。ルーク君だ。見誤ったよ。聖女襲撃、魔人を討伐したのがルーク君ってしらなくて、かってに君だと思い込んだ。ルーク君って、あの動力源を開発するほどの頭脳だけじゃなかったんだね、武力はそこそこだとは思ってたけど、あれ君以上なんだね」

「武力と学力に振り切ったのがルークだ。」
俺はそう答えた。

「それより、なんであんなに対応が早かったんだい?」

「それこそ、アークを人質にしたからだ」

「どういう意味だい?」

「ルークがアークにもしもの事があっても大丈夫なように、屋敷の敷地の外にでたら俺とルークに警報がなる魔道具をもたせた。それが作動して、アークが王宮に近づいているのを察知し、ルークがアークを助け出した時に王宮に襲撃があるのがわかった。すでに、警戒態勢も引いたからな」

「あはは、そんなもの持たせてたのか。やられたな。」

「どっちみち、影の王家をなんとかしないといけないのは変わらなかったな。敗因は、ルーク君を見誤っただね」

「そのようだな。」
それから魔人の情報をもらった。

ガーゼフ一味は、地上に逃げ出した魔人達らしい。逃げてきた理由はしらないが、彼らがどこからきているかについては、この大陸のどこかにダンジョンがあるという話だ。

青黒い魔人特有の肌の色をかえる魔道具を所持し、普段はふつうの人間に紛れているらしい。

一味の人数は26人。全員がエマニエルの屋敷に滞在し、襲撃してきたのはうち21人。他5人は、俺とルーク、マーカスそして魔法剣つかえるメンバーつれて確保した。

魔人は拷問しようが、今のところ多くの情報は得られてない。あと、10日しか魔法騎士団では尋問できない状態だ。

「ルイスとの面会を断っているようだな」

「ああ、もうさ、あいつら僕の苦悩がわからないんだよ。話しても会話にならないから。」

その気持ちはわかる。スペアとして生きて、その後外交担当して他国との関係良好に頑張ってきたのは確かだ。
だが上手くいったことはほとんどない。

最後の交渉で、ルイスがでて交渉がなかった事に終わる事が多い。損はしないが得もしない結果。その舞台を作るまでに何年もかかる。苦労を台無しにされたことが何度か。

「どうせ、毒殺か幽閉だ。でも、せいせいするかな、もう尻ぬぐいもしなくていいと思うとね。僕が話したいのは君だから、いつでもおいでよ」

調書の時間終わり。
現国王一家の犠牲の上か。それでも彼の選択は間違っている。他の方法はあったはずだ。

国王であるルイスに調書として渡した。だが、魔人に操られていた事にしてほしいの一点張り。

結局、それを通してエマニエルは幽閉塔に行くことになった。
だが、数日後首をつって自殺していたのが発見された。

◇◇◇
Side:ルーク

3年前のサマーパーティの襲撃は、魔人側の単独行動で脅威となる聖女の排除だったらしい。学園に聖女がいるという情報はエマニエルから入手。

ただ、あえなく失敗したところから、エマニエルとの本格的に画策したらしい。

あの襲撃で魔人を倒したのは俺だったが、当時非番かつ学生としていたのと、騎士団と魔法省からの文句をおさえるため、親父がかけつけアーロンと倒したと最終的に報告した。だからあの時、特に報酬やらがなかったのか。

それが功をそうしたのか、エマニエルは親父さえ抑えれば襲撃は成功すると判断したみたいだ。
結局俺という存在が、雲隠れしたのと、アークを人質にしようとしたのが全ての誤算だったと親父が教えてくれた。

結局、どうやって公爵家からアークを連れ出したかというと、幻影魔法をミーナにかけて、アークを連れ出した模様。

いくら魔法にかかっていたといっても、連れ出したという事で、ミーナとナナは公爵領に帰還させた。
ミーナだけでもいいんじゃないかって、お袋にいわれたけど、俺とナナの相性があわない。
それもあってナナも公爵領に戻す事になった。
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