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3章:青年期

国王即位パレード 後編

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Side:暗部 長
ギース・ウルハ、本来ならウルダハーヴィ公爵家の長男。 
両親に似てなく、珍しく黒髪と黒目の少年だ。 3歳の時にスラムに捨てられた。 そして別名は、黒猫だ。 
俺はその時、まだ当時のアーサー王太子殿下の下にいた暗部の一員だ。
あの時は、不定期に続く市民街、裕福層を狙った強盗殺人と拉致だ。 その後放火だ。 
ただ警備兵の死体見聞みて驚いた。 殺した奴は暗殺者かと思う切り口だ。 
ただ殺し方に暗殺者とは違う部分もある。 

そして、騎士団含めてスラム街との関連を見つけた。
わざと誘い出し、スラムを仕切るボスといわれる幹部の人物達を確保した。 
しかし、一般の牢屋にいれたらその夜には彼らが死んだ。

これを機にスラム街を一掃する事になった。 
スラム街は、もともとゴロツキや、安い娼婦、そして捨て子の集まりだったと聞く。 
国王が市民街の治安を維持するため分厚い鉄格子で囲ったらしい。 
市民権など階級制度にスラムは不必要だが、彼らの人権を尊重する処置だったらしい。
 
一掃が決まったのは早かった。 もともと市民が増え、拡張にはスラム街の一掃が前から議題だったらしい。 
一掃は騎士団と傭兵で行った。 地下の穴倉に十数人の8歳未満の子供がいたらしい。
その中に黒髪で黒目の子供がいた。 黒猫は黒髪という噂が流れてた。 
一応、他の保護した子供達はみな王太子殿下の命で教会の孤児院に連れていったが、その子だけは念のため魔力制御の手錠と足枷つけて幽閉塔に入れたらしい。

その間、孤児院に行った子供から黒猫って呼ばれていたことが判明した。 
当時の長とほんとに黒猫なのかって疑いながらアーサー王太子殿下の命令で黒髪、黒目の少年の身元確認だ。 
なんせ、検査で魔力量が尋常じゃないくらい多い、つまり貴族だったわけだ。 
ようやく、当時3歳の黒髪の子供をスラムに捨てた産婆を突き止めた。 
4年前から裕福な生活している女でさがせば見つかる。 当時の話しを拷問に近い形で聞いた。 
後は本人って事で俺たちは控えて、アーサー殿下と騎士団長で、少年を迎えた。 
いきなり、グリトニー団長に暴行を入れたがアーサー殿下が俺たちに指示しない。 

スラムの生活は、俺が思っていた以上だった。 黒猫、5歳~7歳で、殺した人数はわかっても100人以上。
そして、王太子殿下が少年の行き先を決めたのが傭兵団だ。 
そして、今日彼はこの7年以上、裏でも表でも数々の実績をあげ大将になった。

フェンという彼の部下に連れられて地下迷路をすすむ。
今日のパレードを襲撃を予定した実行犯の大元がいると。 ただ、貴族、孤児院との繋がりがあるという。 
俺と数名の部下つれてその場に向かった。

ウルハ大将の一言で、わかった。
「長、なんですかこの残状、拘束者は足首が切り落とされる。」
「黙って、暗部の人数追加だ。 パレードも終わってる。 こいつらは幽閉塔へ行き、資料から何からこっちで確保後、騎士団に連絡だ。 速やかにやれ。」
って指示した。 本当は殺したかったんだろう。

アーサー国王の即位の日に、あの時のスラムのボスが捕まるとは何かの因果だろう。
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