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女の子同士の恋愛って難しいけど、女性としてやよいのこと愛したい
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ゴクリと喉を鳴らし、覚悟して店内を見回してみると……
あれっ。なんか……普通。
ゴリゴリマッチョな男っぽい女性とか、きわどいボンテージ衣装着てたりとかそんなのをイメージしてたんだけど、違った。
街ですれ違ったり、電車に乗ってても気づかないぐらい、普通……って言ったら失礼かもしれないけど、そんな女性ばかりだった。中には男性、なのか男性っぽい人もいたけど、夜の世界に染まってる感がなくて、たとえば私がインターンしてる会社の社員さんとして会ってたら、普通に男性だと思う。あ、でも男性でも女性連れなら入れるって書いてあったから、男性なのかもしれないけど。
長いカウンターとテーブルが3つあって、満席で賑わってた。もっと薄暗くて人の顔を見るのもやっとって感じなのかと思ってたのに、電気が天井から全体を照らしてて煌々と明るくて、店の雰囲気も賑やかでわいわいしてる。私が思ってたような秘密めいた感じなんて、一切しない。
「光ちゃん、いらっしゃい」
バーのママさんと思われる女性が、カウンター越しに光に手を振った。
うわっ、モデルかと思うぐらいめちゃめちゃ綺麗!
前から後ろにかけて短くカットされた手入れの行き届いた綺麗な黒髪のボブショートで、ゴールドの細いネックレスをつけ、シンプルな黒のカットソーを着てる。下はカウンターで見えないけど、私よりも背が高くてすらっとしてて、カッコ良くて綺麗な女性という印象だった。
光は店内を見渡し、困ったように首を竦めた。
「のどかさん、今日だめ? 友達つれてきたんだけど」
のどかさんと呼ばれた女性が、私を見てにっこりと微笑んだ。
ぁ、なんか私……この人、好きかも。いい人ってのが滲み出てる。
「大丈夫。お会計終わったお客さんが、今帰るから。ちょっと待ってて」
そういえば、このレズビアンバーの名前、『のどか』だったな。やっぱり、ここのママさんだったんだ。
そんなことを思ってる間にカウンターに座ってた2人が席から立ち、扉へと向かった。ここじゃなかったら友達同士だって疑うことがないくらい、普通の女性カップル……あれっ、普通って一体なんなんだろう。
私が今まで「普通」って考えてた基準って、なんなの。
「さ、こちらどうぞ」
のどかママが声をかけてくれる。
「はい、これ」
光が手慣れた様子でドリンクメニューを渡してくれた。
私、今日いくらもってたっけなぁ。
黒板にはドリンク700円からって書かれたけど、それは水代で、あとは軒並み高いのかもしれないし。そん時は、光が誘った責任で少しお金余分に払ってもらうか。
なんて心配しながらメニューを見てみると、なーんだ、普通のバーと値段は変わらないわ。
「うちはチャージは取ってないから安心してね」
のどかママに言われてわけもわからずうなずくと、横で光が説明してくれた。
「店によっては500円~1000円ぐらいのチャージ料とるところもあるのよ」
そうなんだ。
食べ物のメニューがなかなかに充実してて、ちょっとした居酒屋なのかと思うぐらい。値段も良心的だし、これって穴場のバーって感じかも。
光がビールを頼むって言うから、私もビールを飲むことにした。気取ってお酒飲むって感じじゃないしね。で、これにおつまみ2、3品頼んでも全然余裕だわ。
あれっ。なんか……普通。
ゴリゴリマッチョな男っぽい女性とか、きわどいボンテージ衣装着てたりとかそんなのをイメージしてたんだけど、違った。
街ですれ違ったり、電車に乗ってても気づかないぐらい、普通……って言ったら失礼かもしれないけど、そんな女性ばかりだった。中には男性、なのか男性っぽい人もいたけど、夜の世界に染まってる感がなくて、たとえば私がインターンしてる会社の社員さんとして会ってたら、普通に男性だと思う。あ、でも男性でも女性連れなら入れるって書いてあったから、男性なのかもしれないけど。
長いカウンターとテーブルが3つあって、満席で賑わってた。もっと薄暗くて人の顔を見るのもやっとって感じなのかと思ってたのに、電気が天井から全体を照らしてて煌々と明るくて、店の雰囲気も賑やかでわいわいしてる。私が思ってたような秘密めいた感じなんて、一切しない。
「光ちゃん、いらっしゃい」
バーのママさんと思われる女性が、カウンター越しに光に手を振った。
うわっ、モデルかと思うぐらいめちゃめちゃ綺麗!
前から後ろにかけて短くカットされた手入れの行き届いた綺麗な黒髪のボブショートで、ゴールドの細いネックレスをつけ、シンプルな黒のカットソーを着てる。下はカウンターで見えないけど、私よりも背が高くてすらっとしてて、カッコ良くて綺麗な女性という印象だった。
光は店内を見渡し、困ったように首を竦めた。
「のどかさん、今日だめ? 友達つれてきたんだけど」
のどかさんと呼ばれた女性が、私を見てにっこりと微笑んだ。
ぁ、なんか私……この人、好きかも。いい人ってのが滲み出てる。
「大丈夫。お会計終わったお客さんが、今帰るから。ちょっと待ってて」
そういえば、このレズビアンバーの名前、『のどか』だったな。やっぱり、ここのママさんだったんだ。
そんなことを思ってる間にカウンターに座ってた2人が席から立ち、扉へと向かった。ここじゃなかったら友達同士だって疑うことがないくらい、普通の女性カップル……あれっ、普通って一体なんなんだろう。
私が今まで「普通」って考えてた基準って、なんなの。
「さ、こちらどうぞ」
のどかママが声をかけてくれる。
「はい、これ」
光が手慣れた様子でドリンクメニューを渡してくれた。
私、今日いくらもってたっけなぁ。
黒板にはドリンク700円からって書かれたけど、それは水代で、あとは軒並み高いのかもしれないし。そん時は、光が誘った責任で少しお金余分に払ってもらうか。
なんて心配しながらメニューを見てみると、なーんだ、普通のバーと値段は変わらないわ。
「うちはチャージは取ってないから安心してね」
のどかママに言われてわけもわからずうなずくと、横で光が説明してくれた。
「店によっては500円~1000円ぐらいのチャージ料とるところもあるのよ」
そうなんだ。
食べ物のメニューがなかなかに充実してて、ちょっとした居酒屋なのかと思うぐらい。値段も良心的だし、これって穴場のバーって感じかも。
光がビールを頼むって言うから、私もビールを飲むことにした。気取ってお酒飲むって感じじゃないしね。で、これにおつまみ2、3品頼んでも全然余裕だわ。
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