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同性で付き合うってどういうこと??
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「私の先輩を好きな気持ちは、友達としての好きなんかじゃありません。
先輩を、恋愛感情として好きなんです」
やよいが切なく睫毛を揺らし、私を見つめた。
そ、それは分かってるつもりだけど?
「先輩が女性を好きになることがないってことは、学生の頃から知っていました。それでも、近くにいられればそれで満足だって思ってたんです。
告白なんて……する気、なかった。先輩を困らせるだけだって、分かってたから。
でもあの時、先輩が私が湊さんのことを好きだって勘違いしてることが分かって、どうしようもなく悲しくなって、誤解されたくないって気持ちでいっぱいになっちゃって。気がついたら、自分の気持ちを打ち明けてました。
そうしたら、止められなくなって……戸惑う先輩を目の前にして、私の思いをぶつけてしまいました。
……後悔、してます。あんなこと、するんじゃなかったって」
や、よい……
苦しそうに心の内を吐露する彼女に、私まで胸が締め付けられる。
やよいが吐息を漏らした。
「ずっと友達のふりして先輩の傍にいようって決めてたのに。
告白して、キスまでしたら……もう、私の中で無理なんです。先輩といたら、想いが溢れてしまうんです。一緒にいれば、もっと近くに寄り添いたいって思ってしまうし、その躰に触れたい、唇に口付けたいって思ってしまうんです。
先輩に友達扱いされたら……離れている時よりも、もっと辛くなるんです」
震えながらも一生懸命自分の想いを打ち明けるやよいに、締め付けられていた胸がギュウギュウ絞られるように痛む。まるで、やよいの感情が私の中に入り込んできているように感じた。
苦しくて、切なくて……胸が痛くて泣きそう。
やよいは、友達扱いされたら、もっと辛くなるって言ってた。ってことは、やよいと一緒にいたいなら、彼女になるしかないって意味なの?
だからと言って、いきなり彼女ってのは……正直、抵抗ある。
けど……このままやよいと離れるのは、嫌だ。
私は、顔を上げた。
「じゃあさ、やよいの気持ちを受け止めてみる。私だってほんとは今まで知らなかっただけで、女性を好きになる可能性があるかもしれないし」
そう提案した私に、やよいは傷ついた表情を見せた。
「先輩は……同性を好きになるっていうことが、どれ程の覚悟がいることなのか全然分かっていません。それに私は、先輩をこちらの世界に引き摺り込もうなんて思っていませんから。
私、ごめんなさい……ほんとに、勝手ですよね。
先輩はこんなに優しくしてくれてるのに……でも、だからこそ辛くて。
なんで先輩を好きになってしまったんだろう。すごく、苦しいです……」
やよいは拳を握った小さな手を胸に当てると、睫毛を伏せた。その仕草に、心臓がドクンと跳ね上がる。
頬には涙の跡が残ってて、それを拭ってあげたいという気持ちが湧いてくる。柔らかい栗毛の頭を撫でて慰めてあげたくなる。
手が伸びそうになったところでやよいが私を見上げ、出しかけた手を引っ込めた。
やよいは深く息を吐いた後、決意したように私を見つめた。
「……分かり、ました。もし先輩が私と以前のような友達関係を望むのであれば、私……努力、します。
もう先輩を好きだって言うことも、キスしたりもしません。
だから……密かに、先輩のことを想う気持ちだけは許してもらっても、いいですか。気持ち悪いかもしれないけど……この想いだけは、どうしても消せないんです」
「う、うん……分かった」
先輩を、恋愛感情として好きなんです」
やよいが切なく睫毛を揺らし、私を見つめた。
そ、それは分かってるつもりだけど?
「先輩が女性を好きになることがないってことは、学生の頃から知っていました。それでも、近くにいられればそれで満足だって思ってたんです。
告白なんて……する気、なかった。先輩を困らせるだけだって、分かってたから。
でもあの時、先輩が私が湊さんのことを好きだって勘違いしてることが分かって、どうしようもなく悲しくなって、誤解されたくないって気持ちでいっぱいになっちゃって。気がついたら、自分の気持ちを打ち明けてました。
そうしたら、止められなくなって……戸惑う先輩を目の前にして、私の思いをぶつけてしまいました。
……後悔、してます。あんなこと、するんじゃなかったって」
や、よい……
苦しそうに心の内を吐露する彼女に、私まで胸が締め付けられる。
やよいが吐息を漏らした。
「ずっと友達のふりして先輩の傍にいようって決めてたのに。
告白して、キスまでしたら……もう、私の中で無理なんです。先輩といたら、想いが溢れてしまうんです。一緒にいれば、もっと近くに寄り添いたいって思ってしまうし、その躰に触れたい、唇に口付けたいって思ってしまうんです。
先輩に友達扱いされたら……離れている時よりも、もっと辛くなるんです」
震えながらも一生懸命自分の想いを打ち明けるやよいに、締め付けられていた胸がギュウギュウ絞られるように痛む。まるで、やよいの感情が私の中に入り込んできているように感じた。
苦しくて、切なくて……胸が痛くて泣きそう。
やよいは、友達扱いされたら、もっと辛くなるって言ってた。ってことは、やよいと一緒にいたいなら、彼女になるしかないって意味なの?
だからと言って、いきなり彼女ってのは……正直、抵抗ある。
けど……このままやよいと離れるのは、嫌だ。
私は、顔を上げた。
「じゃあさ、やよいの気持ちを受け止めてみる。私だってほんとは今まで知らなかっただけで、女性を好きになる可能性があるかもしれないし」
そう提案した私に、やよいは傷ついた表情を見せた。
「先輩は……同性を好きになるっていうことが、どれ程の覚悟がいることなのか全然分かっていません。それに私は、先輩をこちらの世界に引き摺り込もうなんて思っていませんから。
私、ごめんなさい……ほんとに、勝手ですよね。
先輩はこんなに優しくしてくれてるのに……でも、だからこそ辛くて。
なんで先輩を好きになってしまったんだろう。すごく、苦しいです……」
やよいは拳を握った小さな手を胸に当てると、睫毛を伏せた。その仕草に、心臓がドクンと跳ね上がる。
頬には涙の跡が残ってて、それを拭ってあげたいという気持ちが湧いてくる。柔らかい栗毛の頭を撫でて慰めてあげたくなる。
手が伸びそうになったところでやよいが私を見上げ、出しかけた手を引っ込めた。
やよいは深く息を吐いた後、決意したように私を見つめた。
「……分かり、ました。もし先輩が私と以前のような友達関係を望むのであれば、私……努力、します。
もう先輩を好きだって言うことも、キスしたりもしません。
だから……密かに、先輩のことを想う気持ちだけは許してもらっても、いいですか。気持ち悪いかもしれないけど……この想いだけは、どうしても消せないんです」
「う、うん……分かった」
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