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2章:ギルド編

俺たちはそろそろ撤退

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王都クーデターから1年、シュン達が人間社会に来て4年が経過。 
シュン達は迷宮都市の食堂を拠点に食堂経営はせず、ギルドが安定するまでイアス達と共に討伐任務に出かけたり、食堂の訓練場でイアス達に訓練したりなどの日々を過ごしていたのである。

任務後の飲み会は行きつけではなく、シュンが料理を作り食堂でイアス達と食べるというのが迷宮都市での生活となっていた。

その間、王都のほうでは数回ほど神獣の生育地帯へいったが撤退したという噂がある。 
本来ならば、神獣の怒りを買うのだが、シュンが事前に神獣に進行の連絡していたため、神獣達もとくに報復することなくその地に留まっていた。

ある日、討伐任務後は、俺が食堂で料理をふるまいイアス達とたわいもない談笑をいつのようにしている。
「イアス達もだいぶマシになったし、特に神獣も今んとこ平気だからよ、そろそろ人間社会から離れることにした」って俺、タバコに火をつけて一服しながら言った。
「隊長達、まじっすか!」ってイアス達。

俺がタバコの煙をはきながら、「俺ら、もともと人間嫌いなんだよ。 それが、4年もいると、限界なんだな」とニヤリ笑っていう。
「あはは、隊長たちらしいっすわ」ってイアスに、イルもルイも「「だな」」って言ってくれた。
こいつらなら理解してくれると思ったがあっさりだな。
「んじゃぁ、また会えるかもって事で」ってイアス。
「だな」といい、6人でエールで乾杯した。

それから、談笑し、食堂のドアから出るイアス達を見送る、シュン、リン、シリルは、イアス達が最後まで手をふりながら「隊長たち、またっす」といって去っていくのであった。

「4年もギルドいたの久しぶりだな」って俺。
「ああ、イアン達依頼だな」ってリンだ。
「俺、はじめてだったぞ」ってシリルは皿洗ってる。
「んじゃ、片付けたから、撤退だな」といい、結界を施して魔の森に移動した。
「おれ、魔界に帰るぞ」ってシリルに、俺とリンが「またな」といい、俺たちも神獣竜界にそのまま帰還するのであった。

ちなみに、アークは俺たちが撤退するって言ったら、神獣竜界に戻っていった。 なんせ、不死鳥ブランドの収穫があるからな。

こうして、俺は久しぶりにギルドにどっぷりな4年間の生活をした。 
俺が4年もいられたのはイアス達が良い奴らだったってのもあるがな。
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