これは放浪なのか、俺が経験した30年の話

とよみず

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第2章 佐賀県編

佐賀はどんなところ?(残念な話題は終わりにしたい…)

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佐賀市は当時「文化都市」を掲げていた。
佐賀は遺跡の宝庫と言われていたのである。これは、邪馬台論争にも繋がる話で、九州説と畿内説は邪馬台国がどこにあったのかは、その当時の遺跡がどのくらい出てくるかが、邪馬台国が存在している証拠となっていたのである。今は畿内説が有力となっているが、俺自身は必ずしもそうではないと思っているが、まあ、ここで話す事ではない。
佐賀は、小さい遺跡を含めると、かなりの数の土地に何かしらの、土器のかけらや家屋の柱跡が見つかっていた。そのため、土を掘り返す工事は事前に佐賀県に届出をする必要があった。発注側も土器のカケラを掘り出して、工事が中断されては困るので、未定の計画でも佐賀県に届出を出していたらしい。
その結果、発掘されたのが、吉野ヶ里遺跡である。
元々、佐賀県にある小山には、何かしらが埋まっていると言われていたのだが、吉野ヶ里は大当たりの場所だった。九州を離れて数年後、出張で佐賀に来た時、寄って見たのだが、立派な遺跡公園となっていたのは、驚いたものである。
さて、ここまで長々と佐賀市が「文化都市」と掲げていた事を説明してのは、次から話す事の前にこの事を話さないと、要らぬ誤解を受けそうだったからである。何せ、佐賀市はこうも呼ばれていた。
「ぶーん蚊都市」
前回クリークに「ボウフラ」が多いと書いたが、それが佐賀市としての不名誉な呼び方に繋がったのである。
蚊が卵を産みつけるのは、水の動きの少ない場所である。でないと、卵は流れてしまい生き残れない。では、クリークはどうか。流れはある。だが、卵が流れさる程の流れはなかった。干満差を利用する水路である事は、前回話したとおりであるが、それが災いしたのである。確かに干潮の時は、水は海へ流れる。しかし、海へ流れる前に満潮で元に戻ってくるのだ。極端に言えば、水位がその場で上下するだけと、思ってもらえれば良い。卵はその場に止まっているのである。それでも、魚の絶好の餌になると思われるだろうが、クリークの水は綺麗とは言えない。循環が出来ないので、汚い水で生息出来る生き物以外はいないのである。悪食である程度汚い水質でも生息できる鯉さえいないのである。
ボウフラは当然、蚊となって飛び回る。仕事で残業していると、窓にビッシリ蚊が張り付いているのは、見ていて気持ちいいものでは無かった。寮となっているマンションのエレベーターには壁全面に蚊が張り付いていたが、その光景は想像しない方が良い。俺は初めて見たとき、思わず吐きそうになった。張り付いている蚊がオスだったのは、幸いだった。で無ければ、7階まで泣く泣く階段を利用しなければならなくなっただろう。ただ、エレベーターに乗った蚊が、7階の自分の部屋に飛び回るのは、驚いた。
佐賀で住んでいた時期は、蚊とのある意味共存しながら生活をしていたのである。
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